寒さが厳しい今日この頃…
そんな時は低山に登ることにしよう。
ということで…
〜烏嶽(大分県豊後大野市)〜
烏嶽(684m)は祖母山から北東に伸びる長い障子岩尾根の末端に位置する山である。山頂には天正年間、薩摩軍の豊後侵入を防ぐ目的で烏嶽城が築かれていた。
山頂は全く展望がきかないが、山頂の100mほど手前にある断崖絶壁の上からは北西方向に大展望が得られる。また、最近では南西にある倉木山とセットで周回登山を楽しむ登山者も多い。
この烏嶽は「いつか登りたい山」リストに入っていたのだが、山頂の眺望が良くないということと距離が短すぎるという理由でなかなか足が向かなかった。
しかしある日、この烏嶽の近くをバイクで走っていた時に山頂近くに切り立った岩峰を発見っ
登れるかどうかわからないが、なんとも魅力的な岩峰ではないか…(欲)
アレに登ってみたい…と思い今回の山旅となったワケである。
当日の朝は、歩行距離も短いのでそんな時間もかからないだろうとゆっくりと自宅を出発、一路「烏嶽トンネル」を目指して車を走らせる。
ちなみに経路はGoogleさんに「烏岳」が表示されているはずなのでお尋ねしよう。
大規模林道を進み、熊本県側からトンネルを抜けた左側に駐車スペースがあるのでここに停めさせていただく。
1月のこんな寒い日の平日、もちろん登山者はまったくいない…というよりもこの道路を通る車も人も皆無だ…まぁ、この下には奥豊後グリーンロードという新しい道路があるのでそっちを使うわな…(汗)
本日はあいにくの曇り空ではあるが少しずつ回復する見込みという予報…期待しておこう…(晴)
そんな寒空の下で震えながらも、準備を終えたら…
今年初の山登りにレッツゴ〜っ
まずは目の前のトンネルを通過する。
比較的新しいトンネルなのだが静か過ぎるのでちょっと怖い…(寂)
トンネルを抜けるとすぐに登山口があり、ここからが登山道となる。
道はいきなりの急登…(汗)
目印テープはたくさんあるので迷う心配は皆無だが、ザレており滑りやすいのでゆっくり登っていこう…。
道としてはほとんど見えない…ホントに合ってるのかと心配になるところだが…目印テープを辿ってるんでこれで合ってんだろね…(微)
滑りやすい急登に悪戦苦闘しながらも、やっとのことで尾根に取り付いた。
ここから楽になると思いきや…こっからの登りの方が急斜面やん…(汗)
とはいえ進むしかないので害獣ネット沿いに登っていく。
ここからは急登に加えて左側は断崖みたいに切れ落ちているのでスリル満点…てか滑落しないように注意して登っていこう…(怖)
害獣ネットから逸れて尾根登り。
それにしてもキツい登りが続く…(汗)
「サクッと登って帰ろう♪」…などとお気楽モードでやって来た自分の浅はかさを後悔…そういえば昨年の初登山「猿岳」でも同じだったような…
などと懐古しつつも、とりあえず今は目の前のこの急登に集中しよう…
急登はいよいよ険しくなり、今はもう木や岩にに掴まりながらでないと登っていけないくらいの傾斜である。
…恐るべし烏嶽…(汗)
やっとのことで登りきったひとつめのピークはもちろん山頂ではない。
もうひとつ先に山が見えてる…あれが烏嶽山頂かな…(疲)
一旦下ったらそこからまた登りとなる。
さっきよりは少し緩やかではあるが、やっぱり登りには変わりないのでキツい…
そしてやっとこ登り終えて見えたのはもうひとつ先の山…ここも山頂じゃないのね…(泣)
またまた下ってから再び登りとなる…
何度も騙された感があるワケだが…こういうの…実は嫌いではない…
お〜 そうきたかぁ〜 …みたいな(笑)
まぁ…疲労困憊の場合にはその限りではないのだけれども…
けっこうな急登、目印は賑やかなくらいしっかりとあるので迷う心配はないが、踏み跡が弱いために足元が緩くて登りづらい。
ひとつだけありがたいのは天候が良くなってきたことだ。
予報通りに青空となってきたので日差しも心地よく気持ちの良い山登りとなってきた。
やっぱり山登りはこうでないとっ(元)
これが最後の登りかと思いきや、登り道はまだまだ続く…(疲)
あと5分看板を通り過ぎて、大きな岩が現れたら左に回り込み…
倒木に阻まれてちょっと進みにくい平坦な道を通り過ぎると…
烏嶽山頂に到着〜っ
いやぁ 距離はたいしたことなかったが、けっこうキツかったな(汗)
山頂は予定通り木々に囲まれているために眺望はない。
が、この季節に限り落葉した木々の隙間から障子岩を確認程度に観ることができる。
お〜 白いねぇ(雪)
やっとのことで辿り着いた烏嶽山頂ではあるが、本日の目的地はもう少し先なのでそのまま進むことにする。
烏嶽で休憩するか迷っていたのだが、山頂から少し下った岩場で天然のベンチを発見。
「休んでください」と言わんばかりの立派なベンチである(平)
そこまで言われると仕方がないのでここでちょいと一服しよう…(煙)
さて、ここからはなだらかな稜線歩きとなる。
といっても単調ではなく、アップダウンもあれば岩場などもあって飽きずに楽しく歩ける稜線道だ。
しばらく進むと開けた岩場が登場。
くじゅう山方向を一望できるステキな展望所である。
遥か遠くに横たわって白くお化粧した姿は美しいねぇ(麗)
ただ、ここは切り立った岩場の上なので滑落しないように注意しよう…(危)
そこからさらに進んだところに凄まじい岩場が現れる…(尖)
おぉ ここだっ この岩場が目的の岩峰だっ
ただし、この岩峰は登山道上ではない。
登山道はこの岩場を避けるように左に下っている。
それにこの岩場は登れるように施されたところでもない…早い話が登ってはいけない岩場ということだ…(危)
しかしそれでも登ってみたい私は危険を承知で進んでみる…
果たして登れるモンなのか?
