本日行われた加古川青流戦トーナメントで、里見女流五冠は先手中飛車から角交換をした形の序盤戦、７七の桂頭を守るために浮いた▲５六飛がまた標的になって苦しいのかなと思われつつも、中飛車の豊富な経験則がものを言うと一筋からの反撃で逆に香得となって優位を築いた中盤戦。ただし、乱戦模様の中、先に1時間の持ち時間を使い切って秒読みになった67手目の王手の対処に同玉と銀を取った一手で評価値が急落。その後は粘りが利かずに一気に後手の新鋭若手の藤本四段に寄せ切られてしまいました。
残念。また、休む間もなく明後日は東京でマイナビ一斉予選があります。こちらも早指し戦ですが、初戦が今売り出し中の若手、木村女流1級。勝てば2回戦の相手は清水女流七段と山田女流四段の勝者となります。最初が超若手、次が（超？）ベテラン。木村さんは里見さんリスペクトのような話をされていたのを何かの番組で見た気がしますが、当然ここは一発狙っているでしょうから油断はできません。里見さんの方は今週の連戦によるバイオリズム的な波と体力的な懸念から普段より少し差し引いて期待勝率68%くらいと厳しめに見積もって、その分逆に気合を入れて応援したいと思います。百獣の王は一兎を得るにも全力を尽くすみたいな話なのかなと。