31:仰烏帽子山2〜福寿草が見たいっ〜(元井谷第一登山口) | 山登りの日記っ!〜熊本から九州の山々へ〜

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今年の山登りのひとつの目標…それは「福寿草を見に行くっ」だ。

九州熊本で福寿草が有名なところは仰烏帽子山である。しかし、仰烏帽子山は五木村にあり、冬は道路凍結などでアクセスが厳しい。

いつ行こうかと狙っていたのだが、何気なく見ていた五木村のWebサイトで「福寿草は今が見頃です」…と…!

 

行かなきゃっ(汗)

 

思い立ったが吉日「明日だっ、明日行こうっ」

いつもはダラダラな仕事ぶりだが、とりあえずそういうことにしたもんだから明日までの仕事をテキパキと片付けて「明日、休みをいただきますっ」とだけ上司に伝え、その日の夕方には仰烏帽子山に行く計画を立てた。

 

ちなみに仰烏帽子山は一昨年の11月に登った経験がある。

仰烏帽子山は「とんでもなくキツい」思い出しかない。

しかし、それは仏石から一旦下ってそれから急で荒れた沢登りというキツいルートを辿ったからだ。

今回の目的は福寿草を見ることなので、あまり無茶なルート取りはやめて「元井谷〜仏石分岐〜仏石(福寿草群生地)〜仏石分岐〜仰烏帽子山」としよう。

 

車での登山口までのルートや五木村の天気などを徹底的に調べた結果、県道25号を使って五木村に入り、前に登った「元井谷登山口」から登るのが安全確実のようだ。

元井谷には「第一登山口」と「第二登山口」があり、第二からの方が登山道も緩やかで登りやすくなっている。しかし、第二は第一より山奥にあるので、凍結の恐れもある。

ここは前回と同様の第一登山口から登ることにしよう。

 

朝、6時に起床。熊本市内から御船~甲佐~泉を通って県道25号から五木村に向かう。山超えは凍結していないか心配だったが、全く乾いた路面で問題なく越えることができた。

元井谷から山道を登って懐かしい第一登山口に到着。前回と同じ路肩に車を止める。ここまで残雪もなく無事に到着できた。

車の外に出るとやっぱり寒いっ

天気がいいとはいえ、まだ2月の寒い時期の1000mを超える仰烏帽子山。防寒を完璧にして登ろう。

 

懐かしい景色を見ながら準備に取り掛かる。3日前に九千部山に登ったばかりなのにワクワク感は抑えられない。

 

準備ができたら登山口へ進む。

入り口付近から見る登山道は前回に増して荒れ方がひどくてスゴいことになっている。

しかし、登れないこともなさそうだし、今回は二度目だし、ルートも憶えてるから大丈夫だろう。

 

よ~し、福寿草探しに出発~!

 

最初から沢を登って行く。

岩がゴロゴロしているところを右へ左へ安全な道を探しながら登って行くので速度は遅くなる。ただし疲れ方は前回とは全く違う。呼吸が乱れることはない。

沢にはケルンが積み上げてあり、方向を見失うことはないが、道がほとんどないので岩を登っていくような感じだ。

目の前に壁が出現。

あれれ?間違った?

おお~そっかそっか…ここは右の斜面をロープ登りだったね。

ここはザレ場の急勾配だが、前回のようにロープに頼りっきりではなく、三点支持でゆっくり登っていく。

無事に登り終えたところで体温調整のためにフリースを脱ぐ。

 

ここから先も沢歩きだ。

足場は相変わらず悪い。岩のないところもガレ場なので足を挫かないように注意して進む。

足場を探しながら、岩を登り、倒木を跨ぎ、ガレ場の道をひたすら歩く…。

道と言える道はないが、ケルンが道を教えてくれる…ありがたいねぇ…(感)

と、見覚えある風景が広がった。前回ヘロヘロになりながらも赤テープ表示を見つけて歓喜したところだ。

時間的にも前回に同じくらいで、疲れのあまりにたまらず休憩した記憶があるが、今回はそれほど疲れてもいないのでもう少し進もう。

 

標高も950mを超えたこの付近の北側斜面は残雪がところどころにある。

夫婦杉を通過。

この先はロープで挟まれた道となり、前回来た時はこのロープの外は福寿草の群生地で保護のためだと思った場所だ。

この先に福寿草があるw

と、福寿草を探しながら歩く…

が、まったく咲いていない…(汗)

キョロキョロしながら進むと標高も1000mを超え、寒くなってきた。

もしかしてここって群生地ではないのか?

と落胆しかけた時に福寿草をついに見つけたっ!

