秋の女流タイトル戦と言えば、女流王将戦、倉敷藤花戦、女流王座戦と続きます。昨年は、それぞれ西山さんタイトル奪還（vs里見さん）、里見さんタイトル防衛（vs西山さん）、里見さんタイトル防衛（vs加藤桃子さん）という3棋戦でしたが、11月は里見さんが新型コロナ感染症となり対局延期などということがありました。ずいぶん昔のことのように思われますが、10月まで棋士編入試験が並行して行われ、心身共に最もタフな期間だったかと...。女流王座戦は最終局までもつれ込む激戦であわや敗戦という厳しい状況をなんとか耐え、一年を締めくくるのに感動的な逆転勝利となった一局でした。
さて今年はどなたが挑戦者になるでしょうか？
１．女流王将戦
挑決戦は渡部愛女流三段vs香川女流四段戦で、囲碁将棋チャンネルの放送は9月9日。収録放送なので対局は今日時点で終わってるように思いますが、はたして挑戦者となってスポンサーの霧島酒造のある都城へ乗り込み、西山女流王将と盤を挟むのはどちらでしょうか？
２．女流王座戦
現在挑戦者争いに残っているのは3人で、西山vs（渡部vs加藤桃）というトーナメント表になっています。渡部女流三段vs加藤桃女流四段の準決は女流王将戦の準決と同じカード。関西に移籍し、タイトル保持者へ何としてでも返り咲きたい加藤さんにとって今年最後のチャンスとなります。この大一番は明日29日(火)に、新たに加藤さんのホームとなった関西将棋会館で行われます。加藤さんは一時調子を落としているように思ってましたが、今期現在12勝7敗で先日放送の女流王将戦以外では7連勝だったので、一時のボトムの状態は抜け出しているような感じもします。同じ相手に負けられないでしょうしそういう意味でも大きな一番になります。その後の挑決戦では西山さんが待ち構えているのですが、いい勝負になりそうなムードもあり。
３．倉敷藤花戦
若干波乱含みというか、ここのトーナメントでも西山さんが勝ち進んでいるのは流石なんですが、残っている5名は（今井vs加藤結）vs｛西山vs（上田vs木村）｝となっています。加藤桃子さんは野原女流初段に敗れ、その野原さんも加藤結李愛女流段に敗れた訳ですが、加藤結さんは伊藤沙恵女流四段も倒して勝ち上がっています。その伊藤さんですが、今期の成績がなんと11勝12敗で負け越し...。だいたい毎年7割前後は勝ってるはずなのでかなり意外でした。最後の準々決勝、注目の上田vs木村戦は30日(水)に行われます。