平松禎史 アニメーション画集
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アニメスタイル通信[061]
C92で「平松禎史 SketchBook」「磯光雄 ANIMATION WORKS」を先行販売!
http://animestyle.jp/news/2017/08/10/11770/
コミケ先行発売でお買上げのみなさんありがとうござました。
アニメスタイルの小黒さんより
「平松禎史 SketchBook」は9月早々にAmazonで販売を始めます。「磯光雄 ANIMATION WORKS vol.1」も9月半ばに一般販売をスタートする予定です。詳しくは近々に。よろしくお願いします。
https://twitter.com/animesama/status/897234963661176832
とのことです。
九月発売に関しては追加の情報もあると思いますのでもうしばらくお待ち下さいね。
………
九時間後くらいの飛行機でテキサス州ダラスへ飛びまして、シェラトンホテルで行われる ANIME FEST へ参加します。
ホテル近所の様子をストリートビューで見ると、高層ビルが立ち並ぶ都会ですが広々としていて気持ち良さそうです。
いや、ものすごく暑いんでしょうけどね。
さてその前に、当事国の国民として、この話題を書いておきます。
世界各国では先週からこのニュースで沸騰しております。
北朝鮮、グアム攻撃計画8月中旬までに策定 島根・広島・高知通過を予告
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/08/8-13.php
北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は、北朝鮮が中距離弾道ミサイル4発を米領グアムに向けて発射する計画を8月中旬までに策定すると伝えた。
KCNAは、トランプ米大統領が8日、北朝鮮がこれ以上米国を脅かせば「世界がかつて見たことのないような炎と怒りに直面する」と発言したことは「全く無意味」として、警告を一蹴。
(中略)
米国のマティス国防長官は9日、北朝鮮は「体制の終えん」につながるいかなる行動も中止し、核兵器の追求を放棄する必要があるとの考えを示した。
一方で
北朝鮮のグアム威嚇、中国は米朝「戦争勃発」の可能性をどう見ているのか
http://news.searchina.net/id/1641808?page=1
中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は10日、社説を発表し、「理性的な判断に基づけば、戦争が起きる可能性は現時点では大きくはない」としている。
(中略)
その理由として、米国にとっては北朝鮮と戦争することによる戦略上の収穫はほとんどなく、北朝鮮もあくまでも米国との交渉が目的であるため、米朝が戦争に向けて最後の一歩を踏み出すことは「双方ともにないだろう」とする一方、朝鮮半島をめぐる不確実性が高まり続けているのは事実であり、判断ミスや思わぬ事態から戦争が起きる可能性は排除できるものではないとした。
(中略)
北朝鮮がミサイル攻撃を行い、それによって米国から報復を受けるとしても「中国は中立を保つ」とした。だが、米韓が軍事行動で北朝鮮の政権転覆を図り、朝鮮半島の政治的版図を変えようとするならば、中国は「それを断固として阻止する」としている。
さらに目標とされたグアムでは
米領グアム、核攻撃受けた場合の緊急策発表 知事「脅威高まっていない」
https://jp.reuters.com/article/guam-emergency-guideline-idJPKBN1AR258
グアムが核攻撃を受けた場合、住民がどのように対応するべきかを記した緊急ガイドラインを発表した。
としつつも
(上のとタイトルはほぼ同じ)
https://jp.reuters.com/article/northkorea-missiles-usa-guam-idJPKBN1AQ0B6
カルボ知事は、ロイターとのインタビューで「北朝鮮はこれまでは、予測不可能であることを好み、不意打ちでミサイルを発射していた」と指摘。「ところが、今回は事前に知らせている。これは、誤解を避けたいからであり、北朝鮮側の不安心理を反映している」と述べた。
いずれも、不測の事態が起きかねないとして準備を進めつつ、冷静に分析努力をする当事者意識が伺えます。
日本ではどうかというと、メディアもネットの反応も、なんだか両隣の家主が二階の窓から口喧嘩してるのをキョロキョロ眺めているような感じですね。
これ以上エスカーレとすると、こちらに皿や鍋が飛んできて大変だぞ、と他人事のよう。
呆れるのを通り越して怒りが湧くのは「自分たちだけは平和でいたい」という手前勝手だ。
当事者意識が薄いと言わざるを得ません。
ボクはグアム知事や中国共産党機関紙の考えにリアリティがあると思っている。
北朝鮮は脅しをエスカレートしつつも本気で攻撃するつもりはない。
中国にとっても米朝が戦争をして得るものはないように思える。
アメリカも金正恩の独裁体制が崩れた後の戦後処理に多額の予算を投じることも、難民が発生して韓国経済が大混乱に陥る火の粉もかぶりたくないでしょう。
国境を接してる中国は直接被害を受けますから「中立」「断固として阻止」と言うわけです。(難民は国境に共産党軍を派遣してマシンガンで追い返すんでしょうけどね…)
おそらく、米中両国にとっては、追加の制裁などをやってこれまで通りの状態に戻すのが最も損のない落とし所でしょう。
しかし
さすがにこれまで通りのぬるい緊張状態を続けるのはそろそろ限界だと思います。
ICBMにつづいてミサイル搭載可能な小型核弾頭の開発が明確になった場合、米中両国はどうするだろうか。
そしてロシアは?
不穏な動きを始めているイランは?
ここら辺が今までにない高い緊張度の原因でしょう。
ある意味「最悪」のシナリオは米中北の三カ国が平和裏に丸く収まることです。
つまり
アメリカ(と国際社会)が北朝鮮を核保有国として国家承認するシナリオ。
それで米中両国にどんな得があるのか?
