今年もいよいよ残すところ数日となった。
世間は新しい年を迎えるために最後の追い込みで多忙なようである…そんな中、私は年末大掃除も「もうやる所がない」くらい終わってしまって手持ち無沙汰な年末となっている…。
そんな時はお気楽に山登りにでも行ってみよう。
ということで…
〜雁回山(がんかいざん)〜
熊本市南区と宇土市にまたがる小高い山で標高は314m。
熊本県の県民憩の森として愛されている雁回山自然公園には、四季折々美しい景観を見せてくれる遊歩道が設置されている。
頂上までの約1.3km、ゆっくり歩いても約1時間で頂上まで登ることができ、展望所近くに綺麗なトイレも整備されている。途中、小川のせせらぎや野鳥、野うさぎなどに出会うこともあり、また周辺には木原不動尊や六殿神社、じゅん菜の池や奥の院などの名所、一の滝・二の滝、鬼の岩屋などを見ることができる。山を登りきると、頂上の展望所からは阿蘇山、有明海、不知火海を一望することができる。
冬の期間は寒いので、里山や低山を登りたい私が今回選んだのが雁回山だ。
ここは上記にもある通り気軽にトレッキングできる散策コースである。
まぁ…年末だし、年の瀬に険しい山に登って怪我でもしたら大変だし…今年の「締め」はこれくらいの山にしておこう。
雁回山は別名「木原山」とも呼ばれており、その昔には源為朝の居城があった場所だったそうでけっこう有名な場所らしい。
私は熊本から南の方向に行くための近道としてこの近くをよく通っていたのだが、実はその存在は知らなかった…(汗)
たまたま「近くで手軽に登れる山」がないかと探している時にネットで見つけたのだ。
熊本市民としては登っておかないとっ
という使命感があったかどうかは別として…
雁回山の散策コースはけっこうたくさんあるのだが、今回は雁回公園から山頂を目指してみようと思う。
あとは足の向くまま気の向くまま散策することにする(楽)
自宅から雁回山までは30分足らずで到着する…ということで本日の出発は遅めの朝8時。
30分ほどで雁回公園に到着。公園の駐車場に車を停めて準備開始する。
と言っても今回はハイキングみたいなものなのでウエストポーチとサコッシュの軽装である。
さてっ 雁回山散策の旅にしゅっぱ〜つ!
まずは駐車場から出たらイノシシに注意しながら公園の脇を進む。
ちょっと先から右手に登っている道が遊歩道なので、コチラに入っていく。
道は緩やかに登っており、よく整備されており歩きやすい。
竹に囲まれた緑のトンネルみたいな感じで始まる気持ちのいい遊歩道だ。
しばらく進むと長めの階段が現れた。
この階段、整備してくれた方々には大変申し訳ないが、ありがたいようでけっこう面倒くさい。踏み出す歩幅と階段が合っていないために登りにくいのだ(汗)
こういう時は脇の階段ではないところを登ったほうが楽だったりする。
長い階段が終わると緩やかな登りになった。緩やかではあるがけっこう長い登りが続くので、慌てず騒がずゆっくりと登っていこう。
登り終えたピークから一旦南側に下っていく。
すると大きな道に出た。林道のようだ。
左の展望所方向へ進む。
車一台が余裕で走れるほどの林道で、勾配も緩やかなため歩きやすいことこの上ない。
この林道を10分ほど進むと森が開けて展望所が現れた。
ちょっとキツい登りの階段を登って第一展望所に到着〜w
おぉ〜
展望が素晴らしい〜360度の大パノラマではないかっ(感)
ちょっと低い眺めだけど天気が良くて気持ちいい〜♪
いやぁ低い山だけどけっこういい眺めで素敵なところじゃんw
などと思うこの展望所、「第一」というからには「第二」は何処に…などと余計な詮索はやめておこう。
この展望所で大休止の予定なのだが、時間的にも体力的にも余裕があるので、ここからちょっと足を伸ばして雁回山(木原山)の山頂にピストンして、それからここで休憩することにしよう。
東側に降りたところにある休憩所によってみる。最近建てられた施設のようで、まだ新しくトイレもあってナイスな休憩所である。
さて東に伸びる林道を山頂目指して進んでみよう。
道は林道なので全然歩きやすいが、あまり人の踏み跡は少ないようである。こちら側から麓に続いている「城南コース」が先の熊本地震の際に道が壊れて現在も使われていないためであろう。
