2年振りにハセツネを走るので昔の自分のブログを読んでみた。随分とまあ、天気と装備のことを神経質に書いている。確かに重要な要素ではあるけれど、今の自分は雨なら雨、暑いなら暑い、寒いなら寒い、それなりに準備し、それなりに走るだけと、肝を据えている。結局はどちらに転んでも受け入れて対応するしかないのだから。

ハセツネほど思うようにいかないレースは他にないのではないでしょうかね。もちろんトップ選手は全てが上手く噛み合って結果が出せるのでしょうが、我々一般のレベルではそれは望むべきことでもない。必ずなにか不都合なことが起こり、それを受け入れて、対応しながらゴールを目指すしかない。その器の大きさと引き出しの多いランナーがやはり強いんだと思う。

体調面
最近では夏にモンブランを目指すランナーも多い。その後に八ヶ岳、そして信越五岳というロングレースがあり、筋肉は超回復からいい状態になっていても、身体の芯に残る疲労、血液なのか内蔵なのか、特に100マイルの後はなかなか回復しないことが多いと座学で聞いた。確かに身に覚えがある。走り出して何処かの時点で不調を感じたら、早めにペースを落として回復を図りながら、ゴールを目指さなければならない。八ヶ岳から40日、どうなることやら。


$ロードのちトレイルときどき。。
(故障が完治していないのでHOKAをチョイスです。)

ターゲットとペース配分
自分の力が今、どの程度なのかは練習仲間の去年のリザルトからある程度推測できる。おそらくは15時間レベルか。思い切って13時間台(サブ14)を目標に設定した。渋滞を避けて入山峠に65分ぐらいで入りながら少しペースを調整して流れに乗るイメージ。keg氏のハセツネ攻略マップをベースに大まかなポイントごとのタイムテーブルを作成。感覚では三頭山を楽に登って御前山で頑張るイメージ。

故障箇所
左膝脇の腱部分はUTMF前からくすぶっている。

天候
おそらく昼間は暑い、その後冷え込むはず。秋なら当たり前とも思える。

現実に起こった不都合なこと

右内転筋の痙攣。三頭山からの下りが終わり、鞘口峠からの登りに切り替わったところで右の内転筋が痙攣した。初めて経験なので焦る。コース脇でストレッチしながら痙攣を止めるまで5分かかった。タイムテーブルを5分単位でトレースしており、オンタイムで来ていたので焦る。

補給が回らない。これはいつもの事なので本来焦ることではないのだが、ハセツネは勝手が違う。100マイルレースならこの胃腸が休みに入る深夜の時間帯をパワーウオークでやり過ごすなどするのだが、タイムテーブルと分単位でファイトしている状況ではそれはできない。かなり追い込んでも時間の貯金ができない。その事実を受け入れなければならない。大岳山頂でオンタイムを確認したところで休んで胃腸の回復を待った。これにより長尾平着が遅れ、サブ14が絶望的となる。なにか大きなミスをしたわけではない。ただ単にその走力がなかっただけだ。だからその分、気持ちを切り替えられた。応援してくれた方々に、寝てました、全歩きで○○時間です、では申し訳ないし格好が悪い。ボクサーで言えば判定で負けているとわかっていても。ファイティングポーズを取り続けること、ランナーならば歩かず、ジョグモードでいいから走ること。それだけは通そうと思った。結果、14:26とサブ14から大きく遅れることなく、そこそこの結果でまとめられたのだと思う。これ以外の不都合は起きなかった。上に書いた不安材料はなにも起こらず。

自分のレベルで言うのもおこがましいが、区切りをつけるつもりで走りました。仮になにかまた血が騒いで、来年走ることがあっても、中位、あるいは中位から少し前の選手が書いたブログや情報はネット上に沢山ある。実際自分もKegさんの攻略マップをベースに自分のアレンジを入れてタイムチャートを作成している。このブログの「後方からの視点」という意味合いが薄れてしまっているのは事実。嬉しいことではあるのだけれど、ブログは自分の足跡として残し、ハセツネシリーズは一旦終了です。

$ロードのちトレイルときどき。。


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最後にハセツネを走った一昨年まで、「後方からの視点」という気取ったタイトルで書いていたのだけれど、今日書くことはすでに後方選手には真似してほしくない、どちらかというと中位選手がどう殻をやぶるか、それともやっぱりハセツネの罠に嵌りました、終了~、となるか、というお話。自分が今年、目標とするゴールタイムは上位25%ほど、面白くももあり、ハセツネに少し飽きてくる時期なのかもしれない。自分は今年、納得いく展開ができたら、来年はボラか応援という形で関わろうかと思っている。あえて1度、区切りをつけることでモチベーションが上がっている。

