本日行われた第50期女流名人戦リーグ開幕戦で、里見女流五冠は強敵加藤桃子女流三段と戦い、もつれた終盤戦を制し、無事に白星発進となりました。
本日モバイル中継でリアルタイム観戦していた人は、何度も肝を冷やしたのではないでしょうか？里見さんは予想通り初手の▲５六歩から中飛車を選択。対する加藤さんは居飛車ながらなかなか８筋の飛車道を開けない一風変わった出だしで、その後もほとんど時間を使わない序盤戦。加藤さんの場合は研究範囲では飛ばすだけ飛ばし、その後も勢い余って行きすぎるような時もまま見受けられるように思いますが、今日は里見さんが左銀を５九に引いた局面で38分の長考に入り、その後も一手一手を慎重に進めているようでした。一方の里見さんは中盤の折衝で角銀交換の駒損ながら突っ込んでいったあたりから攻めを加速し、中盤ではかなり優勢になったようです。この辺りで、昨日の心配は杞憂に終わり今日は完勝になるかなと思いましたが、ところがどっこい、そこからが本当の競り合いとなり、上の評価値グラフが示すように一進一退の終盤戦となりました。今日は負けるかもしれないと何度も思いましたが、最後の30分くらいは私も（仕事の手を止めて）スマホ画面に釘付け。最後は1分将棋になった加藤さんに対して、少し時間を残していた分の余裕があったのか里見さんがなんとか即詰みに打ち取りました。（その直前は加藤さんが諦めての形づくりだった？）
なにはともあれ2023年度も白星スタートとなりましたし、女流名人戦リーグは1敗するとなかなか厳しいので、運にも恵まれたと言えるかもしれませんが大変良かったです。それに対局数が少ない状況なので、考えようによってはスムーズに勝ち切ってしまうより、悪戦苦闘しながら1勝をもぎ取ったのは次局に向けては却って良かったのではないかと。油断することはないでしょうが、完勝すると気持ちが少し浮くというか...。約2週間後の26日に女流王位戦の五番勝負が開幕しますが、その間に別の対局（一般棋戦を含めて）が入るかどうか。
取りあえず、今日は勝って良かったです。
本日は女流名人リーグ開幕戦でした。
— 瀬戸花音（スポーツ報知) (@kanonseto) April 13, 2023
会場が関西で取材に行けておりません...大変申し訳ありません
里見香奈女流五冠ー加藤桃子女流三段戦は里見女流五冠の勝利。
里見女流五冠がまずひとつ、白星をつかみました。
↑他にやむを得ない用事があったのだろうけど......これはドンマイ。