1kmほど進んだところに「休息所」の看板あり。ここから入っていく。
ちょっと小高いところに東屋がある立派な休息所を発見。
ただ眺望はまったくなし。木々の間からちょこっとだけ熊本の街が見えるくらいかな…(残)
まぁ…だから休息所という名前がついているのだろうね(納)
さて山頂はすぐそこにあるようなのでそっちに行ってみよう。
50mほど東に進むと山頂に到着っ
森に囲まれていてまったく眺望なんぞなしっ
薄暗い山頂で気分だけでも盛り上げてみようと頑張ってみたが…(汗)
やっぱり雁回山遊歩道マップにも載せてもらえていないほど取り柄のない山頂。三角点フェチかアルピニストでもない限りわざわざやってくる必要はないかもしれない。
ということでサッサと第一展望所に戻ることにする。
展望所に戻ったら大休止…もとい…昼食するわけじゃないので休憩ってとこかな。
本日のデザートは…
豆大福っ
豆大福と自家製お茶で展望を楽しむ。
今まで登ったことのある山々を一望できて山座同定が楽しい。
金峰山、八方ヶ岳、鞍岳、俵山、冠ヶ岳、大矢岳、目丸山、京丈山、雁股山、国見岳、烏帽子岳、竜峰山、そして倉岳をはじめとする上天草の山々、登ったことはないが雲仙岳や薄く阿蘇山も見えている。
私の山歴もけっこう多くなったなぁ〜(感)
せっかくなのでこの展望所からの景色を3Dでお届けしようと思う。
画面に目を近づけて、上の画像の下のふたつの「●」を、目を寄せて中央で合体させよう。
コツは画面を目の高さで真っ直ぐに見ることと、目を寄せた時にそれぞれの●が二重に見えだすが、その内側同士を重ね合わせる感じ。
●が合体したらそのまま上の画像を見てみると〜 !!
立体的に見えてるかな?(笑)
さて、ハイキングはまだまだ続くのでそろそろ出発するとしよう。
西に階段を下りたところに富合コースの看板があって遊歩道が下っている。これを使って麓に下りていく。
まずは階段下りとなる。
この富合コースは公園コースより少し荒れた道となっている。登山道って感じかな…。
なかなかの険しさなので山登り感を味わえていいかもね(笑)
谷間を下っていくルートなので岩がゴロゴロしている。特に足場は小さな石が無造作に転がっているので足元に注意しながら進んでいこう。
しばらく進むと水のせせらぐ音が聞こえてきた。
道はここからは沢に沿って下っていく。湿気があって滑りやすいので注意してゆっくりと進む。
ハイキングにしてはけっこうエキサイティングな道が続く。
水辺を歩くこの富合コースはジメジメしている…まぁ夏にはいいかもね(涼)
道が平坦になってしばらく進むと分岐に到着した。
沢を渡ると道がある。右に進むのが富合コースだが、私は左に進んで宮山展望所へ向かうことにする。
道は広く林道のようだが、あまり使われていない様子だ。
山歩きに慣れている私にはこの上なく歩きやすくてわかりやすい道と感じるのだが、一般的にはこのような道は歩きにくいと言うのかもしれない…そんな道である…(汗)
そんな道を進んでいると分岐が登場。宮山展望所方向へ進む。
ここからは普通に歩きやすい遊歩道となる。
緩やかな階段を登りきって、ピークを過ぎたら緩やかに下りとなっている道の先に宮山展望所が現れる。
ここからの眺めもなかなかのモンである。…低いけどね…(汗)
休憩しながら第一展望所からは見つけることができなかった熊本城を探す。
おぉぉ! 街中のビルに紛れて天守閣を発見っ
もっとわかりやすいかと思ったが、周りの建物と同化していて分かりづらいな…。
さて、めでたく熊本城も確認できたので次いってみよ〜
少し戻ったところにある分岐から「六殿神社」方向へ下っていく。
ここの下りは長い長い階段である。登りに使うとキツそうだな…(汗)
コンクリ道になってもひたすら降り続ける…と、建物が見えてきた。
六殿神社だ。その裏手に出てきたようだ。
神社の正面に回り込むように歩いていく。神社内では初詣の準備に追われる人々が忙しく働いていた。
そんな中を酔狂で山歩きなんぞしている自分がちょっと申し訳なく感じてそそくさと失礼した…(焦)
