ちゃんとしよう | 補修屋すぎちゃんのマッタリブログ

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タイジュリペアという名前で1人で活動しているノンビリ補修屋。
中々進行しないガンプラ製作とユルい日常。たま~に仕事であるお家の補修写真。
補修写真のみを表示する場合はテーマを『リペア』に変えてご覧ください。

ども。
補修屋すぎちゃんです。


今日は作業が無かったので朝6時に目が覚め7時までベッドでゴロゴロ。
朝食を摂り8時から事務処理作業でもするかなと思った矢先…


ゴゴゴゴ…ゴゴゴゴゴゴゴゴ…


ん⁉️

何や⁉️ジョジョ⁉️

などとアホな事を思いながらもヤバい事が起きるなというのは瞬時に感じた。


グラグラグラグラー


東西方向に揺れまくる。


また瞬時に思う


ラックの上に不安定に積み重ねられたガンプラがー❗️

と目を向けた瞬間、全部崩れ落ちてきたゲロー

あぁーあぁーあぁー
と崩れ落ちたガンプラを見て思う。

私は阪神大震災の時は爆睡中で目覚めなかったので今日の地震は生きてきた中で一番揺れを感じた地震でしたが特に恐怖も感じずパニックになる事もなく結構坦々と冷静で崩れたガンプラを眺め…

片付けるのめんどくせー!チーン

など思ってた。

俺は何かの感情が欠落しているのだろうか⁉️

崩れたガンプラ掻き分けてたら…


ジオングさーんガーン


あぁ、こりゃもう午前中はお片付けの時間やなと幸い電気は止まってないようなのでテレビをつけてみる。

次第に情報が入ってきて結構マジで大事になってるんちゃうん⁉️とようやく実感。


そのテレビの中で映し出された映像に


この映像。

当初、女の子がプールの壁に挟まれていると報道された時はどういう事⁉️と思ってたけどこの映像見て納得と同時に驚愕。

これ、コンクリートブロック?ん⁉️控壁あれへんやん!
ってか残ってる下もコンクリートブロック?どういう事⁉️折れた断面からは立て筋も見えねー!
道路側からのGLからやったら高さどんだけあんねん!
プール側からのコンクリートブロック塀にとっての基礎は道路側の残ったブロック塀って事⁉️根入れもクソもない。
崩れて当たり前のようなコンクリートブロック塀。
この遠目のハッキリとしない映像でも一瞬でこれだけ突っ込み処満載である。

コンクリートブロック塀は建築基準法施工令61条で

このように定められており私も下線を引いてるくらいなので建築士試験でもよく出る問題である。要するに大事な事である。

ハッキリ言ってクソテキトーな仕事をした結果、女の子が事故に巻き込まれたようなものでこのクソテキトーな仕事に怒りさえ湧いてくる。

私は現場監督時代から常に『もしも』という事を考えて仕事している。
もしもこの足場が崩れたら…
もしもこれが高所から落ちたら…もし…もし…
キリが無いほどの『もしも』を想定しながら口うるさく安全管理に努め安全な建物を建てるのです。

その口うるささを素直に聞いてくれる職人もいれば疎ましく思う職人もいます。
自分の経験からこれを疎ましく思う人は仕事もエエ加減です。
私はプライベートは無気力ですが仕事の上では許せない事、自分さえ良ければいいみたいなヤツやテキトーな事ばかり言ってその場しのぎみたいなヤツには性格上徹底抗戦するタチですがこのコンクリートブロック塀工事に関わった人達はどういう意識で仕事してたんやろう?
そんな大地震なんてそうそう来ないからこんな感じで大丈夫とかの意識なんやろうか?
『もしも』は頭によぎらないのだろうか?


残念ながらですが、我々の補修屋でもエエ加減な補修屋はたくさんいる。
補修屋としても現場監督としても腐るほど出くわしてきた。
遠慮なく言わせてもらえば基本的に補修屋というのは建築知識には詳しくない人が多いです。
なので何でも直せると手を出す。

中には柱の欠損、梁の欠損を直しましたー!
外壁の大きな割れを直しましたー!どうですかー?この仕上り!

あのー…柱、梁は建築物において主要構造部やからね。欠損くらいの大きな割れや傷はそこはもう弱点となって耐震面でも問題やからね。
見た目だけ戻ればいいって問題じゃない。


ガスコンロ設置のキッチンでのキッチンパネルの傷をラッカースプレーベタベタに吹き散らして…直りましたー!どうですかー?

あぁ…百歩譲ってIH調理器ならともかく…折角の不燃材料のキッチンパネルの表面が何も考えず木補修と同じ要領で手つけちゃって可燃性の高いラッカーまみれやな…
ラッカーも乾燥していって自然発火を起こす事はないやろうけど元の性能は失なっちゃってるよ。
ガスコンロキッチンの調理室には内装制限というものがあるのよ。

こういうところにも『もしも』は潜んでる。
不燃材料とは20分間燃焼しない時間を稼げる材料である。
それを何も考えずラッカーまみれにしてその本来の性能を失ってるかもしれない。
そのせいで万が一の事故に繋がるかもしれない。
大半が問題なく過ごせるのだろうけど…万が一が起きた時、今日の地震がその万が一に当てはまるのではと思う。

だから私は『もしも』を考えて仕事をする。
なので細かい事を言う。
それを疎ましく思う人はその場が良ければいいんやろうなと思いコチラからゴメンだ。
こんな性格なので中々人が繋がらないので得意先も中々増えない。
上等です。
私はエエ加減な仕事を助ける為に補修屋してるわけじゃない。
その場は解決しても先々そこに住む人、第三者に問題や危険を及ぼす可能性があるような仕事はしたくもない。
逆を言えば私の得意先の人達はちゃんと『もしも』を考え先々問題になるかもしれないなら今ちゃんと解決しておこうって人達です。

いくらお洒落だろうがかっこよかろうが斬新やろうが安全安心に過ごせるということが建築物の大前提でそういうものを扱い仕事をさせてもらってるのであるという事を忘れないようにしたい。

何かこの崩れたブロック塀を見て改めて色々考えさせられた。

最近特に姪っ子、甥っ子、入居済みの現場でお会いする小さい子供達が本当にかわいくて仕方なく思うのでこのエエ加減な崩れたブロック塀に巻き込まれた女の子が本当に気の毒やし何とも言えない思いである。


後半、何か柄にもないブログになってしまいました。