セントラル靴 3/3 | “Art de Vivre なお洋服を” 仕立屋日記

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浅草、セントラル靴工房へ見学。
いよいよ最終工程の仕上げ作業です。


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セントラル靴では、各ブランド毎に仕上げの方法も違うようで今回は三陽山長の靴を仕上げでした。

作業場の風景
3人で全ての仕上げ工程を行ないます。




底付けが終わった靴の表面に着くゴミや汚れを取り、今までの工程で生じる小さなシワを熱コテで1つ1つ伸ばしていく作業から始まります。



どのくらい熱いか気になります…


私いつもアイロン握ってるので、直接いっちゃって下さい… 


というわけで、おおよそ60度くらいでした。


3秒くらいなら耐えられる温度です。笑






その後に特別に用意された染料で革を1つ1つ手作業で染めていきます。

裁断前に下地で手染め、再度仕上げの染めを行う手間もセントラルならではとのことです。




下写真) 左が完成品、右が染める前の状態

伺った日は黒い靴しか無かったようで写真では伝わり辛いと思いますが、革の断面を見ると黒く染まっているのが分かります。

この時点で美しい艶が出ていました。

時間の関係で完成を見る事が出来ませんでしたが、さらに工程を重ねてより黒く艶やかな表情に仕上げます。




今回は見る事が出来なかった色物のサンプルを見せて貰いました。左が完成品で右作業前の物との事でしたが、右の靴も裁断後に染めてから縫製しており、職人達のこだわりと手間がかなり込められています。




下写真) こちらは染めていく工程が分かるように作られたサンプル。左から徐々に染めていき、右が完成です。

もともとは同じ色の革を染料や工程を変えて様々な色にしているらしく、1度の見学では全て見ることは出来ず、残念ですがお話を聞くと数十の色を作る事が出来るとの事で職人さんの技術に脱帽です。





見学の最後に通常では見る事の無い製品になる前の打ち合わせで使用した靴を見せて貰えました。

デザインや仕様を直接靴に書き込み打ち合わせをしていくようで、各ブランドの細かい要望にも応じれるのも、裏打ちされた技術力あってのことなのでしょう。






今回の見学でもっとも印象深いのがこちら。









ノーズの長さは好みではないですが、全体的に丸み帯びる曲線の美しさに心惹かれました。

ラストの美しさももちろんですが、釣り込みや縫製の技術に感激です。



個人的には、まだ納得いくドレスシューズ出会えておらず、特に踏まずの吸い付きを追い求めています。



しかし今回の訪問で、アーチ部分まで月型芯を伸ばす方法があることも知りました。

踏まずのホールド感がかなり向上します。

また先芯を2重にすることも不可能ではないとのこと。アパレルの宿命、屈んだ時のトゥに生じるシワもこれで安心出来きる仕様になります。


着用シーンやニッチなニーズを狙ったドレスシューズの開発も面白ろそうです。


そして身内に刺激をもらえる友がいることに感謝せねばなりません。
いつかビスポークで作ってくださいね。

よろしくです。



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