[将棋]第7期リコー杯女流王座戦の結末 | 福間香奈さんを応援するブログ!

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 今日の第5局で里見さんが勝って、2連敗からの逆転3連勝で女流王座を防衛しました。おめでとうございます。

 勝って嬉しいというのにもまして、ニコ生の最後のインタビューで、今年もまだあと一週間あまり有るので、時間を無駄にせずきちんと勉強したいという旨の発言をされていたのが嬉しくまた頼もしく思いました。私も土日だクリスマスだ、冬休みだと喜んでばかりいないで、少しは休日も仕事のこととか考えるようでなければいかんなと反省しました。女流王座の就位式は今年も2月に有りましたが、今年度というか年明け2月にまた有るものと思われますが、うまく日程が合えばぜひ参加したいです。ただ1月から行われる女流名人戦の箱根での開幕戦も前夜祭は無いようで(第2局の地元の出雲ではやる予定有り)、今期の三段リーグも後半戦の佳境を迎えていくことになるので、イベントとかは少ないに越したことはないと思われます。

 今回の5番勝負は振り返ってみると、去年のどん底状態?から復活した加藤さんが里見さんに対して五分以上に戦えるのではないか?という憶測も手伝って、第1局が終わった時点では加藤さんも手答えが有ったものと思われますが、第3局で一勝を返した時点で、やっぱり地力差有りをお互いに認め合って、そこで加藤さんの自信が揺らいだところで勝負有ったように感じました。もちろん勝負は一手一手の積み重ねなので何が起きるか分かりませんが、勝てると信じて戦えば手が伸びる、逆に勝てないと思っているとどこかで息切れして間違えるというようなことが生ずるのではないかと思っています。

 今日の第5局では里見さんが先手を引き、第3局と同じ進行で、32△5二飛からが本当の勝負となりましたが、39▲6八金の辺りは中盤に差し掛かるころで、指したい手がほとんど無いような難しい局面だったように思います。(以後、elmoの解析結果を見ながらですが)、その後5筋での衝突によって、両者の駒が捌けながらの展開は里見さんの思うところで(圧力を掛けられてじわじわ押し込まれるより)、打開したかなと思ったものの54△5八銀で飛車を取られやっぱり少し苦しいのかと思われました。ただし57▲4三銀打で里見銀が3枚連なる面白い格好となり、飛の打ち込みに対して、59▲5九歩と5八の金底と4九の金横に鉄壁の守りとなる歩を打ち込み、60△4三銀と応じてもらったところで61▲同銀成と敵陣を崩せたようでした。その後もずっと攻め続けましたが、意外と細い攻めで繋がるのかどうか心配でひやひやしていました。加藤さんが受けに徹して、里見さんが攻めあぐねて最後時間責めで秒読みで寄せ間違えるのを待つというような作戦に来られたら嫌だなと思っていましたが、自陣に打った77▲8八角が強烈で78△7七飛成以降は一気に差が広がっていったようでした。ニコ生の映像からは、里見さんは終始自信が有るということでもないのでしょうが、楽しんで指している、あるいは日頃やるべきことはやり尽くしているので、今更それ以上を望むでもなく、それ以下に卑屈になることもなく、淡々と集中して対局されていたように見えました。

 本日同時刻に行われたマイナビ準々決勝では里見咲紀さんが善戦したようですが西山さんに最後は押し切られてしまった様子。勝者インタビューで西山さんは次に対局となる里見香奈さんに関して、持ち時間3時間の将棋で勝ったことが無い(過去3局位?)ので、今度はそれを糧に戦いたいというようなことを言われてました。両者ともに奨励会三段なので実力拮抗と言えるのでしょうが、相対的に西山さんの方が早見えの傾向が有るのでしょうか?また女流棋戦での大舞台での経験値の差が効いてくる場面では里見さんに分有りなのかと思います。

 女流六冠達成と三段リーグ勝ち抜けとどちらも手の届かぬ夢ではなく、もうあと一押しのところまで来ている感じがします。結果が全ての世界とはいえ、大事なのは結果ではなく取り組む姿勢です。元気で頑張ってくれていれば、それだけで十分なのですが、こちらはこちらで、これからもギャーギャーと応援していきます。