キロ8分

って大事だな、と週末にスタートから西原までの登り基調を試走して思った。この区間、去年ダコダジョーンズでさえ、「主要なピークは3つと聞いていたが、20いくつあるじゃねーか!」とブログに書き綴った区間、アップダウンが連続し、登り区間が少し長い事で徐々に高度を上げて行く。最後まで脚を持たせるにはとにかく心拍数を一定に抑えるのが原則なんだろうけど、どうしてもレースになると、周りとの流れもあり、頑張ってしまう。それがハセツネ最大の罠なんだけど。その罠をわかっていながら、片足突っ込み、スレスレを切り抜けてやろうじゃないか!というのが今の自分。手押しを使うような苦手な急登でどうしても心拍数があがる。そこを去年までは次にあるフラットや下りで歩きながら心拍数を整えていたのだけれど、今年はゆっくりとジョグることができる。(全部じゃなくあくまでも一部だけど) キロ8ぐらい、緩い登りならもう少し遅いキロ9ぐらいでステップを切っている場合もある。これって丁度、インターバルトレーニングだよな、と思った次第。ジョグりながら心拍を整えて、乳酸が除去されていく、脚の筋肉の張りが和らぐ感覚。ここを歩くのとジョグるのではリズム感が大きく異なって結果タイムに差が出ると思う。クルージング感覚というか、無理するでもなく、手を抜くわけでもなく、クルージング、淡々と。もっとハセツネっぽく言えば、修行巡行みたいな(笑)


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上のグラフは自分の浅間峠までの4時間ほどの標高変化とペース変化。このグラフのキロ8-キロ10の割合が増えてくるのが理想なんだろうなと思った次第。来年、頑張ろう、って、え?(笑)

*グラフはクリックして拡大して見て下さい。私のはどうでもいいですが、小川壮太選手(サロモン)のデータも添付しています。

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次に、トップランナー、小川壮太さん(サロモン)のデータ。ご本人に掲載許可いただきました。ありがとうございます。私の1.5倍から倍近いスピードで走るので、横軸を4時間で合わせてみました。移動距離が長いわけだからペース変化の波形がもっとギザギザして間隔が詰まってもいいわけですが、全く逆。多少の地形変化でも一定範囲内のペースで走っているので、ペース変化の波形が穏やか。当然、心拍数の変化も穏やかなはず。あくまでも試走なので、レースで競ったらそんな事もないのかもしれませんが。自分と比較するのもおこがましいのですが、やっぱりと凄いなと思うのと、この波形のどこかに、自分と同じような、淡々とクルージングするようなペースピッチがあるのかなと想像するのも面白く思えました。

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次は小川壮太さんの後半部分。殆ど歩いてませんね(当たり前か…) 下りの速度に驚く。この日は8時間40分ほどで試走されています。10年前の石川弘樹さんの優勝タイムと同じ。トップ選手はどこまで高速化するのでしょうか?今年のダコダジョーンズが楽しみですね。

後はレース後の備忘録を書いてハセツネのブログも終了かな。(たぶん)

31:05 総合98位 年代別39位でOSJスーパートレイル八ヶ岳100マイルのゴールゲートをくぐった。自分の走力で制限時間の厳しいこのレースを完走することは大きなチャレンジであり、他人との競争意識はないのだが、制限時間という相手と最後までファイトするという意味では、過去2回のUTMFとは大きく異なる。UTMFを旅とするならば、やはり八ヶ岳はランニングレースだ。最後に書く、自己の山に対する向き合い方、その中でもトレランレース、とりわけ100マイルの位置付けに少なからず影響を及ぼすであろうエポックメイキングなレースとなった。

完走記として時系列にあれこれとあった出来事、その時の心もようを書いてはみたものの、当日は写真を撮る余裕がなく、色気のないものとなってしまったので、備忘録的に区間ごとのタイム、順位、その時にあった出来事と自分の心境を箇条書きに落としてみた。

