卯月の御献立「桜花」by 滝乃家
旅館宿泊の楽しみの1つはお料理。レストランに行って好きなものを好きなだけ食べる方が好きな方なんだけど、何が出てくるかわからない旅館やホテルの夕食会席は、玉手箱を開けるようなドキドキ感があって、それはそれでいいと思うようになった。
だから会場へ向かう時は期待で胸が膨らんでしまう。
高いお部屋の方は部屋食。それ以外の我々は、会食会場での食事となった。
会食会場は、部屋の名前と同じで個室。プライベート感満載で嬉しい。部屋の予約をすると個室食事会場も予約しているというスタイルだった。
先付けと前菜。
どれもこれも凝った料理が少しずつ提供された。
お椀。桜海老真丈、小松菜、椎茸、柚子、独活。出汁がよく出て体に染みわたった。
向付。長崎産鮪、室蘭産ヒラメ、香川産桜鯛レモン〆。見るからに鮮度と熟成度が完璧。
これら刺身を滝乃家特製の泡醤油で頂いた。人生初!の泡醤油。刺身と合うね。
泡醤油と薬味と一緒に食べると最高に旨い!
強肴(しいざかな)は肉or魚
メインは2種。「十勝牛の赤ワイン煮」or「鮑のしゃぶしゃぶ」。こういう時、我々は2つ頼んでおいてシェアする。
十勝牛。和から洋へ。
和会席に出てくる洋食って!?と思っていたけど心配ご無用の味。滝乃家さんは料理長他シェフもおられるようだ。
マダムは蝦夷鮑のしゃぶしゃぶ。
これが柔らかくってコリコリ感もあっていい感じだった。
煮物。馬鈴薯餅。滝乃家伝統の一品。流石でした。お替りしたいぐらいだ。*なんでも、創業者であり料理人でもあった「須賀音次郎」が考案し100年受け継がれてきた一品だそう。
焼肴。登別産桜鱒桃山焼き。この辺りでお腹は一杯。
止肴。帆立、蟹、長芋、塩トマト、パプリカ、胡瓜の胡麻酢和え。この胡麻酢が大正6年から伝わるで伝統の酢。
食事。筍ご飯、赤だし、香の物。
デザート。苺のクレープ,レモン風味。
どれもこれも美味しいし旨い。特に伝統と新しさが見事に調和している。料理を食べに宿泊してもいいくらじゃないかと思った。