こんにちは!

心理カウンセラーの井上太一です。

 

 

 

カウンセリングの現場では、実に様々な方と接します。

 

 

時間と労力とお金をかけてカウンセリングに来ていただいているわけですから、基本的にはご自身の中の何か、もしくは状況を変えたいと考えている方が大半です。

 

 

しかし中には、

(本当は変わりたくないのなかな…?)

(変えていくには もう少し時間が必要かもしれないな…)

と思われる状態の方が一定程度、いらっしゃるのもまた事実です。

 

 

 

 



 

「変わりたい」「変えたい」と口にしながら、



もっと言えば、

 

意識では変えたいと考えながらも、無意識では変えることを拒んでいるようなケースですね。

 

 

 



 

人間には、意識と無意識という2つの側面があります。

無意識とは、意識では自覚されない意識のことです(ちょっと日本語的におかしいかもしれませんが)。

 

 

で、無意識の領域のほうが圧倒的に多いとされています。

意識が1割、無意識が9割――などという研究もあるようです。

 

 

つまり、意識では「変えたい」と思っていても、無意識がそれを拒んでいる場合は、人間はなかなか変化が生じません。

 

 

 

 

 

 

 

無意識は、安定を好みます。

言い換えれば、変化することを望ましく思っていないため、現状を維持しようとします。

 

 

たとえ、意識としては現状が辛いと感じていようと、

無意識がそれに適応してしまったら、変化することを拒みだすわけですよ。

 



この働きを心理学では「恒常性維持機能(ホメオスタシス)」という言葉で説明したりします。

 

 



 



 

 

じゃあ、どうもこの相談者さんは本気で変化を望んでいなさそうだ――というケースではどう対応しているかと言いますと、

 

ぼくの場合は本当にケースバイケースです。

 

 

ただ、基本的には「もう来なくていいですよ」と 突き放すような対応は、しません。

 

 



 

 

 

「本当に変わりたいと思ってます?」と、ズバリと切り込むほうが効果的と思われる方もいます。

 



「おっしゃっていることと実際とはちょっと矛盾があるようですが?」と、論理的に指摘したほうが効果的と思われる方もいます。

 



「そうかそうか…それでは…」と、いったん別のアプローチを進めて経過観察し、ころは良しと見た時点でアプローチを切り替えることもあります。

 

 

 

ただ、一つだけ言えるのは、

変わりたくないと無意識が頑なに拒んでいる場合は、

どんなアプローチも、どんな心理療法も、本来の効果をなかなか発揮しにくいでしょうね。

 

 

 

 



 



☆

 

話が変わりますが、ぼくはカウンセリングで宿題を出すことが多いカウンセラーだと思います。

(他のカウンセラーの先生方はどうなのかちょっと分かりませんが。)

 

 



宿題を出すには、大きな理由があります。

 



 

「相談者さんご本人の主体性を引き出す」のも理由の一つですが、

 

それよりも「効果的に変化を生み出したい」「変化の土壌を構築したい」と考えるからです。

 



そして、変化は外部からの力によってではなく、

相談者さんの内部から生まれてきてほしい――という思いもあります。

 

 

 

 



 

 

例えば、2時間のセミナーを受けて、一時的にテンションが上がり、「よし、自分を変えよう!」という気になったものの、

 

一週間もすると結局もとの自分に戻っていた――なんていう経験は、どなたもおありになると思います。

 

 



本当のモチベーションというものは、外からではなく、内部から生まれるものです。

 

相談者さんの変化も、それと似たようなことがありますね。

 

 

 

 



 



 

例えば月に1回、1時間のカウンセリングを受けている相談者さんがいるとしましょう。

 

1カ月は30日間とした場合、720時間です。

 

つまり、720時間のうちの1時間をカウンセリングに充てているわけですね。

 

 

 



 



おそらく変化というものは、カウンセリングをおこなっている1時間の中よりも、

それ以外の719時間――相談者さんの日常の中で起きるでしょう。

 

 

その変化を効果的に起こしたいという意図で、ご自身に向き合っていただく宿題を出したりするわけです。

 

 

 

 



 

 

 

ただ、「変わりたくない」という無意識の抵抗は、

この宿題をやってこないという形で出現する場合もあります。

 

 

 



相談者さんの、無意識の抵抗にどう対処していくか――。

 



カウンセラーとしての模索は、今日も明日も続きます…。

 

 

 

 



 

 

 

 

では、今日はこのへんで。

お読みいただいて ありがとうございました。

 

 



 

新型コロナウイルス、完全制圧までにはもう少し時間がかかりそうな感じですね。

医療をはじめ様々な現場で懸命に対応されている方々、本当にありがとうございます。

 

 

がんばろう! ニッポン!

 

 

 

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この記事を書いているのは…

 

井上 太一(いのうえ たいち)/ 心理カウンセラー

 

 

 

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