「あのね! だからついてこないで! 学校へ行くんだから!」
「オレは狙った獲物は逃さない」
うわ~~かっこつけちゃって~~ひぇぇ~~~!
どこが逃さないよ!
呪えないくせに! ポンコツなくせに!
ただド派手に電信柱倒しただけだし!
ほら~~人が出て来て、大騒ぎになってきちゃったんだから。(知らない振り~)
「陽果~(ヨウカ)!」
ヤバッ! 友達来たーー!
恐る恐る振り向くと、コウモリ男子はどこかに行ってしまった?
「何、キョロキョロしてんの?」
キョドってしまってかえって私が怪しまれてしまった。
「あ、おはよー、葵ちゃん、何でもない」
「ねーねー、大丈夫だった?」
「何が?」
「電柱倒れたじゃん、何ともなかった?」
電柱と聞き、ついついビクーと反応してしまった。
「え、え、あ~、で、電柱ねー、あー電柱かー、ハハハハ……大丈夫! うん、呪いじゃないから、じゃなかった! 何でもな~い」
私はとにかくごまかしたけれど、思いっきり怪しまれてしまい……
「何か動揺し過ぎ! おかしい!」
「だから何でもない!」
「早くいこー」
「あーうん」
友達の葵が来たら、コウモリ男子はどこかへ消えてしまった。
でも、コウモリ男子はちゃっかりついてきてて……
さっきはまた人の庭先の垣根というか塀の向こう側にまたぶら下がっていたらしい。
校門へ入ると、更に生徒が増えて……
あいつの姿はやっぱり見えない。
諦めて帰ったかな?
そう思っていたら、
クラスへ行くと、ザワザワ……していて。
ん? 何だろう? となっていたら、
わあ~~!
私は心臓が飛び出る程驚いた!
だって、クラスのドアのところにやっぱりあのコウモリ男子がいて、また逆さにぶら下がっていて……
うわ~みんな邪魔そうに避けていく。
しかも悪目立ちしてる!
だ~か~ら~! ついて来ないでって言ったじゃん!
「よお、ようやく来たか」
来たかじゃないよ!
見るな、こっちを!
「誰? 駒田の知り合い?」
「ち、ち、違うっ!」
「いや、知り合いだ、オレを庭に捨て……」
「わー! あんた! 勝手なこと言うんじゃない!」
もう、メチャクチャ……うわ~ん! 誰か~助けて~!
続き