北朝鮮の人口は約2500万人。
十分とは言えないでしょうが、これは東アジアに埋もれる需要です。
もし、金政権が中国式の部分的自由主義経済に政策変更すれば、米中にとって需要が生まれます。
お手本は中国ですから、都合の悪いところは隠せば良いし、その点で中朝は利害が一致するでしょうから隠したいところをシェアすれば良い。
韓国にとってもハッピーな状況かもしれませんよ。輸出できますし、交渉すれば離散家族が戻ってくる、あるいは北に移住しても大丈夫。
(実際には韓国の被害は大きいでしょうけど…)
日本国内の北朝鮮シンパのみなさんやグーロバルビジネスマンはハッピーじゃないでしょうか。
経済が安定して北朝鮮の人口が増えれば需要も増えます。
デフレで人口減少していく日本とは大違いだ。
「北の楽園」再びです。
北朝鮮にシンパシーを持たない内需で暮らす普通の日本国民にとってはどうでしょう。
拉致被害者は…
帰って来れないでしょう。
本当に最悪、政策変更の前に「亡くなっていた」ことにされ、拉致問題は「解決」するでしょう。
米中も問題にしない。
日本政府の抗議はいつもの通り無視されて終わり、アメリカに輸出してた分を北朝鮮に振り向けよ、そしてアメリカ製品をもっと買え、と言ってくるでしょう。
その時は安倍総理は何と言うか
バイ・マイ・アベノミクス!!!
というわけでこれが「最悪」のシナリオです。
米中北の動きはともかく、日本に関しては将来シナリオではなくすでに現実です。
とはいえ
実際には、こんな稚拙なシナリオ通りに丸く収まるとは思えません。
何らかの衝突は避けられないと思います。
上記「最悪」のシナリオで唯一自信を持てるところは
日本は何もできないってことです。
そして
バイ・マイ・アベノミクス!!だけは変わらない。
独立国が普通に持っている交戦権を否定した憲法を護持する以上、最悪のことが起こっても独立国としての(国民主権による)判断はできない。
アメリカに付き従うしかないのです。
でもね、安倍総理を信じている人たちはこう言うでしょう。
将来的に九条第二項を改正して交戦権を認めるはずだ!
そうでしょうか?
安倍総理は現行の条文は変えずに自衛隊を条文化すると言っています。
この改正を行えば、おそらく数十年以上はこのまま再改正できないでしょう。
15日の「ザ・ボイスそこまで言うか!」の宮崎哲弥氏の回に田原総一朗氏がゲスト出演してこんなことを仰っていました。
安倍総理は安保関連法を通したので、もう憲法九条の改正はしなくて良くなった。
アメリカもこれで納得している。だから、自衛隊を加えると言いだしたんだ。(大意)
…と。
おそらく、アメリカとしては、特定秘密保護法もセットで「よくやった、ごくろう」ってとこなんでしょう。
種子法廃止でアメリカ企業のモンサントに日本農業を売り、国家戦略特区に「総理主導」でアメリカ企業や高度人材を入れる。
介護職や物流に中国や発展途上国の留学生や労働者を入れる提案を次々決める。
パソナの竹中さんもホクホクです。
安い労働力が欲しい企業(外国企業含む)は二重にハッピーだ。
そんな取引で自衛隊の条文化を許可してもらったのではないでしょうか。
加計学園問題で、マスメディアは「総理のオトモダチが優遇された!行政がゆがめられた!」とばかり繰り返し、右派・保守は「前川氏は信用できない左翼の手先だ!野党もメディアも反日だ!」とばかり繰り返す。
国家戦略特区が代表する構造改革・規制緩和の非民主的な手続きと新規利権開拓、生活安全保障の弱体化、緊縮デフレとの連携プレー・・・という本質的な問題はサッパリ論点にならない。
まことに良く出来てるじゃないですか。
左も右も保守も、まんまと騙され、デフレは継続されて日本国民の貧困化が続くかたわらで内外のグローバルビジネスマンは高笑いです。
なんだか陰謀論じみてきて雲行きがあやしいですね。
今年の8月はずっと雲行きがあやしい。
冷夏でプールのお客さんが少ないそうです。
雨が多ければ空梅雨の水不足が解消されるメリットがありますが、農作物の育成には悪影響です。
豪雨災害で人命が失われ、避難生活者は苦しい思いをしなければいけない。
…やはりデメリットのほうがずっと大きいですね。
日本は、敵国の脅威がなくとも、自然災害の脅威に毎日さらされている。
公共投資を減らす愚行は一刻も早く改めて、財政拡大を継続的に行う必要があります。
しかし、上記のように、緊縮デフレが続いたほうが都合が良い経済スキームが出来上がっている。
GDPが成長しなければ国防もおぼつかないのでアメリカに頼る心理が強まってこれも好都合。
様々なことがデフレと癒着して日本はがんじがらめだ。
たとえ安倍総理が退陣しても、この強固なスキームはちょっとやそっとじゃ変えられない。
日本国憲法とセットで強固な戦後スキームなのです。
国民が正確な情報を得て考え、声をあげるしかありません
が
これまた、希望薄・・・
渡米直前になんだか暗〜〜いエントリーになってしまいました。。。
でもね、きっとアメリカのアニメファンは明るく元気に迎えてくれるでしょう。
マレーシアでもそうでした。
たくさんの元気を持ち帰って日本のアニメに、日本の内需に、活かしましょう。
では、行ってきます!