アメリカの大統領が新たに選出され、就任演説や議会での施政方針演説のニュースには、いつも積極的に触れるようにしている。どんな話題が飛び出すのか、問題として捉えられている多方面の事柄に新大統領がどのような考えを示すのかが分かるからだ。

 しかし今回は、興味はあるものの、常に強い言葉で発信する彼のやり方にあまり触れたくないと思って積極的には見なかった。


 今朝のニュースで『性別は2つだけ』と発言をしていたことを知った。当たり前のことのように聞こえるが、彼が言いたいのは性的マイノリティの人々の存在を否定するということだ。今の世の中でこんな発言をするなどあり得ない。


 僕は以前、性の多様性について書いた。


https://ameblo.jp/tahbou-note/entry-12873004711.html

 

 科学的にも研究が進んでおり、性の多様性はもはや常識の域にある。


 それなのに、多様性を否定するような発言をすることは、セクシュアルアイデンティティに悩む人々の人格を否定することに他ならない。


 彼もバカではない。おそらくは性の多様性を『あり得ること』として認識しているに違いない。しかし、彼が基盤としている保守層の人々が喜ぶ発言をしているのだろう。言わば支持率獲得のためである。


 しかし、事情がどうであれ、人格や人権に関わる事柄は、どこの政党であれ支持層がどこであれ、全ての個人を尊重するという定位置から議論を開始しなければならない。


 「温暖化など存在しない」、「科学者のでっち上げだ」と発言するなど、彼の発言は極端に稚拙だ。