誤配達〈4〉町替のとんでもない提案 | いろいろしぃーのブログ

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「今、確かに入れてきましたよ! なのに……どうして?」


リバースというかループする配達物に、配送業者の届久太郎(トドク タロウ)は驚愕していた。


「あーオレも試したんだよ! 直接に入れたらまた戻ってくるんだよ」


ムシャクシャしながら町替良得(マチガエ ラエル)も言い返す。


「ど、どういうことなんですか!? 変なマジックでからかわないで下さい」


届久太郎(トドク タロウ)は半ば引き気味になり……


「それはこっちが聞きたい話だ! どうしても戻ってきちまうんだよ!


だから、今度は通話したまま投函してくれ」


町替は、届久にまた不思議な封書を再度渡した。



届久は忠実にまたもや応じる。



そして着信が。


「着いたか」と町替は着信をとる。


『いいですか? 入れますよ、はい、入れました』


ガタン、同時にやはりあの封書はまたもや町替の部屋ポスに戻ってきて…!


「くっそ!」


つい声を荒げる。


なので、


『もしかして……またそっちへ?』


スマホの向こうから恐る恐るな届久の声。


「ああ……戻ってきてる」


町替はもっとぼう然としてしまう。



そして、そのまま配送業者の届久は逃げるかと思っていたら、忠実に再び町替の部屋まで駆けつけた。


「何で……こちらに届くんですか?」


「俺が聞きたい!」


イラだつしかない。


「これ……何かしましたか?」


「何かしたって、ただ中を開けたら……あ!」


「え、中を開けたんですか!? どうして開けたんですか!?」


あまりに騒ぐせいか、上の階のドアが開く音がして……


「ちょっと中へ入れ!」


町替は慌てて届久を中に入れた。


そして息を整えてから、


「……このガムテープ、実は俺が上から見えないように留めた」


「ええっ!? 何で開けたんですか! 宛先が違うものを※開けると、罪に問われるんですよ!」※信書開封罪


他に自分と関係ないものとして※捨ててしまうのも罪になる。※遺失物横領罪


あと他人宛のものを保管しておく場合も信書隠蔽罪に問われるなどと諭される町替。


「はっきり言ってあなたがやったこともそんなに人のこと非難出来るような立場じゃないですか!」


届久の言うことはその通り過ぎて、町替は何も言えなくなる。


「そうだけどさー……確かに開けたけどさ、まさかこんなことになるとは思わなかったんだって……」


罪に問われるまで言われては、さすがの町替もすっかり意気消沈してしまう。


届久は思わず尋ねた。


「何が入っていたか見たんですよね?」


「ああ、お前も…見るか?」


途端、


「あ、見ません、見ませんよ~~」


思い切り届久は拒否る。


「だったらさー、これ俺が持ってても困るからさー、届久さんが預かってよ」


町替はとんでもない提案を届久にしてきた。



続き