しかし、花は萎んでいてウェブで見たような花は咲いていない…(残)

 

その後も探しながら進む。水の流れる沢がとてもきれいだ。

ところどころに沢の水が凍ってできた氷。自然の造形美に感動する。

 

前回は淡々と頂上を目指していたので、ここ辺りを進んでいた時は、ただただキツいだけだったが、今回は経験もさることながら福寿草を探しながらなのか、まったくキツさを感じない。

 

とうとうキレイに咲いている福寿草を見れないまま尾根への取次ぎの急勾配に到着。

まぁ、仏石まで行けば群生地があるらしいのでそこまで福寿草は我慢して先を進もう。

この急勾配は、ズルズル滑りながらも根性で登った記憶があるが、今回は淡々と、ロープのお世話になることも少なく余裕で登れた。

登りきると第ニ登山口からの道との分岐を仰烏帽子山方向に進み、そのちょっと先に仏石との分岐に到着。

ここから福寿草群生地の仏石に向かう。

前回は仏石までの道がなくて地図を頼りに右往左往しながら進んだのだが、今回は道があった。

ところどころ道を見失うが、標高を変えずに山を回り込むように進んで行くと、道標が現れる。

鎖を辿って下って行くと仏石に到着する。

 

すると仏石の前に群生地がっ!

やっと会えたねw福寿草ちゃん♪(バンザイ)

 

これが福寿草か~w(うっとり)

とても小さくて、とてもきれいで可愛い。

 

先客は北九州からの登山客2人。夫婦で、ずいぶん前に仰烏帽子山に来られたことがあるそうで、今回は久しぶりに福寿草を見に来たそうだ。

その方たちが言うには、第ニ登山口から登ってきたら、たくさん咲いていたらしい…。

しかし、第一登山口から先の第二登山口までの山道はアイスバーンでツルツル、スタッドレスでも効かなかったらしい。それじゃ私のノーマルタイヤの車じゃ第二登山口には辿り着いていないな(汗)

第一登山口選択は間違っていなかったようだ。

 

さて、福寿草を堪能したら、今回もせっかく仏石に来たので、お約束の仏石登りをしよう。

前回に比べて登りやすく感じる。

まぁ…これまでの登山道もそうだが、以前登った経験が「楽」に感じさせるのだろう。

頂上からの景色は相変わらず絶景。仙人になった気分だね。

昨日までの「当日の天気予報」は「曇り」だったのだが、この天候はどうだろう(嬉)

神様ありがとうw そして仏石頂上の仏様もありがとうw

 

下に降りて、福寿草の前でちょっと休憩したら次なる目的地の山頂を目指す。

 

分岐に戻り山頂方向に進む。しばらく平坦な道が続く。

杉林の中は道がわかりにくい箇所もあるが、テープを辿っていけば大丈夫だ。

前回、帰り道でここを通った時に迷ったところは、ちゃんと新しい道ができていた。

これなら前回の私のように途方に暮れる人もいなくなって安心だねw

 

「風穴」に到着する。

前回はちょっと怖くて、よく覗かなかったが、今回はしっかり見てみよう。

奥は暗くてなんも見えないが「風穴」と言うだけあって暗い穴から風が吹き上げている。しかも暖かい…天然の暖房みたいで気持ちいい…。

 

風穴から先は石灰岩の岩山を回り込むように杉林を進む。ここ辺りの道は霜柱がすごい。

回り込みが終わると次の尾根に取次ぐ。

ここからの尾根は空が明るく登りも緩やかで気持ちいい登山道となる。

「展望台」分岐に到着するが、今回はスルー。仏石からの眺望とほとんど変わらないからね。

ずんずん進むと、最期の尾根に取次ぐ。ここからはさらに空が高くて気持ちいい~w

ちょっとした登りを進むと「兎群石山」との分岐があるが、ここも前回行ったので今回はスルー。

 

そして山頂に到着~w

今回は天気がいいので眺望がいい。山々がきれいだ。

北東の方向には国見岳、南東の方向には市房山など、今まで登った山がたくさん見える。地図で見てもわかるのだが、実際登った山だとすぐにどの山かわかるのが嬉しい。

今回は天候が悪くても福寿草を見れればいいと思って来たのだが、こうも天候がいいとは嬉しいねぇ~w

 

景色をたっぷり堪能したら、さてそろそろ昼食としよう。

風もあまりなく、後続の登山客にも迷惑にならない北東に降れる岩場で食事の準備開始。

今回の昼食もカップ麺とコンビニおにぎりだ。美しい山々を眺めながらの食事は格別だ。

食事を済ませて景色を堪能しながら一服…ふぅ…やっぱ山はいいねぇ~(しみじみ)

 

