八年ぶりの ON THE ROAD  | ANOTHER SCRAPS ~浜田省吾さんの事 家族の事 思いつくままのブログ~

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ヤフーブログが終了という事でこちらに引っ越してきました。
浜田省吾さんの話題がメインですが、
好きな事を勝手に書き連ねているブログです。
こちらでもよろしくお願いいたします。

「ON THE ROAD 84」の11月1日、八王子市民会館でのライブは、
僕が初めて浜田さんのライブを体験した日です。
その時、僕は中学3年生で、徹夜して並んでチケットを買って、
ひとりでライブに行ったんです。
だから、当然、徹夜で並んでた時もひとりだったので、
一緒に並んでたお姉さんと知り合いになったりとかもして・・・。
もちろんライブには凄く感動したのですが、
その頃、僕は家が練馬で、
練馬から八王子までの電車の行き方があまりよくわかってなくて、
すごく迷ってギリギリに会場に駆けつけて、走って入っていき、
とにかく浜田さんと一緒にずっ~と一曲目から歌ってた事をよく覚えてます。
だから、たぶん僕のまわりにいた人には、
浜田さんの声より僕の声のほうが大きかったかもしれないです。
大変しつれいなヤツなんですが、ただひたすら一緒に歌ってました。
そのあとは、高校生になってから、
また同じ八王子市民会館に観に行きましたが、
その時は彼女と一緒でした。

そして、それから約八年ぶり、「ON THE ROAD 93」東京厚生年金会館でのライブを観させていただきました。
当日は前の仕事がおして会館に着いたのは開演ギリギリ。
中学生の時のように、
またまた厚生の階段を一生懸命走って入っていったのです。
でも、オープニングにはちゃんと間に合いました。
一曲目が始まるまでの少しの間に、
ざわつく会場の人たちを見渡してみてて、
客層の幅の広さを痛感しました。
やっぱり、年齢が上の方(30代後半)が多かったと思うのですが、
幅が見えるっていうのは、
昔からのファンの方もずっと浜田さんの歌を聴いていて、
それに加えてまた新しいファンの人たちも
浜田さんの歌を聴いているって事なんだと思います。
例えば、昔からのファンの人だけがついてきていて、
今の若い人からは受け入れられない、
そういう人もいるわけじゃないですか。
でも、そうじゃなくて、ちゃんと若い人もいる。
今の若い人にも認められている浜田さんっていうのは、
すごいと思いました。
僕は浜田さんの歌を聴いていると、映画を観ているような感じで、
いろんな映像が頭の中に想像出来て、
多くの景色や風景が思い浮かべられるんです。
だから「ラストショー」の時に流れた道の映像は、
それが相乗効果となって頭の中の映像の幅を広げてくれて、
とても良かったです。
中盤で、アコースティック・コーナーとして生ギターで、
比較的古い曲を三曲歌ったんですが、
一曲歌い終わったあとのMCもゆったりと長く、
オールディーズナンバーも三曲くらいおりまぜられてました。
そこでは浜田さんのルーツがすごくよく見えたし、
浜田さんの事がとてもよくわかった気がしました。
たくさんのMCの中では、前回のツアーが終わった時に、
もう自分がやる事はすべてやりつくしてしまったんじゃないかと思い、
やめようと思っていたという話がいちばん深く心に残っています。
浜田さんのMCを聞いてると、
そうやって長くやってる人だからなのかもしれないけど、
お客さんに対しての暖かさっていうか、
心があるなぁっていうのがひしひしと感じられました。
ステージ全体は、クラブみたいな感じになっていて、
「カフェ・オーシャン・アベニュー」なんてネオンもあったりして、
クラブで生バンドが演奏しているみたいな感じをを僕は受けました。
 
でも、やっぱりこのライブの中で、僕が一番感動したのは、
「僕と彼女と週末に」です。
大きなスクリーンに映し出された海。
そしてその海を一つの舟で漕いでいく家族。
まるで映画のようなあの映像は、すごく壮大でした。
「僕と彼女と週末に」という曲は、ラブソングから始まって、
中盤のセリフで海が放射能の漏れか何かで汚染されて
魚が死んでいるという場面が描き出され、
世界平和ではないけれど、もっと大きい世界的な視点、
社会性も含んでいる曲。
でも最終的には、こういう状況の中で
僕が守りたいのは君だけなんだよと歌っている。
そういう社会性を通り抜けて、
またラブソングに戻ってくるという形が、
僕は浜田さんのデビューからこれまでの作品の足跡と
とても似ていると思いました。
だから、その一曲ですべてが伝わってきて、
すべてが見えてきて本当にじーんとしました。
今回のライブでは、
オリジナルアルバムを発表して二年ぶりのツアーという事で、
浜田さんも「新しいアルバムが出たけど、
古い歌を沢山歌いたいと思います」と言ってたように、
今までの本当に集大成的なライブだったと思います。
古い歌からちょっと前の曲まで、
本当にベストライブアルバムって感じの曲順でした。
だから昨年ヒットした「悲しみは雪のように」から
浜田さんを好きになった人で、ライブが初めてっていう人でも、
歌詞とかメロディが飛び込んできたら、
そこから色んな事が想像出来て、
「この曲知らないんだけど、すごくいいねぇ」って、
きっと言えたんじゃないかと思いました。

ライブが終わって、客電も付いて、
客席もどんどん少なくなっていいたのですが、
僕は最後の方まで、自分の席で、
あの体って筋肉なの?ってずっと首をかしげていたんです。
しかし、それから楽屋にお邪魔して、
浜田さんご本人を目の前にしたら、もう全身が筋肉で、
本当に素晴らしいその体つきに驚いてしまいました。
イスに座って、しばらくお話をさせていただいたのですが、
その間、僕はどうして浜田さんが、
自分の体をここまで鍛えるようになったのかなぁと、
色々考えてました。
浜田さんって、今はメディアにあんまり出ない人だから、
そうやってストイックにムダなものを全部削っていくと、
結局は自分の体っていうか、シンプルに自分しか存在しないから、
体を鍛えるようになったって流れは、
非常にわかるなぁって思ったし、
そういう歳の取り方をするのは本当に最高だなぁっと思いました。
カッコつけたり、付加価値があって
音楽が認められるわけじゃないですからね。
鍛えられた体同様、余計な飾りが一切ないんですから、
カッコいいんですよね。
浜田さんに、僕らの曲「LOVE」を口づさんでいただいて、
もう浜田さんにお会いした事はツアーのMCで話まくってます。
僕は世界一、浜田さんのものまねが上手いミュージシャンだと、
自分で思ってますので、
ぜひ一度、浜田さんにもものまねを聞いていただきたい、
なんて少してれながらも思ってます。

これはミスチルの櫻井くんが、
月刊カドカワ94年11月号に寄稿したものです。
今回の公演のレポを読んでるよな錯覚さえ覚えます。
省吾のライブが18年以上経っても本質的には変わってないこと、
そしてファンの「想い」も共通だという事がわかりますね。
僕も再読してそう感じたので、
持ってる方も多いのを承知の上でブログに掲載させていただきました。