冒険の書〈その4〉 | 平準司@神戸メンタルサービス カウンセラー養成・個人カウンセリング・心理学の講演、執筆を行っています!

人生ではじめて、飛騨高山に宿泊したのである。
“奥飛騨の小京都”などといわれるここは、いったいどのような町なのであろうか。わくわく


きのう、サービスエリアでもらった簡単なパンフレットによると、どうも、朝6時から朝市なるものをやっているようなのである。


基本的に、朝は早起きなのである。
さらに、それが旅先であると興奮状態であるのか、いっそう目覚めは早い。目


その日も5時半に目を覚まし、朝風呂に入り、よろこびいさんで6時過ぎには宿を飛び出たのである。スキップ


私の泊まっていた宿の付近は、高山の“古い町並保存地区”にほど近い場所だったので、朝市をのぞくとともに、そのあたりをゆっくりと散歩し、7時半からの朝食にそなえることとしたのである。


ところが、である。
朝市、ほとんど店がないのである。
「な、なんと、ショボい‥‥」ぶー不満


話を聞いてみれば、平日の朝市はお客さんも少ないので、露店のみなさんも、どうも、ゆっくりと店を出すらしいのである。
たしかに、私以外に観光客はだれ一人いないのである。


しかたがないので、“古い町並保存地区”を散歩してみることとした。
「おお、まるで時代劇のセットのようではないか!」おまえさん


たしかに、ここは京都より京都らしいかもしれん。
とてもレトロな町並なのである。
飛騨高山の人気の秘密がわかったような気がちょっとしたのである。


しかしながら、なにぶん、朝の6時過ぎなので、店も開いていなければ、人通りもほとんどない。
しかも、寒い。
たぶん、神戸や大阪と比べて、気温も10度は低いのではなかろうか。ブルブル


しかしながら、とても素敵な町で、たいへん気に入ったのである。
そして、宿に帰り、朝食を食べ、早々に宿を抜け、奥飛騨温泉郷へと向かったのである。


この時点で、私はもう、本来の目的などほとんど忘れているのである。
被災者支援とは名ばかりの、個人的な温泉慰安旅行と成り下がっているのである。ブーしー
しかも、車はすこぶる快調なのである。


朝一番に平湯温泉の“ひらゆの森” に電話した。
ここは以前、社員旅行で泊まった宿なのであるが、一人泊まりでも予約を受け付けてくれ、しかも、一泊朝食付というプランが6,500円と手ごろなのである。


電話をしたところ、かんたんに予約が取れたのである。
なぜならば、きょうは平日だからである。
フフフ。フッ


もはや、気分は完全に温泉行脚の旅となっており、どこの温泉を攻略するかで頭はいっぱいになのである。


そして、朝から平湯温泉の“神の湯” とよばれる有名な場所の温泉を堪能し、新穂高温泉のほうに向かったのである。ぶた


新穂高温泉には標高2,100mまで登るロープウェイがあり、ここから臨む北アルプスはそれはそれは絶景であり、ミシュランの『グリーンガイド』でも二つ星をもらっている。キラキラ


この日は朝から雨模様だったのであるが、昼前、雲の隙間から少しばかり晴れ間がのぞいた。
そして、たまたま、新穂高の温泉エリアにいたときに、雪の北アルプスの山脈がものすごくきれいに見えたのである。


「おお、これはロープウェイで登って、絶景を堪能せねば!!」
いまは雨上がりの曇天なれど、きっとこれから晴れ上がると思ったのである。


ところが、である。
往復2,800円もするロープウェイに乗り込んだあたりから、晴れ上がるどころか、ふたたびすべての山々を雲が覆いはじめたのである。y’s


ロープウェイは雲の中。
一面、真っ白で、なにも見えない状況である。


さらに、である。
標高2,100mの山頂に着いてみたら、真冬のような猛吹雪であった。


しかし、2,800円も払っているのである。金
日ごろ、「執着を手放せ」と教えている人であるにもかかわらず、「晴れるのではないか」ということにものすごく執着し、コーヒー1杯で1時間半も山頂の喫茶店でねばったのである。


しかし、このことが、さらなる大惨事につながるのであるムンクの叫び


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