立民小西議員は世間知らず？
立憲民主党の小西洋之参院議員が面白いことを言っています。NHKの「ブラタモリ」でアシスタントを務めた女性アナウンサーが、同局の報道番組でキャスターを務めていることにクレームをつけているようです。小西氏は、「タモリ氏と共演の女子アナがニュース9（※ニュースウオッチ9）やクローズアップ現代のキャスターを務めていることは課題があります」「報道番組のキャスターは長年に渡る専門的な訓練と研鑽を積んだ選び抜かれた報道記者を配置するのが放送局の当然の責務と考えます。そうでなければ、現下の自民党の裏金事件などに太刀打ちすらできないでしょう」とおかしな持論を披露しています。さらに「現に、ニュース9は毎晩国会での断片的なやり取りを伝えているだけで、報道機関としての独自の事件の本質に迫る調査報道など全く存在しません」と指摘。「これでは受信料を国民視聴者に求める資格はないと言わざるを得ません」と批判したそうです。
小西さんは、AIアナウンサーを知らないのでしょうか。今やネットだけでなく、NHKでさえも使われています。ですから、アナウンサーに求められているのは、放送原稿を澱みなく、わかりやすく読むことです。よって、選び抜かれた報道記者など不要です。そして、そんな報道記者を据えている番組は、ほとんど存在していません。いるのは、現役引退した老記者であり、他の記者が取材した結果を解説する程度でしょう。何よりも、ブラタモリに出演しているのは女性アナウンサーであり、報道にもアナウンサーとして、放送原稿を読むのが仕事であり、事件の本質に迫る調査に関わることはないでしょう。適材適所ということを知らないのでしょか。独自の判断で事件を分析し、自分で取材し、原稿を書き、テレビに出て話をする、これを全部1人で行えと言っています。かなりおかしいことを、それと気づかずに正論だと思って綴っている姿が、滑稽感さえ漂ってきます。そして、このような間違った認識で報道を批判しても、的外れとしか言いようがありません。こんな的外れの批判をする前に、国会議員としての、立法の仕事をきちんとしてほしいと思います。本来直すべき法はまだまだたくさんあります。それを拾い集め、解決していくのが国会議員の仕事ではないでしょか。
そして、専門的な訓練と研鑽を積んだ選び抜かれた議員を配するのが国会の当然の責務と考えます。そうでなければ、国民に対して責任ある議員とは言えません。実際に、今の国会を見れば、野党の無力が原因で、与党が腐り切っていても、それを正す力さえない状態です。これでは、政党助成金を国民に求める資格はないと言わざるを得ません。