[将棋]女流名人リーグ:西山女流二冠vs加藤清麗戦 | 福間香奈さんを応援するブログ!

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 西山女流二冠は明後日、札幌で女流王位戦第2局がありますが中1日となる本日、女流名人戦リーグで加藤清麗と激突しました。なかなか忙しいですね。先後は最初から決まっていて、先手の西山さんが初手▲7八飛で三間飛車に振り、後手の加藤さんが居飛車党なのですんなり対抗形の将棋に。両者銀冠に組んで、線対称のような盤面配置で4筋から8筋の間、盤面の左側を中心に競り合いが続きました。持ち時間が2時間と短いので、決断良く指すという要素があるのかもしれませんが、両者だいたい同じペースで時間を使って、がっぷり四つの力比べになりました。その後、後手の加藤さんがいきなり△3七角成と角桂交換の駒損ながらも角を切り飛ばして攻め込み、一気に戦いがペースアップした感じです。単なる印象ですが、どうも昨冬のAbmea団体戦の一騎打ちで勝って以来、この前のNHK杯出場決定戦など、加藤さんが対西山戦でひるむことなく堂々と戦っているようにも見えます。逆に言えば、西山さんの方は加藤さんに対して自信を持ち切れずについつい慎重になっているようにも...。(1/31の女流王位リーグでは西山さんが勝っていますが。)最終盤は両者攻め合いで、持ち時間も残り10分前後での叩き合いになるのかと思った矢先、西山さんがいきなり投了。珍しく受け損ねがあって一気に対処不能に陥った様子。(後手玉に詰みはなく、先手玉は守っても一手一手で寄せられるというようなことらしいです。)

 

 ここからは勝手な空想に過ぎませんが、元々西山さんは早見え早指しで、中終盤に気合が乗ってくるとアドレナリンが出まくってキレが増してヒートアップするイメージ。スポーツなどでは燃えてくると実力以上の力が出たりしますが、将棋のような頭脳スポーツでは不必要に燃えると却って自滅するようにも思えるので、そこは人に依り、ケースに依りなのかもしれませんが...。あと、一年ちょっと前までは三段リーグで戦っていたので、そこを戦場の中心と考えれば、意識的にせよ無意識にせよ90分でベストパフォーマンスが出せることを念頭に置かれていたのかもと。里見さんも5年前とかは(ちゃんとデータを確認して調べた訳ではありませんが)、時間を目一杯使って考え抜きたいという今のスタイル(と私が思っているだけですが)とは少し違ったかなぁと。西山さんの話に戻って、昨秋冬の女流王将、女流王座の失冠を含め、注意深く指さないと里見さんにやられるという気持ちもあるのか、最近は特に慎重に時間を使う傾向があるように思われます。まだ試行錯誤状態かもしれませんが、スタイル変更中なのかなと...、そう思ったり。