さて、あまり長くなると帰りが遅くなってしまうのでそろそろ下ろう。

下山の準備を済ませて、さぁ帰ろう…としたところに登山客がやって来た。

かなり軽装のお嬢さん…ってか、手にレジ袋に入れた弁当を持って、ウエストバッグにペットボトルの飲み物入れて、普段着みたいな格好で現れた(驚)

聞けば地元の人。もともとは違うところの生まれだが、せっかく五木村にきたので仰烏帽子山にでも登ってみようと思い、普通に第二登山口から登って来たそうだ…(驚×2)

まぁ…登りやすいルートだし、今日はそれほど寒くもないし、そんな格好でも登れないこともないではないが…

しかし私の格好とのギャップはどうしてくれる…(汗)

 

元気なお嬢さんとお別れして下山する。

するとまたまた登山客が登場。これまた軽装のおじいさんだ。

聞けばこの人もあさぎり町から来られた地元の人で、花(福寿草)を見に来たついでに山頂に来たそうだ。

…ここは地元の人がこんな軽装で登れるようなお手軽な山なのか…(汗)

 

なんか準備万端で登ってきた私にすれば納得のいかない気分だが、とりあえず下ることにする。

帰りの道は凍っていた霜柱が溶けて滑りやすいので注意して進もう。

 

第ニ登山口との分岐に到着する。

ここでふと、第二登山口から登って来た人たちが言っていた福寿草がたくさん咲いていたと言う情報が気になり、それを見るために第二登山口に降りることを決心した。

第二登山口から第一登山口までは歩きとなるが、舗装道路なので時間もそれほどかからないだろう…という安易な考えだ。

 

杉林の中をしばらく進むと登りになる。

登り終わると平坦な道となり、キツくはないが斜面が急なので滑落しないように注意しよう。

杉林を抜けると空が開いて岩の多いなだらか下りとなる。反対方向なら登りだが、これくらいなら平坦に見えるだろう。

ちらほらと福寿草を見かけるが、群生しているとまではいかない。

一体、みんなが言っていた群生地はどこだろう?

 

と、進み続けると、分岐に到着する。歩いて来た道が「山頂へ」で、まっすぐ伸びた道は登山口への道で、もう一本は「福寿草」と書いてある。福寿草と書いてあるくらいだから群生地だろうと、その看板を進むことにする。

青いロープを辿って進む。方向は仰烏帽子山山頂方向で、いわゆる「戻っている」わけだ。

あまりにも戻りすぎたら、第一登山口から下ればいいや…と、群生地があるであろう場所を目指して進む。

しばらく進むと登りとなり、登り終えると岩場が現れる。その岩場が群生地となっているのだった。

お~ここかぁ~w

と、福寿草を堪能できる場所なのだが、私は仏石の群生地で散々見たのでそれほどの感動もなく…先に進むことにした。

右に石灰岩の岩場を回り込むように進む。

ん?

ここって、もしかしてまっすぐ進むと…

やっぱり予想通り仏石に戻ってきた…(汗)

 

と、いうことは、だ。

第二登山口から登ってきた人たちは、この道をきて福寿草を見ながら仏石について、それから山頂に向かっていたわけだ。

まとめると、福寿草目当てで仰烏帽子山に登る場合、

「第ニ登山口~福寿草~仏石~仰烏帽子山頂」

これが理想のルートのようだ。

 

まぁ、それがわかっただけでも、ブログの読者の皆さんに伝えれるからいいか…

などと、自分を納得させつつ分岐に戻り、第一登山口へ下る。

 

帰りもまた岩場の沢を降りなきゃならない…だるいなぁ~

と、ロープで挟まれた道を後ろ向きな気持ちで進んでいると…

 

なんと、ここに来てたくさんの福寿草と出会う!

登りでは2~3個しか見れなかった福寿草がたくさんっ!それもキレイに咲いているっw

さっきの群生地とは違って、思わぬ出会いだったので喜びもひとしお。

喜びのあまりツーショットで撮影w

なんか、最後の最後で幸福な気持ちになった。

福寿草バンザイw

そんな浮かれた気持ちだと、枯れ木ばかりの風景も岩場の道も新鮮に見えて足取りも軽いw

とはいえ、岩場は気をつけて下ろう…(戒)

 

そして、舗道に出て今回も無事に帰り着いた。

 

お疲れ様でした~w

 

2月の仰烏帽子山は福寿草が咲き乱れているので登りに行く人も多いと思うが、オススメは「元井谷第二登山口~福寿草群生地~仏石~山頂」が安全で楽チンである。しかし、第一登山口からでも福寿草にはたくさん会えるので、冒険野郎な人はこっちの方が面白い。ただ、沢登りなので少々危険を伴うというのを忘れずに計画してもらいたい。

〜今回のルート(クリックで拡大)〜

 

 

 

おわり