神社の正面から出て真っ直ぐに道を進んでいくと公園の前に出る。この公園をそのまま突っ切って進む。
すると分岐が現れるが、ここも真っ直ぐ遊歩道に進入する。「木原不動尊 奥の院」方向だ。
遊歩道は進むにつれて荒れてくる。途中には完全に崩落している箇所もあってスリル満点…(汗)
階段を登りきったところで舗装道路と出合う。奥の院へ続く車道だ。
このコンクリ道を今度はひたすら登っていく。
舗装された道なので歩きやすいし安全で安心なのだが、とにかく長い登り道なため疲れてくる。
休憩しながらゆっくり登ることをオススメする。
ちなみに途中に小城展望所へ向かう分岐が現れるが、奥の院を見たいのでそのままコンクリ道を進んだ。
コンクリのけっこう勾配のある坂道を登りきると木原不動尊の奥の院に到着する。
奥にあった魔除不動さんとその他の皆さんに雁回公園まで無事に辿り着くことを祈願して、そのまた奥に続く「小城展望所」へ続く遊歩道を進む。
下りが続く小城展望所への道は歩きやすい遊歩道だ。分派した道があちこちにあるが、道標通りに進めば小城展望所に無事たどり着く。
高台に建てられた展望所は立派な造りだが、その眺望は極めて残念。金峰山が見えるくらいで、先ほどの宮山展望所と比べてよろしくない。
視界保持のための木の伐採などが行われていないのは…あまり訪れる人がいないのかな…。
さて小休止が済んだらゴールの雁回公園へ向かおう。
ここから雁回公園を結ぶ遊歩道もあまり使われていないようで荒れた道なので怪我しないように注意して進む。
道は荒れているが、それでも安全策はしっかりと施してある。
関係者の皆さんのご尽力のおかげで安心安全に歩けていることに感謝しながらありがたく進んでいく。
公園が近くなった頃に現れる分岐は、せっかくなので公園内遊歩道の示す方向に進んでみよう。
ちょっと急な階段を登りきったピークに東屋がある。休憩するほど疲れてはいないので遊歩道の続く東屋の奥へ進んでいく。
なだらかな下りの道を進んでいく。公園内の遊歩道となると歩きやすいのなんのって…当たり前か…(笑)
下りが終わると広い駐車場に出る。私の駐車したところより公園の奥になる大容量の駐車場だ。
そこから道路に出たら右に向かって進めば、我が愛車の待つ駐車場に到着する。
これにて雁回山のハイキングは終了〜w
お疲れ様でした〜♪
…というか…ハイキングにしてはちょっとハードだったかな…(汗)
今回登った雁回山は「雁回山自然公園 県民の森」として整備された公園で、気軽に散策を楽しめるところだ。
家族で公園で楽しむのも良し、ちょっと散歩がてらに遊歩道を歩くのも良し、私のようにちょっと長めのハイクを楽しむのも良しの楽しい自然公園である。
それぞれのコースを使って山頂近くの第一展望所を目指すのがオーソドックスなハイキングスタイルであるが、私のようにコースを組み合わせれば長い距離を歩くこともできる。
気分にあわせて、また体力にあわせて…のいろんな楽しみ方で雁回山を満喫して頂きたい…そんな素敵な公園である。
また、富合コースなどは山登りの予行練習になりそうなところなので、初心者の方や新品の靴などの試し登りに良いと思う。
とにかく、一番の魅力は展望所からの最高の眺めなので一度は登ってみていただきたいっ
〜今回のルート(クリックで拡大)〜
ついでに雁回山遊歩道マップでのルートも…
注:南区のガイドマップおよび公園内に掲示されている案内マップ
赤矢印が私の歩いたルート
<今回の植物たち>
〜Epilogue〜
今年も「山登りの日記っ!」にお付き合いいただき感謝感激雨霰である(謝)
さて今回は、短時間・短距離でゆっくりと楽しむハイキング…のつもりでチョイスした雁回山であったのだが、終わってみると…
総距離:11km、総時間:5時間30分、高低差:300m
と、いつもの山登りとあまり変わらないトレッキングになってしまった(汗)
とはいえ、今年の登り納めとして満足なプチ登山であった…来年もまた、たくさんの山に登っていこうっ
…そんな満足した気持ちで公園を後にする私は、これから近くの家具屋さんとスポーツ店に買い物に行かなければならないので、これにて失礼する…。
では、みなさん よいお年を〜♪
おわり