一部写真提供ELBさん

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・スタートは真ん中から。
・MCがライト着用を促すが、5:00には明るくなると分かっていたので使用せず。
・TEAM100、すぽるちばメンバー以外にも、普段お会いできない知り合いもいる。整列しているのだか、そうでないのだかわからないグタグタの緩い感じはトレイルレースならではの楽しみの1つ。

スタート 206位


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・最初の山、八子ヶ峰でハチ騒動となる。自分の前後のランナーは刺された。私の頭を狙ってきた蜂の羽音を聞いたが私自身は刺されず。目視できなかった大きさなので、おそらく地蜂(クロスズメバチ)ではないだろうか。刺された方々が調子を崩しDNFとなったのは残念。この時期のトレランは黒いウエアを避け、ポイズンリムーバーは携行必須です。刺された方はウエアの小さい面積の黒い部分の上からでした。

CP1IN 15:57 209位
CP1OUT 16:10 199位

・ロードのセクションは登りでもランニング姿勢をキープ。普通は歩いて走る脚を残すが、今回の私は逆の発想。緩く走って大河原で使うパワーウオークの脚を残す。鈍足亀ならではの発想。

・A3で初めてアルファ米の白米を補給食として食べる。美味しい。大成功なり。

・編笠山への登りでワラーチのH田さんに会う。天女山の下りまでHOKAとワラーチの共演。正反対のシューズ(?)を履くが、不思議と考え方は理解できリスペクトできる。今回のレースで印象に残った気持ちのいい時間。

・CP1手前のロードセクションでゲリラ豪雨、笑うしかない。トレントフライヤーで正解。バーサライトでは耐えられなかっただろう。

・CP1後の森は水はけが悪く川の中を走っているよう。あまり気にせずバシャバシャと行く。どうせなら楽しんだ方が得だ。雨に煙る森も美しい。

・キャベツ畑で知り合いの応援の方々と会う。私自身はお喋りではないが、こうも長い時間一人で走っていると、だれかと一言二言会話するだけでホッとするもの。ありがたい。感謝です。

・A6までの登り林道は電柱1つ間隔を走り、2つ間隔を歩いてリカバリーという機会的作業の繰り返し。ライトを点灯する。

・CP2松原湖に予定より30分遅れで到着する。補給をし、トイレを済ませ、着替えを済ませ、装備を入れ替え、そして10分間、目をつぶり横になる。寝たわけではないが身体はリカバリーされる。合計で40分。贅沢をいえば、背負うザックを2つ用意し詰め替えを最小限にすればデポジットがあるエイドでの時間を最小限にすることが可能なはず。あるいは仮眠が長く取れる。今後の課題。

CP2IN 22:26 189位

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・CP2を出てしばらくすると日付が変わる。CP2もカットオフ時間となる。自分より後ろにいた仲間はどうしただろうか?いや、人の心配している場合ではない。自分も依然ギリギリのラインだ。

・霧が深いので、ヘッドライトはルーメンを落として、ハンドライトで下から照らす。霧の原則。黄色セロファンの手作りフィルターを持ってこなかったことに気づくが、トレイル率が低く林道なので大きな支障はない。

・写真のA7で椅子に座り5分間目をつぶる。この時間帯は胃腸が補給を受付なくなる。分かっていることなので無理はしない。胃薬を飲み、エイドにあったプルーンだけで血糖値を維持する。

・大河原への登りが始まる。A7のスタッフが言うには、大河原まで登り上げるのに、この位置の選手だと5時間以上かかると。大河原から白樺湖まで3時間、白樺湖からゴールまで3時間だと仮定すると、5+3+3 = 11時間、その時点の時計は午前3:00 、つまりギリギリ(笑)

・多くの選手が逆走を始めた。ロストではない。途中でドロップを判断した選手だ。最近はDVDやテレビ番組で完走することが美化されるが、私は違和感を感じる。山では冷静に判断し、ドロップする事も最も重要な競技力の1つであると思う。普段の山行であれば当然ですし、トレランレースとロードレースを同じ感覚で扱うべきではないはず。

・急登が始まる110km前後で一人の選手が話かけてきた。この選手と一緒に最大の難所を眠気に襲われることなく、パワーウオークで乗り切った。不思議な縁でチーム100マイルの方の友人であった。A7から大河原までを3時間45分ほどで登りきった。京都のSさんに最大の感謝。

