5つの金貨、悪夢or良夢⑬ | いろいろしぃーのブログ

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浅尾喜多良は思いきって尋ねました。


すると、銀河冬太はフッと一瞬笑ったように見えて、


「何だ?」


と喜多良は、いぶかしいく思いますが次の瞬間、


「……おれ、喜多良と友達だよな、なのにおれがお前の不幸を願うなんて、そんなこと……」


銀河は切なそうな顔をしました。


喜多良が安心しかけた時です。


「な~~んて、どこかで言って欲しいんだろう? 自分は大丈夫だって安心したいんだろう?」


銀河は顔を歪ませて、ニタリと笑むを浮かべて辛らつに言い放ちました。


「……お前、銀河じゃないだろう? 本人と話をしたいって言ってるんだ、いい加減にしろ」


喜多良は冷静に言います。


「なーんだ、バレていたんだ」


銀河は途端、あの金貨の男の子の姿に戻りました。


「……銀河は?」


喜多良は男の子に問います。


「銀河冬太にはもう会えないよ」


「は?」


「だから、言っただろう? あの5つの金貨は銀河冬太だって、君ともうひとりのお友達でとうとう使いきってしまったんだよ」


「お前! ふざけんなっ!」


喜多良は叫びます。


「おかげさまで、悪夢がたくさんとれそうだ……」


男の子は笑みました。


「じゃあ、モドルはどうなった? 無事なのか?」


「君は知らなくてもいいと思うんだけど?」


男の子はあしらいます。


「モドルは良夢を見ることが出来たのか?」


それでも喜多良は気にかけました。


「あ~~そんな心配か……、まー残念ながら?」


が男の子はそう言い……


「……そんな……」


がく然とします。


「人の心配よりも自分の心配をしたらどうなの?」


男の子はニヤニヤしました。


「オレはなんとかなる、だからモドルを心配してる!」


その言葉で男の子は思い切り笑いだします。


「おれは強運の持ち主なんだろう? 例え、銀河がオレの不幸を願ってもきっと大丈夫なんだ」


「何? その自信、その強運もとうとう尽きていたらどうする?」


「判らない、でも……自分のことは自分だけでも信じてやろうと思う、だから、


オレを…いや、せめて古地羅茂録(コチラ モドル)を元の世界へ還してやってくれ!


そう一気に言うと喜多良は、男の子の髪の毛を掴み思い切り振りました!


すると……金貨が何枚かチャリンチャリンと落ちます。


その横へ慌てて喜多良は寝転びました。


そして……


心の中で願います!


“全てを元に戻して下さい!”と……


すると地響きがはじまり……!