先日ですが、宮城県東松島市の震災瓦礫の選別作業の様子がテレビのローカルニュースに流れてました。

東松島市では311の震災から2年半を経てもなお、手作業による瓦礫の選別作業が続いております。

震災により仕事を失った人たちのための雇用対策でもあるのですが、それにしてもかなりの重労働です。

作業をしている人は主に、震災で仕事や家、家族を失った、地元のおばちゃんたち。
60代、70代のおばあちゃんも珍しくありません。









上の写真はまだ寒い時期のものだと思いますが、おばちゃんたちは8月の炎天下でも、同じように防塵マスクにヘルメット、長袖といういでたちで、しかも地面には鉄板がしきつめられているような過酷な条件下で、猛暑のなか、もくもくと作業をしているのです。

自分なら1時間ももたないような気がします^^;

先日のニュースではおばちゃんのインタビューも流れていたのですが、おばちゃんはこんなことを言ってました。。。

「前によそから来た人に汚い仕事ですねと言われたけど、瓦礫ったって津波に流されただけで元は大事なものばかりだもん。汚いことなんか全然ないよ」

「震災直後の食べ物もないわ物買うお金もないわ、ってあんときのことを思えば、ここは天国だぁ」


しかしこの瓦礫選別作業も今年12月で終了の予定だそうで、その後の生活の不安も語っておられました。
この歳になるともう他に仕事はないだろうと。。。


普段、仕事のことや日常の些細なことでもブーブー言ってる自分が恥ずかしく思えてきました^^;

久々のブログ更新です^^;
すっかりご無沙汰しておりました。。。
相変わらず拙い記事ですが、よろしかったら是非最後までお読みになってください<(_ _)>



震災の津波被害で耕作できなかった仙台市沿岸部の水田が一部で復活してました(^^)
$テペのブログ-130624_131618.jpg

まさに緑の絨毯!
3年ぶりに見る風景です(^^)
嬉しくなって思わず写真に収めました。

震災前はなんとも思わなかった風景が、こんなにも尊いもんなんだと、改めて思いました。


この辺り、震災直後はこんなだったんです。。。
$テペのブログ

この惨状を目の当たりにしたあの時、もう田圃の再生は無理なのではと思ったもんです。

同様に震災直後

$テペのブログ

こうだったところが、
$テペのブログ-130624_131328.jpg

こうなってました(^^)
(ちなみのこの辺りは海から2キロ近く離れています)

でもすべての水田が復活したわけではありません。
トップの写真の道を挟んで反対側は、

$テペのブログ-130609_153116.jpg

まだこんなです。。。

瓦礫は撤去されてますが、津波によって塩につかったため耕作できないんですね。
除塩の作業はずっと続いてるようですが、除塩の終わった水田から作付をしてるようです。

海岸の方へ行けばいくほど、

$テペのブログ-130609_153427.jpg

こんな風景ばかりです。

でもここだって震災直後は

$テペのブログ

こんなでしたから、あの頃に比べたら全然マシにも思えてきます。

ニュースによると、仙台市内の農地は60%復旧したそうです。
震災から2年余り、復旧が早いか遅いのかは見解が分かれるところかもしれませんが、私的には、震災直後のあの惨状を思えば「よくぞ2年あまりでここまで!」と感慨深いものがありました。

まだ復旧の済んでいない水田でも、脇の用水路には勢いよく水が流れていました。

$テペのブログ-130609_153449.jpg


陽の光を映してキラキラ輝く水面を見てると、来年の今頃はきっと、ここでも緑の絨毯が復活するのだろうと確信するのでした。



先週末、映画『遺体 明日への十日間』を見てきました。

311震災直後の岩手県釜石市の遺体安置所での十日間を追ったドラマです。
ドラマといってもフィクションではありません。実話を元にしたノンフィクションドラマです。

原作は、震災後いちはやく現地に入り津波の被災地域を取材しつづけたジャーナリスト・石井光太氏の『遺体-震災、津波の果てに』です。





※昨日までこのHP上から予告編動画を見れたのですが、今日になって著作権なんちゃらで視聴不可になっているので、Youtube動画をはめ込んでおきます。




この映画のこと、知ってはいたのですが、あまりに生々しそうで見に行くのを躊躇ってましたが、アメーバつながりのRさんとSさんがレビューを書いていたのを拝読して、やはり見るべきのような気がしてきて、意を決して劇場に足を運びました。


もう泣きました。。。映画を見てこんなに泣いたことはないっていうくらい涙がこぼれました。
今でも思い出すだけで涙がこぼれそうになります。


はっきりいって、明確なストーリーはありません。
過剰な演出もありません。
津波の映像もありません。
瓦礫の山と化した町の映像もありません。

遺体安置所での人々の姿、そして嘆き・悲しみ・苦しみ・慟哭が、抑制の効いた映像で淡々とつづられていいます。
その一つ一つのシーンとセリフが、胸につきささるようでした。

主演の西田敏行氏の演技には鬼気迫るものがありました。
演技というより、もはやあの日その場にいた人物ではないかと思えるくらい。
震災の犠牲者に対する氏の思いが、痛いほど伝わってきました。

西田敏行氏と言えば、ご存じのように震災と原発事故にみまわれた故郷・福島のために大変なご尽力をされている方です。
思い入れも相当あったのでしょう。


この映画は釜石市が舞台ですが、似たようなことはどこの被災地でもあったと思います。
我輩の行った映画館は仙台市の隣の名取市(閖上のある市です)のワーナーマイカルだったのですが、そこから車で5分ほどのところにも、震災直後に遺体安置所となったボーリング場がありました。。。
閖上の住人だった方に聞いたことがあるのですが、ボーリングのレーンに数えきれないくらいのご遺体が横たえてあったそうです。



余談ですが、劇中、余震が起きるシーンが何度かあるのですが、そのときの地鳴りの音があまりにリアルで、本物の地震がくるんじゃないかと思わず身構えてしまいました^^;
経験した方もいるかもしれませんが、大きな地震の直前に地中から「ゴゴゴゴーー」という地鳴りが聴こえてくることがあるのですが、その音がかなりリアルに再現されてて怖いぐらいでした。
夜通し余震が続いた311の夜を思い出しました。


この映画は震災のほんの一部を切り取ったにすぎません。
でもそこに映し出されたものは、テレビやネットでは報道されることのなかった『現場の生の姿』なんだと思います。
あまりに悲しすぎる現場の姿です。


ここまで書いてこんなこと言うのもなんですが、正直、自分的には「是非みてください」とは言えません。
痛ましい状態のご遺体の映像はさすがにでてきませんが(実際にはそういったご遺体もかなりあったそうです)ご遺体の映像もかなりリアルなので、見たくなければ見なくてもいいと思います。

んでも。。。あの震災と真に向き合い、忘れないでいるためにも、見ておくべきのような気がします。

まもなく上映終了の映画館もあるようですが、これから上映をはじめるところもあるようです。
詳しくはHPをみてください。




いつだったか、震災報道のテレビ番組で石巻の人が言ってました。

「亡くなった人が一番怖い思いをしたんだ」