恐る恐る岩を進んでみた…
この岩場…大きな岩の塊だと思ってたら、実はナイフリッジになっていて、とてもじゃないが立っては進めない…
もちろん安全策などはまったくないので四つん這いでゆっくりゆっくり…
両側は切り立ったチョー危険な箇所である…
怖い… マジでヤバい…
スリル満点どころの話ではない…(恐)
それでもゆっくりゆっくり進んでいく…(慎)
やっとのことで岩峰の取り付きまでやって来た。
ふぅ…まだ生きてる…(震)
しかしこの岩峰…登れそうにないな…
でも空身ならなんとかなりそう…
一度空身で登ってみる…
うん…
なんとか行けそうだ…
一旦降りてザックを担いで岩峰の頂上へ…
おぉ 登れたぞっ
そしてそこに待っていたのは…
うおおぉ なんて素晴らしい景色なんだぁ〜っ
東には傾山が佇み、南には障子岩がデンと構え、北にはくじゅう連山が横たわる…
西の遠くには阿蘇山までこんにちは…
かぁ〜 素晴らしいっ 素晴らし過ぎるっっ
岩峰の頂上は比較的広くてゆっくりできそうな安定したところである。
ということでこの美しい景色に囲まれた岩峰で大休止としよう。
本日のメニューは…
カップ麺におにぎり、久しぶりのカフェラテと定番のプリンw
でゎ いただきまぁす♪
デザートまで美味しくいただいたらカフェラテ片手に山頂でまったりタイム…
いやぁホントに素晴らしい景色だ。
この岩峰に来れるかも不安だったが、登ることも出来たし景色も最高だし…
うんうんっ 来て良かったっ
年始め登山としては最高じゃないかぁ(満)
雲が多いが風もあまりなくて気温もそこまで寒くなく、美しい景色に囲まれて至福な時間…(癒)
やっぱり山はいいねぇ〜(楽)
さて…いつまでも眺めていたいステキな山頂ではあるが、そろそろ帰ることにしよう。
下山は元来た道を戻るだけ。
とはいえ、けっこう危険な箇所が多いので細心の注意をして安全に下山する。
帰りに気づいたのだが、この烏嶽を形成している山の稜線上の岩は柱状節理。
規則正しい割れ目になっており、祖母山がその昔は活火山であったことを物語っている…そんな地質学的な学習も出来たりする山である。
ゆっくりゆっくり下ってきたつもりだが、それでもやっぱり下山ということで1時間ほどで車道まで戻ってきた。
トンネルを抜けて駐車位置まで戻って…
今年の登り初めはこれにて終了〜っ
いやぁ楽しい山登りだったねw
今回登った烏嶽は、有名な祖母山からのびる障子岩尾根の端っこにあるのだが、標高も低いし山頂の眺望もないので登山する人は少ないようだ。
しかし登ってみると短い距離のわりにはけっこう険しくて面白い山である。
木々に覆われていてわかりづらいが、山自体が切り立っており、登山道も急登が多くて登りごたえは充分にある。
また、夏場にはチャボツメレンゲという可愛らしい植物鑑賞もできるらしい。
山頂の眺望はまったくだが、山頂手前の岩場からは少しの眺望があるし、非公式(?)だが今回私が登った岩峰からは360度のパノラマ景色を楽しめる。
ただ、私が登った岩峰付近の岩場は特に割れ目がひどく崩れやすい状態なので危険なためにオススメはできない。
それでも登るという命知らずな方は細心の注意と自己責任でお願いする。
何度も言っておくが決してオススメではない。
〜今回のルート(クリックで拡大)〜
〜Epilogue〜
今年初の山登り…何処にしようかといろいろ悩んでいたのだが、密かにあたためていた低山のひとつの烏嶽に決定した。
もともとはその先の倉木山との縦走を考えていたのだが、烏嶽も倉木山も山頂は眺望なし。
そんな山に登ってもねぇ…
と、踏ん切りがつかないまま悶々としていた計画だったのだが、岩峰を発見してからは「いつか登りたい山」ランクがグッと上昇した。
そして今回の山旅となったワケである。
登ってみると急登でキツい山行ではあったが、とても楽しい山登りであった。
特に岩峰は危険ではあったが登ることもでき、その山頂からの眺望は美しく素晴らしい景色であった。
新年早々、幸先の良い山登りが出来たので今年もいろんな山を楽しく登っていこうと考えつつも、これから熊本まで3時間かけて戻らなければならないのでここらで失礼する…
でゎ また次回っ
おわり