[将棋]本日のNHK杯 | 福間香奈さんを応援するブログ!

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女流棋士の福間(旧姓里見)香奈さんを応援しています。その他将棋や自分の日常のことなど。

 本日の放送は、今泉五段対里見女流四冠戦でした。二人とも中飛車党で、どんな対局になるのか注目されましたが、予想を超える大激戦。相中飛車の出だしから、先手の里見さんが玉を右に、対する今泉さんはこちらも本家と言えるのかもしれませんが左玉を採用し、序盤からお互いに未知の局面かと思われる力将棋模様に。その後、穴熊に組もうとした今泉さんは△1二香まで進めたものの、里見さんが二枚の銀を押し上げ、玉の隣の3筋に飛車を戻す斬新な戦形で攻勢を示し、後手も穴熊を断念。その後も、里見さんは金銀の厚みで圧力をかけ、もう一押しのところまで行きましたが、最終盤は、踏み込むのか一手戻して手堅く守るのかの選択の連続。対する今泉さんもぎりぎりの攻防で、首の皮一枚で残している状態から反撃の綾を求め、最後は両者一手ごとに相手玉に詰めろを掛ける掛けない、自玉の詰めろが解けた解けないの正解手を秒読みで判断しなくてはいけない際どい戦いとなりました。結果は今泉さんに軍配が上がり残念ではありますが、手に汗握る大熱戦でした。
(こう言うと語弊があるかもしれませんが、40手、50手と淡々と定跡で両者研究済みの道順を辿るだけという様相の角交換の将棋とかは、その後の局面からプロの技の応酬が見られるんだろうけど、あんまり面白くないというか...。)

いつものように対局前は瞑想して精神集中を図る里見さんと、4年ぶりのNHK杯登場前回は藤井現五冠、深浦九段に勝って久保九段に敗戦だったか?で気合の入る今泉さん。
深浦九段と鈴木女流三段によるよどみない解説で、本対局の醍醐味を分かりやすく十分に伝えてくれました。
誰も見たことが無い?二枚銀玉頭構想?に、思わず今泉さんも手が止まり、穴熊を断念。

番組の冒頭に、里見さんがプロ棋士編入試験を発表したことを伝えていましたので、6月下旬以降の対局だったようです。

白熱の最終盤、両者考慮時間を使い切り、手に汗握る30秒将棋に。
終局直後の両対局者。勝った今泉さんも思わず脱力という様子。負けた里見さんも会心の指し回しからのフィニッシュを決め切れずに珍しくうつむきがちな表情でした。
 
この対局の観戦記はこれから発売されるNHK将棋講座に載るのでしょうが、朝日新聞(元報知新聞)の北野記者がインタビューをされたとのことで、その内容も是非知りたいものです。

 

今日は残念でしたが、リアルタイムの話で言えば、1か月くらい過去のことですから、次に向かって応援です。
27日(水):女流名人戦リーグ(先手番)vs香川女流四段
29日(金):棋王戦挑戦者決定トーナメントvs阿久津八段
 
里見さんは対局が多く、女流棋戦もタイトル戦が続き、8月からは編入試験も始まる訳で、どの対局が重要とか言っても始まらない気はしますが、この棋王戦はいわゆる本戦トーナメントですし、阿久津八段はA級在籍経験もある実力者なので、持ち時間4時間の真に力が試される一局にはなるかもしれません。編入試験が持ち時間3時間なので、そことの兼ね合いがあるかもしれませんが、持ち時間4時間が今は一番フィットしているように思われます。
里見さん、頑張れ~雷しっぽフリフリ将棋!!