・A8大河原の時点で完走が見えた。むしろどこまでタイムを追えるかチャレンジしてみたくなった。身体が動き始める時間帯、下りのロードをいいペースで走り始める。

有名ランナーとその奥様がサプライズで応援にまわっていた。奥様手作りのオーガニックなアンパンをいただき、有名ランナーから手渡されたら戦闘モードにスイッチが入らないわけがない。CP3に予定より15分早く到着。

CP3IN 9:46 125位

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・A8で飛ばせば2時間と言われた。31時間をカットして30時間台でFINISHできるかもしれない。大河原からの下りロードでスイッチが入ってから、心拍数が上げられる。通常、150kmも走ると呼吸は荒くも実際の心拍数は上がらない、だから走れない、という状態になる。この時の自分はまるでハーフマラソンを走るかの如く心拍を上げて走ることができた。この区間のタイムは総合2位、TEAM100アキレウスの大作さんとほぼ同じタイム、区間順位をだせばトップ10にも入れるのではないだろうか?

・下りは泥沼状態で何度も転倒、それも楽しく、転んでも攻め続けた。あと2分で31時間のところで800mの坂道と言われた。これはもう間に合わない。それでもとても気分がよかった。最後のコーナーでドミンゴさんとハーリーさんが出迎えてくれた。先にゴールしたチーム100のメンバーはA8の通過タイムを見て、もうそろそろの頃にと思ったらしいが、私がこれほど早く着くのは想定外だったらしい(笑)

最終区間 FINISH 12:05 98位


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8月の夏休みに、北アルプスの大キレット縦走とジャンダルム登攀にチャレンジした。今回の「走れる100マイルレース」とは真逆の世界ではある。それでもジャンダルムに登り、涸沢カールのテント場に戻った時は、レースのゴールと同じような達成感があった。不思議とその時に思ったのは「早く3度目の100マイルを走りたい」だった。山にはいろいろな楽しみ方があり、トレイルランニングはその1つに過ぎない。ましてやレースはその一つの形式に過ぎず、その中でも100マイルというのは特殊な世界である。日常生活の中でも練習時間と仕事、家庭とのバランスを取ることも相当の工夫が必要なぐらい、のめり込むと危険な麻薬のような世界だとも思えていた。というよりも自分がそうなるのが怖かったのではないだろうか。言い換えれば自分が100マイルとどう向き合うかということがしっかりと定まっていなかった。今は違う。リラックスして、山の色々な楽しみを覚えながら、縦走、ファンラン、レースと楽しみながら100マイルと向き合う自信がある。あとクライミングもやってみたいなあと。これからも皆様お付き合い下さいませ。感謝 m(._.)m
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一番最初に書くべきだったかもしれない。なぜエントリーしたのか…もう少し深いところ。

UTMFで40時間切りの目標を達成できなかった。100マイルにあまり時間や順位の目標を設定すること自体、自分の思考には合わないものなれど、UTMFで40時間を切ってこないと先週行われいたモンブランや北米の100マイルレースで通用しないだろうな、というのが仲間の走力から見てわかる。そしてそれに相当する、あるいはもう少し難易度が高いのがこの「走れる100マイル」八ヶ岳での時間内(33時間)完走だと考えた。自分は林道、舗装路の登りがめっっぽう弱い。でも最近、少しづつだが走り続けられるようになった。少しは力がついたのか?試してみたいという心境もある。これまで自分はTOやDNFの経験がない。チップを失くしてDSQはあるが) 慎重であるがゆえに負け戦はしない性格なのだろうか。でも今回はどう考えても分が悪い。にも関わらずとても楽しみになってきた。いいじゃないか、やってみようじゃないか、という気になっている。

以下、装備品 備忘録

スタート時

ウエア
Team 100mile バイクジャージ チャンピオンシステムズ製
ナイキ ランニングショーツ(5inch)
ソックス SFRC (シンさんのおみやげ)
ナイキフィットネス用 指貫グローブ
レインウエア モンベル トレントフライヤー
ナイキ サンバイザー
マムート 二等兵キャップ
スイムタオル オリジナル(気温が高い場合、首周りを冷やす)

シューズ
HOKA BONDI

ポール
BD Zポール110cm カーボン製(前半用)

