ご訪問ありがとうございます。

心理カウンセラーの井上太一です。

2024年最初の投稿になります。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年は元日に令和6年能登半島地震、

そして翌2日には羽田空港で航空機事故が発生するという、まことにショッキングな幕開けとなってしまいました。

犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、

被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。

今日は、メンタルヘルスの観点から、以下の2点について書いていきたいと思います。

① 災害報道への接し方

 

② 自粛を求めるような同調圧力にどう対処するか

 

 

 

 

① 災害報道への接し方

まことに残念なことですが、時間の経過とともに、被害は拡大しています。

被害を伝える情報は、テレビつけっぱなしにして漫然と受け続けることなく、1日の中で時間を決めて、ご自分のタイミングで「取りにいく」ことをおすすめします。

 

具体的には、1日1回ないし2回、ネットでのニュースを確認するのがよろしいかと思います。

 

ひとつ事例をあげますと、

以前、新型コロナウイルスの流行が始まったばかりの頃、「東京都の新規感染者数が35人」というニュースを会社のテレビで見て、パニック症状を起こしてしまった方のカウンセリングをしていたことがあります。

(35人という数字がショッキングな頃です。)

「新規感染者が35人」という事実は、その後もたとえば夕方のニュース、夜のニュース、深夜のニュースなどで繰り返し報じられることになります。

ショッキングな動画や画像なども、その都度流れるわけです。

だって、事実ですからね。報道機関は報道するしかありません。

 

 

 

つまり、事実の確認という目的であれば、この情報には1回接すれば、目的は達成されるわけですよ。

ところが、テレビつけっぱなしにして漫然と受け続けていると、同じ情報に何度も接してしまうため、知らず知らずのうちにストレスも2倍、3倍……と増加していくわけです。

 

前述のパニック症状が出現してしまった方は、感染者数の推移が気になって仕方がなく、テレビをつけっぱなしにしていました。

リアルタイムに情報を追いすぎるあまりに自分のメンタルが疲労してしまっては、本末転倒というものです。

 

② 自粛を求めるような同調圧力にどう対処するか

これはすでに多くの専門家の先生方も発信されているので、もうご存知の方はスルーしてください。

こういった災害時、決まって様々な活動を自粛するように求めるような空気が出来上がりますね。

同調圧力というやつです。

亡くなった方がいたり、被災地で苦しんでいる方がいらっしゃる中、自分はのほほんと遊んだり、笑って過ごしていて良いのだろうか? という葛藤が、多かれ少なかれ、どなたにも生じると思います。

 

 

被災された方々に対して何も役に立たない自分に対する卑小感などが生じる場合もあるでしょう。

 

きつい状況の方々に思いを馳せることが多くなりすぎると、共感疲労という、心が疲労した状態になってしまうことがあります。

無気力、気持ちの落ち込み、イライラなどの症状が多いです。

同調圧力に負けて、ストレス発散のための楽しい行動も自粛してしまうようだと、メンタルヘルス的には良いことが何もありません。

ですから、笑ったり、友達と遊んだり…という時間を大切にして頂きたいなと思いますね。

もう23年も昔の出来事なので、知らない若い方もおられるかもしれませんが、2001年9月11日に「アメリカ同時多発テロ事件」が発生しました。

アメリカ本土の複数箇所がテロの標的となった事件で、その後のアフガニスタンでの軍事作戦にもつながっていきました。

あの日、ぼくはアメリカと国境を接するメキシコにいたのですが、事件の影響で飛行機が飛ばなくなってしまい(つまり日本に帰国できなくなってしまい)、予定外に半月ほどメキシコで過ごしていました。

 

 

実は、メキシコの独立記念日って、9月16日なんですね。

ですから現地では、それに向けて大河ドラマのメキシコ版みたいな番組がやたらとオンエアされ、街中でもイベントの準備がおこなわれていました。

ところが、直前の9月11日に大惨事が起きてしまった。

これが日本だったら、ほぼ間違いなく祝賀イベント自粛の空気ができていったと思うんですが、メキシコは違いました。

 

隣国で起きたテロ事件の被害者に対する哀悼の意は表しつつも、

それはそれ・これはこれとばかりに、独立記念日のイベントはそれなりに盛り上がっていたんです。

 

上手に整理しているなあ…「二度と来ない今日という日を楽しむ」ことにかけては、ラテンアメリカの人たちってすごいな…と、見せつけられたような気がしたものです。

 

 

 

共感疲労に陥らないためにも、

今のわれわれに必要なものって、こういう切り替えじゃないですかね。

⁡☆

 

支援のあり方についても、同様です。

できないことは、できないんです。できることをやっていくしかありません。

できない自分・できない状態を責めることのないようお願いします。

自分で自分を責めると、ろくなことがありません。

 

例えば、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が、球団と共同して100万ドル(約1億4500万円)の寄付金を贈ると発表したそうです。

さすがですね! ますますファンになってしまいそうです。

でもこれは、大谷選手だからできる支援なわけですね。

 

では、金額が100万ドルに満たないからといって、その人は冷たい人間なのかというと、そんなことはないわけです。

そもそも、支援の形は寄付だけではないでしょうし。

 

われわれ一人ひとりが、身の丈にあった支援を継続的におこなっていくことが大切なように思います。

 

ぼくも、できることをやり続けます。

 

 

では、今日はこのへんで。

お読みいただいて ありがとうございました。

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この記事を書いているのは…

井上 太一(いのうえ たいち)/心理カウンセラー

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