親父「お前は本当に小物で、思慮が足らん」
私「・・・・・・・」
私の父は今年81歳、一代で会社を創立したワンマン社長
オイルショック、バブル、リーマンなど全てを生き抜いた古狸、性格や考え方も独特です
実の息子(私)に直接
親父「お前は大した事ない人間や、商売人としては中の下くらい、会社は潰さないけど大きくもならん、しょうもない」
私「・・・・・・・」
親父「もうちょっと出来るかと思たけれど、もう一つやな~」
え~と、一応サラリーマン時代はトップセールマンで大型物件の責任者もしてたんですが
親父「サラリーマンと経営者は違う、サラリーマンは決まった事の後追いでええけど、経営者は先に走らなあかん、お前には先に走る能力がない」
まあ、こんな感じです
ちなみに、私の息子が産まれた時に
親父「男の子か~、女の子だとわしが見込んだ男を婿養子に迎えて会社を発展させる方法があったんやけどな」
という、初孫を見た人が言わないであろう事を言ってました
・・・・・・
冒頭に戻りますが何を言われたかというと
親父「この物件ええやないか、購入せいや」
会社にはそれほど来ませんが、来た時に物件資料をみて私に言ってきます
物件は北海道のとあるエリアのオフィスビル、3000㎡ある旧耐震ビル
そこそこ大型で古い物件、利回りは10%超えてますが、この年代だとアスベストの心配もあります
北海道でも札幌であれば充分検討できますが、北海道の地方都市でオフィスビルは難しい
当社で一番雪が降るエリアの物件で福井市、融雪機械を置いたりで雪国の物件はコストもかかります
購入しても運営中も、運営が終わっても大変そう、出口もみにくいので私は検討できないと判断しました
私「という理由で検討できないと判断したんやけど」
親父「はぁ、本当にお前は目先の事しか考えられん、いいかこれからは地球温暖化や、100年たったら北海道はよくなるやろ」
私「ええーーー、地球温暖化!!!」
親父「これから地球は暑くなるんや、そしたら北海道が住みやすくなる、それから進出したら遅いやないか、安い今のうちに買っておけ」
私「いや、100年って、そんな先の事なんてわからんし」
親父「お前は本当に小物で、思慮が足らん、皆が良いと思ってから行っても儲からんがな」
私「・・・・・・・」
親父「お前とわしでは見えてる景色が違う、これから北海道はよくなるぞ~」
100年先って、今年の納税をどうしようか考えてるのに
・・・・・・・
こんな親父ですが、事務員にある指示をしてました
事務員「お父様から資料を集めるように言われたのですが」
私「はて?俺は何も言われてないけど、何を頼まれました?」
事務員「事務所総出で高麗人参の育て方を調べてます」
私「えええーーー、なんで?」
事務員「栽培すると言われてます」
親父は農業をしてます、最近の事ですが高麗人参を飲んでスッキリしたので興味がでてきて、自分で育てると言い出したそうです
私「いや、人参にそういう効能があるのはいいと思うけど、なんでイチから栽培してマイ高麗人参を育てようとするの」
事務員「種苗会社に電話してた会話を聞いたのですが」
・・・・・・
農業をしてるので種苗会社とつながりがあります
親父「高麗人参の種あるか?」
(種なのか苗なのかわかりませんが)
種苗会社「高麗人参ですか、え~とあまり問い合わせがないのと栽培が難しいですよ」
親父「大丈夫、わしは天才やから仕入れしといて」
・・・・・・
事務員「という事で、みんなで高麗人参の育て方を調べてます」
私「なにそれ、買った方が早いやろ」
育てるのに4~6年かかるそうですが、100歳まで元気な予定なので全く気にしてません
親子なのに、何故こんなに違う
小物にはわかりません
事務員「あと、トラクターの請求書で600万きてます」
私「・・・・・・」
親父の会社貸付金から支払います、子供に現金を残す気はないです
遺産は高麗人参の畑です
よろしければ「いいね」とクリックお願いします