ザック
SALMON Skin Lab 10L (旧モデル)
ハイドレ純正1.5L
フロントにペットボトル500ml

補給食
ジェルx 9
アルファ米+乾燥赤出汁x2
クリフバーx2
グミ(酸味の強いもの)
OS2パウダー

他装備品
ヘッドライト GENTOS DELTA PEAK 200ルーメン
ハンドライト GENTOS 閃 150ルーメン
電池 エナジャイザー (単三リチウム)
ファストエイドセット
ワセリン
サバイバルシート
胃薬
ロキソニン(飲まないよ)
緊急用ホイッスル
熊鈴
地図
携帯(GPS地図あり)
GPS スントアンビット
I-pod
チートシート(タイムスケジュール)

以下、後半用又は予備としてデポジットバッグに

モントレイル バハダ MADARAOイエロー
BD Zポール 115cm アルミ製(後半用) / 石突きキャップ予備
補給色を前半と同じ内容
着替ウエア ナイキランニングジップトップ
アームウオーマー(岩佐さんウエスタンステーツみやげ)
ファイントラックパワーメッシュアンダー ノースリーブ(夜の汗冷え対策)
レインウエア パンツ モンベル バーサライト
防寒用 パタゴニア CP4フリース
レイン用 オーバーミトングローブ
アイマスク(仮眠が必要になった場合)
チートシート予備
予備電池
ハイドレーション予備

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スタートまであと18時間、行ってきます。
Cheat Sheet = Cheating つまりカンニングに語源があるようで、覚えておきたい事項、数字なんかを小さいメモにしておくことを言いいますね。レースに使うそいつは、タイムテーブルと言った方が日本人的にはしっくりくるでしょうか。関門が厳しいロングレースや、目標設定で自分を追い込みたいミドルレースには作成します。ただ、ロングレースの場合、その通りに走れたことなどありません。最終的に帳尻は合った、という感じの場合が多いですね。それではどうして作成するかというと、イメージができてくるんです。試走に行けない、行ったことがない山域でも、どういうサーフェースで何m登って、下って、何時間、だからこれくらいの疲労感かな?とか。自分の好きな言葉に「人間、想像できる事は実現できる」というものがあり(誰の言葉かは知りませんが)、過去2回のUTMFは、まさしくこのイメージを作りあげていく作業でもありました。八ヶ岳は、北八ヶ岳周辺を登っただけで、自分にとって馴染みが薄い山域。それでも前回の完走者の話を聞き、山地図と高低図を眺めていると、あ~km何分ぐらいだろうなあ、ここら辺で眠くなるだろうなとか。景色は観光パンフレットなんか見たりして。

下に貼り付けたので、自己責任で使用ください。FBのお友達でxlsファイルで欲しい方はFBの方からご連絡下さい。

シートは31:30と30:00切りの2つ。

I列の分数をいじってkmあたりの区間ペースを設定すれ速い方でも使用可

CP1/CP2/大河原峠で休憩を別の行で設定しています。おそらく遅れ気味で休憩を削っていく展開かなと予想している。

Ascend /Descend は累積ではなく、何mのピークをいくつ登り、何mの下りが何回あるかという高低図でのテキトーな目算です。

昨年の名誉ある完走者の中から知っている方を選んで、関門設定が同じ松原湖からGOALまでの平均を取ると14時間でした。Cheat sheet も14-15時間で設定しました。

これを書いている途中で最後の第三関門が11:00になったという情報あり。そうでなければバランス悪い。



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$ロードのちトレイルときどき。。
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普段は大会の参加賞Tシャツというのはあまり着ない。理由を挙げたらキリがないのですが、先週の槍ヶ岳、穂高連峰でUTMFのTシャツを着ていたら、3回も声をかけられた。そのうち、2人の方はUTMFでボランティアをされていたとのこと。私は「ありがとうございました」と心からお礼を言って、そのエイドや山岳地点で自分が何を思ったかなどをお話しして、そのボランティアの方も同様に、どういう思いでその場をサポートしていたかを話されていた。もう一人は槍ヶ岳への登りで、淡々と私の後ろについてくる青年がいて、水場で水を補給している時に、「さすがUTMF、安定したペースで登りますね。凄いや」と言われた。自尊心をくすぐるものではあったが、すぐに、しっかり見られてるんだよなあ、と気を引き締めた。走力や登攀力だけじゃない。挨拶を含めたマナー、年配登山者への配慮、全て見られている。モンブランやハセツネは知られていなくても、多くのデレビ露出でUTMFは登山者の間でも、ある程度知られているのだ。山のマナーに反することなどしようものなら、トレイルランナー全体への悪印象につながりかねない。自分はこれからの山行にUTMFのTシャツを積極的に着ようと思う。多少の自尊心もあるが、自分へのプレッシャーにもなり、他の登山者を思いやれるような気がする。さすがだね、と言われたい。たがかTシャツなんだけど…
テント場の朝は早い。それほど早く出る必要はないのだが、4:00には周りのテントが動き出す。前日のキレット通過でAMBIT君のフレームは傷だらけ、でも男前になった感じがする。

