十干の「甲乙丙丁戊己庚辛壬癸」はそれぞれの文字が方角を持っています。
その中で「戊」と「己」は他の十干の文字とは違う性質の方角を担っていいます。
それは、「戊」と「己」が変わった性質によります。
その性質というのは、この「戊」「己」の二文字は、陰陽五行論では「土」に分類され、「土」の方角が「中央」になるということも関係します。
陰陽五行論からすると「戊」「己」は「中央」になり「東西南北」とは直接関係しません。
関係はしないのですが、別の理由で方角が定められています。
結論から言うと「戊」の方角は北西の方角となります。
この方角は以前ブログで紹介した十二支の方角の「亥」と「戌」の間の位置です。
十二支の方角は時計の数字に位置で例えるとわかりやすいのですが、十二支の「戌」の方角は、時計の12を北とした時に10の位置になります。
同様に十二支の「亥」の方角は時計の11の位置になります。
十干の「戊」の方角である北西は、「戌」と「亥」の間になります。
この方角は文献では違う表現もされていて、今回ブログでは紹介していないのですが方角を「二十八宿」で表す方法もあります。
「二十八宿」は占いなどでも使われているのでご存じの方もいらっしゃると思います。
「戊」の方角は「戊分」ともいい「二十八宿」の「奎」と「壁」の方角と言われています。
「戊」が示す方角である「戊分」は「天の門」とも言われていて、他の十干が表す方角とは扱いが変わっています。