[将棋]第3期清麗戦五番勝負の初戦は加藤桃子女流三段に凱歌が | 福間香奈さんを応援するブログ!

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 本日、清麗戦五番勝負の第一局がホテルオークラ東京で行われ、振り駒で先手となり得意戦法の中飛車を採用した里見清麗に対し、事前準備十分という感じで居飛車穴熊から2四に覗いた角を5一から7三へと転換する作戦で、序盤から順調に局面をリードした挑戦者の加藤桃子女流三段が114手で完勝しました。これで、4年前の女流王座戦第2局以来の勝利となり、対里見戦の連敗を14でストップし、対局後のインタビューでは素直に嬉しさを表現し、少しばかり安堵の気持ちからか、ウルっとされてたように見えました。

 

 今日は二人とも和服姿での対局。ただし、里見さんは午後からはスーツに着替えられてました。あと、今日はプレミアム限定ながらAbemaの放送があり、解説が付くのか心配しましたが、流石に(有料ですし)対局姿の映像を流すだけではなく、佐藤和俊七段、田村七段の解説で、聞き手は山根女流二段、和田あき女流初段の二人でした。将棋連盟のモバイル中継でも実験動画ということで対局姿の映像がありました(それを使って、上のパラパラ動画を作ったのですが。)女流タイトル戦が公式webチャンネルで放送されるのは、囲碁将棋プレミアムの女流王将戦を除けば、それこそ4年前に加藤さんが先に2連勝した女流王座戦のニコ生放送以来と言う感じもします。他にも恒例の倉敷藤花戦、去年の女流王座戦、今年の女流名人戦とかYouTube放送などはありましたが。。。

 

 さて、今日の里見さんですが、局後のインタビューで御自身が不甲斐ないと言われていたように、全般的に「らしさ」がなかったかもしれません。午前中から、消費時間は1時間までは差がつかないけれども、常に里見さんの方が多く使い、加藤さんの研究局面に手を焼くというか、神経をすり減らすというか、スタミナを少し削られてしまったか。それでも持ち時間が4時間と長いので、それほど焦る必要はなかったと思うのですが、感想戦でも佐藤天彦九段が指摘していた(Abema放送中やモバイル中継でも言われていた)、75▲6八金でなく本譜75▲8八金から77▲1四歩と端攻めを行ったのが、無理攻めだったのではないかという話。前半のやや劣勢から持ち直し、そこからじっくり長い将棋になりそうという解説だったので、ご自身では局面を悲観していたのかもしれませんが、結果的にはやや自滅気味となり、全般的に今日はリズムが悪かったかなぁと。1筋の端の攻防が入ったため、一気に終盤戦となり、加藤さんは1時間以上たっぷり時間を残していたこともあり、焦りを誘うように間違えさせて時間が短い中でのギリギリの一手争いに持ち込むような泥臭い展開に持ち込むこともままならず、加藤さんの完勝となってしまいました。

 

 五番勝負の第一局を先手番で落とすのは痛いですし、加藤さんが連敗を止めたので、次からは苦手意識を払しょくして堂々と臨んで来られる(かもしれない)のは、普通に考えればマイナス要素でしょう。ただ、不必要にとは言わないまでも、あまりに勝ちすぎているのは不自然ですし、なにか変な反動が来るようにも思え、勝負の機敏として、ガス抜きとでも言うか、一つ負けたのは里見さんにとっても良い事だったと思います。また、観戦しているこちらも、毎回、里見さんが勝つのを楽しみにはしていますが、実際にはどんな一局、どんな一勝でも、楽ということはないってことを改めて感じました。

 次局は少し空いて10月13日、今度は後手番。相手を気にせず、自分自身のテーマを持っての後手番中飛車を採用かもしれませんが、当然狙い撃ちされているので、たまには三間飛車にするとか外していくのもありなんじゃないかと思うのですが、出だしの戦形は関係なく、序中盤の用意のバリエーション、それと中終盤の捻じり合いで勝ちを目指す、そういう感じなのかもしれません。

 

 あと週明け27日に妹の咲紀さんとマイナビ本戦のトーナメントで対局があります。なかなかない機会なので、話題性もあっていいことかもしれませんが、私としては、あんまり観戦に気が乗らないというか(応援の仕方が難しい)。この対局もAbemaのプレミアム放送がありますが、月曜なのでリアルタイムでは見れないので、夜にでもゆっくり観戦しようかと。

 

 今日は、里見さん残念でしたが、そういう日もありますよね。ドンマイ。