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モルゲンロートが少し残るカールを見ながら出発

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槍ヶ岳に似ているシルエットは涸沢槍、そしてカールに広がる高山植物の花畑

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穂高岳山荘を通過し、奥穂高へ向かう途中で目指すジャンダルムが見えてくる。なんとも奇妙な要塞のような形だ。行ってみたい、ではなく、行くぞ、という強い意志に変わる。


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奥穂高岳山頂(3190m、日本で3番目) に到着も、ジャンダルムが気になり、自撮りで1枚写真を撮ってあっさり通過、復路にも、時間的、体力的にも、奥穂高のみならず、前穂高のピークも踏めたが、興味なし(笑)、そういう意味では自分は登山者ではないなあと思うのです。ピークハントにはこだわりません。心に残る景色が見たいだけ。前穂高岳は機会あればどなたか涸沢カールからゆるーくご一緒しましょう。



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この日、馬の背のナイフリッジでの写真はなし。その余裕が無かった。奥穂高から西穂高へ向かう方向だと下りとなり、視界に高い山や岩壁がなく、上下、左右180度、綺麗に開けている。つまり高度感が半端なものではない。ナイフの歯の部分を手で掴み、足場はシューズの半分ぐらいという区間がある。写真はその馬の背の端にあるロバの耳、ここも登るのはさほど怖くない。目の前の岩に一つ一つ集中していれば何も問題なく通過できる。恐怖心が芽生えるのが下りだ。



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ジャンダルムのピーク直下に到着。奥穂高側からは壁が垂直で登れず、一旦、西穂高側へ巻いてから登る。


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自分に登頂おめでとう。360度の大パノラマ。感動。

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そして、コーヒーを淹れる。レースのゴールよりも強い達成感かもしれない。後ろに写っている右側の青年と、事実上、バディを組んで奥穂高ージャンダルムを往復した。彼もソロで来ており、わたしが十数メートル先行しながらも、私がマーキングを読み間違えた時には、後方で確認してもらったり、足場が見つからず困っている時は後から指示を出してくれた。この青年がいなければ心折れて引き返したかもしれない。左側のマムートのヘルメットをかぶった青年は若いアルピニスト。海外の山を中心に登り、ここがトレーニング場なのだという。山に入って3日目で北穂高岳から西穂独票でビバークを繰り返しながら何度も往復しているという。世の中には変わった人もいるものだ。そういう私達も100マイルを走る時点で相当変わっているわけですが…


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涸沢カールに戻り、のんびりとビールを飲んでるいると、県警のヘリがものすごい速度で飛んで来た。定期巡回のようなものかとも思ったが、着陸して30秒ほどで直ぐにテイクオフ、雪渓方向へ飛び出し、180度旋回、涸沢ヒュッテの屋根スレスレの低空を上高地方面へ飛んで行った。あたかも、貴方達も気をつけなさいと警告するかのように。


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今回、皆さんとシェアしたいことがあります。TJARの影響からか、自分も含めてトレイルランナーが中央南北のアルプスに出向いていますが、事故は絶対ゼロであって欲しい。そこで自分が何度かヒヤリとした体験であり、ランナーならではの、森の中でのリボンによるマーキングに慣れていると簡単に発生すると思われる凡ミスです。

岩に○印のマーキングが下の図のようにあれば、左側へ進みたくなりますよね?森の中のテープマーキングならそれでいい。そこまでのルートと、そこから先の方向も示しているから。でも石稜区間のマーキングでは、そのポイントまでのルートを示してはいるが、そこから先のルートは改めて次のマークを確認したほうが良いということ、実際に自分は大キレットの飛龍泣で1回、ジャンダルム東側の馬の背で1回、読み間違えている。下の手書きの図では、マークポイントまで行って、右を向くと右方向に次のマーキングが視界に入るようになっていた。自分のミスに直ぐに気づき、後ろの方に確認を求めて大事には至らなかったが、今後気をつけたい。自分の癖なのかもしれない。大抵、なにか考え事をしている時に発生している。もちろん、本来は下のマーキングであれば、矢印でマークしてくれれば問題ないのだが、マークする側に完璧を求めるのも筋が違う気がする。





