「堂シリーズ」最終巻の「大聖堂の殺人」読了いたしました。
いやーーー面白かった。
綾辻行人さんが「十角館の殺人」を引っ提げて、
1987年9月にデビューしてから31年と数か月。
「館シリーズ」はもう本格ミステリーの古典となった。
そしてここに「館シリーズ」に決して引けを取らない「堂シリーズ」が完結した。
やがて「堂シリーズ」も古典と呼ばれる時代が必ず来ると思う。
それだけ「堂シリーズ」は面白かった。
『すべての事件を操る数学者・藤衛に招かれ、
北海道の孤島に聳え立つ大聖堂を訪れた宮司百合子。
そこは、宮司家の両親が命を落とした場所だった。
災禍再び、リーマン予想の解を巡り、焼死や凍死など不可解な殺人が発生する。
しかし、藤は遠く離れた襟裳岬で講演の最中だった。
大人気「堂」シリーズ、ここに証明終了!』
講談社文庫より
ネタバレの地雷を撒かないように用心をして。
最終話の「大聖堂の殺人」は謎(トリック)とドラマがマッチした秀逸な物語でした。
今回の数学はいつもの倍くらい出てきました。
これはホンマに数学が理解できれば今の何倍か楽しんで読めた事だろうと、
詮無いことを考えながら(今回も)読んだ。
でもいつも書いておりますが、
数学が判らなくても大丈夫なくらい作者は考えて書いてくれています。
そして数学の天皇・藤衛との死闘(直接対決)が描かれる。
シリーズ毎に感情移入した登場人物がその舞台から消えていきます。
殺害されます。
その度に怒り狂いました。
今回○○○○○が殺害されようものなら、
本を投げつけてやろうと思っておりました(でも、拾ってまた読みますが。笑)。
○○○○○と○○○○○はどうなったのか?
さて今回の大聖堂も恐らく実際には建築できないだろうと思える建築物です。
でも、サグラダ・ファミリアを建築しているので、
できない事はないかもと思います。
その大聖堂を舞台に思いもよらないトリックが仕掛けられる。
これはもう全て判りませんでした。
そして沢山あった大聖堂のトリックでひとつ、
どうしても解らない大きなトリックがあります。
ぼくの読解力のなさかも判りませんが教えてほしいですね。
「第Ⅵ章 神・光」~「終章 百合子・本」の160Pはゾクゾクの展開でゆっくり読みました。
最後の〇〇〇のセリフの意味は何なのでしょうか。
あとがきも解説もじっくり読ませていただきました。
最後に、
こんな本格ミステリーにいつまた会えるか判らないほどの傑作でした。
でき得れば後日談をお願いしたいと思います。
続きがあるような終わり方でした。
そうそう、
最後の○○を読んでいると、
本格ミステリー+冒険活劇の様でした。
追記
1巻~5巻までは3年半前に書かれていて、
それを当時読みました。
ですから完全に忘れています。
1巻~5巻までは7月くらいに再読したいです。
インフルで1月は2冊読了でしたが、
これで今月は4冊読了。
目標の月3冊に追いつきました。
完全に「堂シリーズ」ロスになっております。
「魔眼の匣の殺人」を読む予定ですが、
「大聖堂の殺人」の余韻に浸っております。
追記の追記
福ミスの受賞作にも「堂シリーズ」の様な作品が選ばれる日を夢見ております。