医師会の要望で月に1回、保健所の3~4カ月健診に出かけます。
毎月70~100人位診るでしょうか。
この健診はBCG集団接種とセットになっていて、健診を受けた2日後にBCGがあります。
さて、健診では診察のほか様々な指導をするのですが、中でもワクチンに関する指導が多いです。
残念なのは、
生後4カ月で初めて接種するワクチンがBCG
というお子さんが非常に多いこと。
ワクチンを推進する医師としてこの現状は実に嘆かわしい・・・
ヒブ・肺炎球菌・B型肝炎のワクチンは生後2カ月から接種できます。
(国産不活化ポリオは3カ月からになるそうです)
とくにヒブと肺炎球菌は、細菌性髄膜炎という恐ろしい感染症を予防します。
この感染症は月齢が低いほど罹りやすいので、低月齢のうちに早々に接種することが肝要です。
以前の記事「ワクチンの必要度・緊急度」 の中でも、この2つはどちらもAランクにしました。
しかしながら4カ月のBCGまでな~んも接種しないで、
「ワクチンはBCGから始めればいい」
なんて平気で指導する保健師までいる始末・・・
これではワクチン後進国の汚名はいつまでたっても返上できません。
4カ月でBCGを接種すると、次のワクチンまで4週間あける必要があり、一刻も早く接種して欲しいヒブ・肺炎球菌の開始時期が生後5カ月になってしまいます。
これでは遅すぎます。
BCGは集団接種で日程が決まってしまってるので、そこから逆算してBCGの1週間前までにヒブ・肺炎球菌・三種混合は最低でも1回は済ませておくべきです。
ヒブ・肺炎球菌は生後2カ月から開始できます。
2カ月になったらまずヒブ・肺炎球菌をすぐ同時接種しましょう!!
さらの付け加えるなら、
B型肝炎ワクチンも2カ月から接種可能です!
これも是非接種しましょう。
お勧めのプランとしては、
2カ月になったらすぐに ヒブ①+肺炎球菌①
その1週間後に B型肝炎①
3カ月になったら、 ヒブ②+肺炎球菌②(1回目から4週間あけて)
その1週間後に B型肝炎②(3回目は半年後)
そしてBCG。
とにかく小さければ小さいほど感染の確率が高い病気ばかりですので、4カ月のBCGまでのんびり待っていないで、2カ月になったらすぐに接種開始しましょう!
ちなみに当院の予防接種の予約は4週間先までほぼ埋まってしまってますので、2カ月になってすぐワクチンを接種するためには、お子さんが生後1カ月を過ぎたらすぐ予約しないと遅れてしまいます。
ご予約はお早めに!!