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絶対に事故はゼロであって欲しい。トレイルランナーが起こしたら、格好の批判対象になる。それと、小さくても落石にご注意を。石が数m転がる音がするだけでも、登山者はビクッとします。実際にジャンダルム直下で自分の数十m先を結構お大きな石が落ちて行きました。浮石の多いところでは走らず、早歩きに切り替えたほうがいいと思う。走っても足の置き場に気をつけながら小走り程度でしょう。普段の森の中の感覚を、森林限界を超えた3000m級の稜線に持ち込むべきではないのではないと思うのです。


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3日間、自分を守ってくれたヘルメットにも乾杯 🍺


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自分のなかに刷り込まれていたイメージがあった。槍ヶ岳から穂高連峰はコミック「岳」の舞台でもあり、その第4巻に大キレットでの多重滑落事故が描かれている。時間的、物理的に助けられるのは片方1名、その場合、レスキューはどういう判断をするかという重苦しいテーマだが、主人公、三歩の考え方は極めてシンプルだった。

$ロードのちトレイルときどき。。

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おそらくコミックの絵は、長谷川ピーク(ツネオとは関係ないようです) 、山地図の注意表記には、「ナイフリッジの稜線を信州側から飛騨側に乗り越す」とある。実際にそうでした。特に槍ヶ岳から来ると下り方向なので、かなりの高度感を持って両端の絶壁を堪能できます。

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そして、見たかった風景がこれ。もう徹底的に岩(笑)


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ただの岩壁の写真ではありません。拡大すると殆ど垂直と思われる場所にマーキングと登山者がいます。

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北穂高小屋に着いてほっと一息

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実際のクライミングは見られませんでしたが、明らかにその装備の方々とすれちがいました。

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北穂高岳頂上付近で雷鳥の親子と出会う


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南陵のテント場が見えた。でもここは、水場もトイレもない、ストイック過ぎる。自分が今、求めているのはこれじゃない。

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やはり涸沢カールに下りて、街の雰囲気を少しでもと考えた。だから、


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この景色が見たい、と思うと居ても立っても居られなくなってしまう。日程や交通手段の手配がつかず諦めていても、前日にでも運良くアレンジできると決行してしまう。去年は 北岳のパットレスと、地蔵岳のオリベスクだった。今年はナイフリッジ(ナイフのように切り立った稜線)をまたいだときの景色が見たいのと、涸沢カールの雪渓と穂高の山々が見たい、の2つ。ナイフリッジに関してはこのDVDの影響です。A FINE KINE by Kilian Jornet 、高度感に息をのみました。


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ナイフリッジの代表格の1つ、穂高連峰と槍ヶ岳の間、大キレット。そして、奥穂高とジャンダルムと呼ばれるピークの間にある馬の背、そしてその間を7-800m下ると涸沢カールがある。涸沢カールに関しては2~3年前に「涸沢カールで会いましょう」という観光広告が印象に残っていて、標高2,000m以上あるのに軽井沢みたいなイメージを勝手に抱いていた。 さて、そこまで行くにはどうしたら? いつものように山地図を見ながらプランを練る。ルートはまず槍ヶ岳に登り南下、大キレットを通過し、一旦、涸沢カールに下る。そこをBC(ベースキャンプ)として軽い装備でジャンダルムの馬の背をチャレンジする。通常であれば、ジャンダルムを通過して、西穂高まで縦走するのだろうが、やはり涸沢カールに寄りたいのと、テント装備を背負ってジャンダルムとその先にある滑落多発区間を通過するのは今の自分には経験不足と判断して、涸沢カールからのピストンとなった。以下、初日と2日目早朝までの印象的な風景を写真ログ的にまとめてみた。

松本から上高地までの早朝臨時便がないので、上高地を出たのは9:00過ぎ。槍ヶ岳山頂直下の槍ヶ岳山荘のテント場まで行きたかったが、途中の槍沢ロッジの情報だと、槍ヶ岳山荘のテン場は昼過ぎに一杯となり、午後着のテント泊者は1つ下の殺生ヒュッテ(名前が不気味だが、昔、猟師が使っていたことから由来)のテン場へ下ろされるそうだ。時間的にも16:00となり、殺生ヒュッテのテン場を選択。テントが張りにくい岩場しかなく、岩で背中が痛い(笑)

