5つの金貨、悪夢or良夢⑫ | いろいろしぃーのブログ

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……ここは? どこだ?


喜多良が次に気づいた時には、辺りは何もない真っ白な風景しかありませんでした。


そういえば、モドルは?


この状態で、古地羅茂録(コチラ モドル)は絶対近くには居ない様子ですが、喜多良はモドルを探します。


そうしていると、ブツブツとどこからか声が聞こえてきました。


「誰かいるのか?」


声のする方へ喜多良は懸命に走ります。


すると、声はいよいよ鮮明になり……



「……喜多良~~、ずーとこのままなの?」


喜多良の母親の声が聞こえました。


「それは判らない、医者も言っただろう? 車の事故に巻き込まれて意識不明になったけれど、いつ目を覚ますか判らないって。


このまま覚めないままかもしれないし、明日突然目を覚ますかもしれないって」


その声が聞こえると、だんだん風景が見えてきます。


そして喜多良の目の前をスクリーンのように広がり、病院の1部を映し出しました。


そして、次はなだめるように喜多良の父親が、喜多良の母親に寄り添うのが見えます。


「何だよ、これ……どうなってんだ? 親父、無事なのか!」


あれ? あそこで寝ているのってオレ!


そういえば事故に巻き込まれたって……⁉️ オレが……!



喜多良は何がなんだか状態です。


 

とにかく、そこから見える喜多良の両親はふたりとも無事で、でも喜多良は病院のベッドで寝たままの状態でした。


「あれって……まさか⁉️」


今のオレは意識だけ?


じゃあオレは……⁉️


喜多良はハッとしました!


「モドル! いないのか? モドル、お前は無事なのか⁉️」


どことも言えない空間に向かって訴えかけました。


でも、モドルからは何も返事はありません。



「古地羅茂録(コチラ モドル)はここにはいないよ」


「え⁉️ 誰だ!」


喜多良が振り返るとそこには、


「銀河……」


銀河冬太がいつの間にかいました。


「おれと話がしたかったんだって? 良かったな、願いが叶って…」


銀河はなぜか無表情でした。


「じゃあ、これはオレの良夢……なのか?」


喜多良は問います。


「それはおれも判らない、聞きたいのはそれだけか?」


銀河も問い返しました。


「いや、聞きたいのは……オレの不幸を金貨に願ったって本当なのか?」


喜多良は思いきって聞きます。



はじめから