赤いヘアーブラシ〈2〉異変 | いろいろしぃーのブログ

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伊波はスマホを見ると、


“おはよう、あれから変わりはない?”


と氷上先輩から意味あり気なメッセが入っていたのを見る。


そこで伊波は、

はい、ないです、ハンカチありがとうございました。

と伊波はわざと送ってみた。

すると、

“え? わたしハンカチなんて贈っていないけど 、どうかした?”と即座に返事がきた。

伊波は、そうですか間違えてすみません、失礼します。

とメッセした。

反応が早かった……てことは氷上先輩ではなさそうで。

その後、また……氷上先輩から。

“そういえば、志藤さんはハンカチ以外のものを贈るって張り切っていたみたいだけど……”

「え?」

じゃあ、……やっぱり志藤吹叶(シトウ フカノ)!? と伊波は疑う。

とはいえ、ダイレクトにブラシ贈った? と、それほど仲がよくない人にメッセするわけにもいかず……

そうこう考えていると、

パキン

突然、ラップ音が鳴り響く。

こんなに大きなラップ音は、今までなかったので焦る伊波。

何となくあのヘアーブラシを見に行ってみた。

すると、

「あ!」

箱に入れてしまったはずの赤いブラシは外に転がっていた。

まるで生き物みたい……

やっぱりこのブラシは……

伊波はブラシに恐る恐る手を伸ばすと、赤いクリアーな裏面に誰かが映った気がして……!

後ろを振り返ると、

「ひぃっ!」

夢に出て来た髪が異様に長い女が……

後ろに立っていて……!


それから伊波はどうしたのか覚えていないが、どうやら意識を失ってしまい……

たまたま電話をした夫が、なかなか電話に出ない伊波を心配して家に向かって、何とか大丈夫だったらしい。

伊波はそのまま病院へ行くと、切迫早産気味なり入院することになってしまった。

伊波の代わりに、伊波の夫がブラシを対処することになり、あるお寺へお祓いで持っていくことに……

住職の方に言われた。

「これは相当な念を持っていますね、危うく憑かれるところでしたね……」

「あの……あのすみません、この髪の毛は?」

伊波の夫は思いきって尋ねた。

「……恐らく、亡くなった人の髪の毛でしょうね、このブラシはお使いになったでしょうか?」

「いえ、使ってはいないはずです、多分ですが……」

「それならば良かったです、もしも髪の毛をとかしたりしていた場合、その方は大変なことになっていたことでしょう

「……え?」

伊波の夫はみるみる青ざめていった。

誰が? 産休に入る時のお別れで、どさくさで伊波にヘアーブラシを送ったのだろうか?


あの赤いヘアーブラシをお祓いした辺りで、伊波に会社の人からショートメッセの連絡が入る……!

伊波は病院からそのメッセを見ること…… 

内容は……

“志藤さんが亡くなっちゃって……”

と。