$ロードのちトレイルときどき。。



ご来光目的ではないので、ゆっくりと5:00頃に出発、すでに槍に朝日が当たり出している。

$ロードのちトレイルときどき。。

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歩き出してしばらくすると、東鎌尾根からご来光が顔を出す。


$ロードのちトレイルときどき。。



すると反対側にあるモレーン台地(氷河の名残りと言われる)にモルゲンロート(朝焼け)がくっきりとと。モルゲンロートに関しては涸沢カールが観光目的で宣伝しているが、こちらのほうが神秘的に見えた。


$ロードのちトレイルときどき。。



さらに高度を上げて行くと、ガスが速い速度で流れだす。朝日に当たってこれも神秘的なものだった。単純な雲海ではなく、もっと近いところで、薄く速くガスが流れる。これが後にどういう現象につながるかはこの時点では理解していなかった。

$ロードのちトレイルときどき。。

$ロードのちトレイルときどき。。

$ロードのちトレイルときどき。。


とりあえず、お決まりのポーズ。最近、頭の上で小さく三角をつくる人が多いが、それでは、松本から配信のU-Stream番組、山ちゃん、のポーズと区別がつかん。もっと槍っぽく伸びた方がいいのではないでしょうか(笑) それにしても少し腰が引けている。こんなことで大キレットを通過できるのか?


$ロードのちトレイルときどき。。



しばらくすると、また先ほどのガスが流れだす。そうすると山頂にいる一眼カメラを構えた登山者のシャッター音がけたたましく響く。何事か?カメラが向く方向を見ると、くっきりと円形の虹、と山頂の影、そして明らかに人間の影がガスに写っている。これがいわゆるブロッケン現象というやつだ。私のI-phoneのカメラではこれが限界です。


$ロードのちトレイルときどき。。



ガスがもう一度晴れると、穂高連峰への美しい稜線とキレットが見えた。正直に言えば、キレット通過に不安があった。もし、天気が悪く、この稜線の景色を見なければ、一旦、横尾、徳沢に下りて、涸沢カールへ向かったかもしれない。でもこの稜線を見て、行ってみたい、行きたい、に心境が変わっていった。「DAY2 大キレットを超えて涸沢カールで安堵のビール」へ続く。


$ロードのちトレイルときどき。。
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ロードが4割、林道と合わせると8割ぐらいになるのか。トレイルレースというよりもロード+林道のウルトラ100マイルというのが特徴の八ヶ岳、一番自分が苦手なタイプでもある。UTMF後でも月間300km、D+7,000m~10,000m、基本的な脚はつくってきたつもり。ただ、苦手なロード、林道の登り練習が不足しているのはあきらかなのだ。そこで考えたのが2つ、①早朝、日の出前の涼しい時間に自宅から横浜まで走り、港で朝陽を見て、始発電車で戻る。平日でも可能な練習。20kmほどだが、夜間走の練習にもなる。②沢沿いの林道を走る。これは以前から考えていたのですが、奥多摩はハセツネコースを外れると美しい滝、沢が数多くあり、舗装、未舗装林道が機能的に通っている。今回はチーム100マイルのメンバーで八ヶ岳にエントリーしているメンバーを中心に、奥多摩の林道大岳線と御岳線にチャレンジ!

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武蔵五日市から、上養沢まで10kmほど、そこから、御岳線、大岳線とも往復7kmぐらい。大滝線の終点は最後数百mがトレイルとなり、よい気分転換になる。御岳線は地図では七代の滝まで上がれるが、最後のトレイル部分が藪っていて、林道終点で引き返した。

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所々、沢で水浴びし、湧き水で水浴びし、最後は滝で水浴び、これなら熱中症は防げる。SUNTOの温度計では沢沿沿いは25-6℃のところもあるが、麓のロードは35℃以上、差は10℃以上ある。気温によっては養沢までバスで行き、上の林道だけをピストンエンディユーロというのもお勧め。走力差があっても、待つ必要がないのでそれぞれのレベルで練習になる。参考までに大岳鍾乳洞と養沢神社にトイレ、水場、自販機がある。補給食の持参は必要あり。

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チーム100マイルの女子はコアがしっかりしているので適当に写真をとってもフォームが決まって格好いい。女性なら憧れるはず。