昨日、日航ジャンボ機の墜落事故から41年を迎えるという報道に触れた。犠牲になられた方々のご冥福と、未だ心の傷を抱えていらっしゃるご遺族の皆さんの安寧をお祈りします。

 当時の事がぽつりぽつりと蘇る。この文章を書くためにネットであれこれ検索するのははばかれるので、自分の記憶を辿ってみたいと思う。

 夕方というか夜のニュースで、ジャンボ機が行方不明という一報が流れた。テロップだった様な気がする。山岳地帯で大きく旋回している航跡がレーダーで確認されていたが、その後途絶えたと。乗客乗員は500人を超える。この時点で既に大惨事の予感がして恐ろしかった。

 8時過ぎ頃だっただろうか。恐らくは墜落したと思われるとの報道。9時を過ぎた頃には乗客名簿が公開されてゆく。その殆どがカタカナ表記だったと記憶している。そして、坂本九さんと向田邦子さんが搭乗していることも繰り返し報じられた。

 機体は御巣鷹山で発見された。ほとんどの方が命を奪われた中、少女とスチュワーデスが一名ずつ助かった様に記憶している。

 それからしばらくの間、その少女が入院治療しているとか、医療スタッフに見送られて退院したなどというニュースもあった様に思う。そして一年後には、今、どうしているかなど。追跡報道は数年後にまで及んだ様に思う。

 事故当時、名前もわかっていれば住所も分かっている。確かにいくらでも追跡することは可能だろう。しかし、悲惨な事故を経験し、お父さんを間近で亡くしている彼女にとっては、「付き纏われる」のは迷惑なはずだ。

 僕たち傍観者も、知りたいという気持ちが全く無いとは言えない。そこは申し訳ないとも思う。そして、ワイドショーはいかに「興味をそそられる」話題を提供できるかがポイントだろう。

 しかしである。守られるべきはプライバシーであり、その後の人生を伸び伸びと過ごせることだ。

 最近、とても気になったのがフィギアスケーターの羽生結弦くんの結婚相手の件である。最後は彼女のプライバシーを守るために離婚する羽目にまで至った。僕は激しく憤(いきどお)った。プライバシーに踏み込み、人の人生の輝きを奪う、マスコミの愚行だ。


 41年前の事故で亡くなった一人の男性は、息子さんに向けてメモを書いていた。恐らく助からない、君にはお母さんを守ってもらいたいと。


 事件、事故に伴うエピソードや逸話は数限りなくある。


 しかし、マスコミも視聴者も、静かに見守る事が最も大切なスタンスだと思う。