ご訪問ありがとうございます。
心理カウンセラーの井上太一です。
ぼくは週のうち何日か、心療内科/精神科に勤務しているため、休職中・休学中という状態の方に日々お会いするのですが、
みなさんも、ひと昔前に比べて「休職」「復職」なんていう言葉を、多く聞くようになったのではないでしょうか。
会社員の方でしたら、もしかしたらメンタルの調子を崩して休職している方が、同じ部署や隣の部署などにいらっしゃるかもしれませんね。
会社員とは少し異なりますが、つい先日も、精神疾患で2022年度に休職した全国の公立学校教員の数が、過去最多を更新したというニュースに接しました。
ここ10年、20年ほどで心の病気(精神疾患)は、かなり一般的に知られるようになってきたように思います。
では、その患者さんはいったいどのくらいいらっしゃるかというと…
厚生労働省の「患者調査」によると、
令和2年の推定患者数は、約 615 万人となっているのです。
615万人といっても、あまりピンとこないかもしれません。
東京ドームでコンサートをやる時の収容人数がおよそ5万人とすると、その123倍かあ…。
あるいは変な比較ですが、千葉県の人口が628万人(2020年のデータ)だそうですから、ほぼこれに匹敵するような数値と言えます。
心の病気(精神疾患)で苦しむ方々がいかに多いか、想像していただけると思います。
また、さまざまな心の病気の中でも、もっとも名前が知られている「うつ病」についてですが、
日本におけるうつ病の生涯有病率(調査時までに病気にかかったことのある人の割合)は6.7%で、およそ15人に1人がうつ病を経験している計算になるそうです。
けっして珍しい病気ではなく、誰でもかかる可能性があると言えましょう。
なんの病気にも言えることですが、
病気を早く治すにあたってとても大切なポイントは、早目に治療を開始するということです。
カウンセリングで、多くの相談者さんの話をお聞きして個人的に感じるのは、やや他人の目を気にしすぎる傾向があるかなあ…ということですね。
うつ病などで会社を休職している方とお話ししていて、「昼間、外に出たくない」とおっしゃる方がけっこうな割合でいらっしゃいます。
なぜですか? とお尋ねすると、
近所の人から働いていないように見られるのがイヤだ…というのですね。
病気を治し、社会復帰・職場復帰するための休職であるにもかかわらず、それに対してある種のうしろめたさを感じていたら、回復もスローペースになってしまうのではないでしょうか。
先程も書きましたが、
いまや心の病気は、誰しもがかかる可能性があるものです。
やる気が出ない、会社に行くのがキツイ、仕事のことを考えると夜中起きてしまう・眠れない……などなどの感覚をお持ちの場合、早目に専門家にご相談いただきたいですね。
昔、「サザエさん症候群」という言葉がありました(今も使うのかな…?)
日曜の夕方から深夜、「翌日(月曜)からまた通学や仕事をしなければならない」という現実に直面して憂鬱になることの、日本における俗称(ウィキペディアより抜粋)です。
実際、カウンセリングをしていると、このパターンはよくお聞きします。
動悸や吐き気などの症状が出現するのは、日中や午後の時間帯ではなく、
朝、仕事に行く前の時間帯が多いという肌感覚を持っています。
今日は日曜日。
明日にかけて、ご自分の体調に注意を向けてみてください。
では、今日はこのへんで。
お読みいただいて ありがとうございました。
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この記事を書いているのは…
井上 太一(いのうえ たいち)/心理カウンセラー
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