アトピー
臓腑の問題ですが、症状としては体内に熱がこもっている状態です。
身体が熱を生み出し、その熱が外へ出ようと暴れるので、皮膚が痒くなります。
熱がこもるとはどういうことか。ここで重要なのが、東洋医学の大好きな「陰陽」です。
これも簡単に考えれば簡単。
熱は「陽」ですね。その熱を抑えるのが「陰」です。
この陰陽は、身体の中でうまいことバランスを取っていますが、常に陰に傾いたり、陽に傾いたりと、せわしなく変化します。
例えば、イライラしていると頭に血が上ると言いますね。
これは陽の状態で、熱を生みます。
添加物の多いものや、油ものの過食も陽に傾き熱です。
現代日本人の生活習慣は、陽で熱に傾きやすくなっています。
陰が足りない傾向が多いですが、では陰はどうやって補うのか。
一番は、睡眠です。夜にしっかりと眠ることで、陰が補われます。
あるいは、過剰となった陽を排出するのも同時に行うと良いですね。排便で、便と一緒に熱を出してしまいましょう。
このように睡眠で陰を補い、排便で陽を減らすことが重要なのですが、逆に言うとアトピーの方は、不眠で便秘の方が多いのです。
眠れないので陰気が不足し、便秘により陽気が増して、熱がこもり、アトピー症状が出るのです。
その場合、まず着目すべきは皮膚ではなく、不眠、便秘です。
それが改善されるだけで、アトピー症状は治まります。
よく保湿クリームを塗っている人がいますが、クリームを塗るとなおさら熱が出られなくなります。
肌を潤わせるというのは重要なのですが、それは外から塗るのでなく、自ら潤うようにしなければなりません。
また、不眠や便秘が一切ないアトピーの方もいますが、ほとんどが熱によるものです。
鍼灸治療例
20才・男性・学生アルバイト
小児のころ発症。常に痒いが、汗かくと特に痒い。入浴後はひどい。アルバイトで不規則な生活であり不眠症。便秘はない。ストレス多し。
陰気を補って、睡眠をしっかりとれるよう仕向けながら、皮膚で暴れている熱を抑えるようにしたら治ります。
ただ日々のストレスが多すぎると長くかかります。食生活を見直すのも近道です。
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