7月2日、地銀の北都銀行と荘内銀行とを傘下に持つフィデアホールディングスが、
同じく地銀の東北銀行との経営統合に合意した事を公表しました。
これを受けて翌3日、フィデアは9.2%、東北銀行は7.3%、株価が上昇しました。
昨年10月に地銀について纏めた記事をnoteにアップ(今年3月にこのブログに再掲)
しましたが、この機会にそれ以降の地銀の再編状況を表に纏めてみました。
昨年10月1日時点の地銀の数は計101行、内92行が78の上場企業に属していました。
この78グループのリストに、統合/提携などが実施済み、或いは実施予定のグループに
色を付けました。
主なグループ(順不同)は:
(1) 青森銀行/みちのく銀行;2022/4、経営統合予定
(2) フィデアHD/東北銀行;2022/10、経営統合予定
(3) 静岡銀行/山梨中央銀行;2020/10、業務提携... 将来的に資本提携も視野
(4) SBIとの資本業務提携;SBIの出資比率は、島根銀(34%)、福島銀(17.9%)、
筑邦銀(2.9%)、清水銀(2.5%)、じもとHD(17.3%)、東和銀(1%)
(5) TSUBASAアライアンス;業務提携
参加行は、千葉銀、第四北越銀、北國銀、中国銀、伊予銀、
東邦銀、北洋銀、武蔵野銀、滋賀銀、琉球銀、群馬銀
+ 並行して横浜銀が千葉銀と業務提携
(6) 福岡銀からの出資;広島銀(1.7%)、宮崎銀(2.6%)、宮崎太銀(2.3%)、九州FG(2.7%)、
佐賀銀(1.8%)、南日銀(3.5%)、豊和銀(4.4%)、福岡中銀(14.7%)
(7) 都市銀傘下;関西みらい銀(りそな100%で上場廃止)、中京銀(三菱UFJ 39%)
他にも、みずほが12行、三菱UFJが14行に出資しているが、みずほの千葉銀(15.4%)以外は
5%未満の小規模出資なのでここでは割愛。
福岡銀の出資も小規模ばかりだが地銀⇒地銀の出資として気になったので記載。
また、福井銀と福邦銀の資本業務提携もありますが、福邦銀が非上場でリストに
記載していないので、福井銀にも色付けをしていません。
時価総額、PER、PBR、配当利回りは2020年9月25日の株価ベース、
総資産と純資産比率は2020年3月末の数値、売上増加率は2020年3月期の前年比、
経常利益率は2020年3月期の数値で、昨年10月の記事のままアップデートしていません。
こうして見ると、(1)(2)(3)(6)は地域ドミナント戦略、(4)(5)は全国カバー狙いに見えますね。
また提携の仕方も、経営統合まで踏み込んだもの、統合はしないが連結レベルまで出資、
小規模の出資、業務提携のみのもの、と様々です。
次の再編ターゲットはどこになるか、このリストを見ながら推察してみる
のも一興かと思います。よかったら活用して下さい。
念のため、昨年10月の記事(今年3月に再掲)のリンクも貼っておきます。
尚、この記事は各行の有価証券報告書やメディアで公表されている情報に基づいて
作成したものです。
筆者の勘違い、誤記入や見落としがあるかもしれませんが、その点はご容赦下さい。
また、これは投資推奨ではありません。投資は自己の判断と責任でお願いします。