昨今、ラーメン屋の倒産や廃業が増えているそうだ。麺、スープ、具材というラーメンを構成するために必要な三要素の原材料がほぼすべて値上がりしているうえ、人手不足と人件費UP、さらには新紙幣発行に備えての食券販売機の更新などに耐えられず、店じまいを決意するのだそうだ。
実はもう一つ、理由があると思っている。コンビニで販売されているラーメン類のレベルアップだ。千円の壁に苦戦する店舗に対して、コンビニ麺は半額程度で、かなりの満足度が得られる。
今回、近所のセブンイレブンで見つけて買ってみたのが「八王子ラーメン」。容器にかかったフィルムには「八麺会公認」の文字があるので調べてみたのだが、八麺会というのは八王子のラーメン店が集まった団体ではなく、八王子ラーメンを愛する人たちで結成されたサポーターのようなものらしい。それだけ熱烈なファンがいるのだろう。
さて、この八王子ラーメンは、セブンイレブンの麺商品でお馴染みの二層構造のパッケージになっており、上段に麺と具材、下段にスープが入っている。開封せずに電子レンジで加熱し、上段の麺と具材をスープに投入して食べる。具材は、チャーシューとメンマの他に玉ねぎがたっぷり入っているのが八王子ラーメンの特徴とのこと。
早速、実食してみる。鶏、豚、魚粉が程よくミックスされた醬油味にラードが香るスープがなかなか美味しい。玉ねぎが苦手な人以外は、万人に受け入れられる味だと思う。細めの麺もチルドならではの食感がある。カップ麺も美味しくなったとは言え、やはり段違いだ。このレベルが自宅で手軽に食べられるのはありがたい。
人気のラーメン店は行列必至だし、気難しそうな店主と常連客が支配する暗黙のルールのようなものがあるから苦手だ。加齢や健康管理のため食べる量も減っているが、残すと怒られそうだし。だから最近は外食が減った分、コンビニ飯が重宝している。
もう一つ、目にとまったのが冷やしラーメン。山形で食べたのが懐かしくなり、買ってみた。
こちらはチャーシューが5枚入りというのがウリ。麺にスープをかけて、よくほぐしてから具材をのせれば出来上がり。
スープからはおろし生姜の香りがして食欲をそそるのだが、いかんせん塩味が強すぎる。夏向きに仕上げたのかも知れないが、しょっぱ過ぎて旨味が感じられなかった。以前に別のコンビニで調達した冷やしラーメンの方がずっと美味しかった気がする。残念ながら、我が家ではこちらのリピートはなしだ。