続「須津谷急行電鉄」のこと | たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

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 昨日に続いて「須津谷急行電鉄(スズキュー)」の話題を。
 初代のOゲージ庭園鉄道に代わって、16番の室内レイアウトになった二代目の記事が掲載されたTMS218号(1966年8月号)の捜索を開始。昔なら当てもなく古書店を探すしかなかったのだが、ネット時代は実に便利なものですぐに見つかった。
 近年、特別なもの以外の鉄道書籍は安いのも助かる。60年近く前の雑誌にしては状態もまずまずだった。
 入手したTMS218号、表紙を飾っているのはスズキューだった。レイアウト中央部に駅を配置し、その上を鉄橋が横切るプランは、天賞堂の旧オメガセントラルなどこの時代のレイアウトでしばしば見かけた気がする。
 隣室に置かれたターミナル駅に通じる高架線を走っているのは、157系を改造した看板特急電車で、昨日話題にした三代目レイアウトの記事にも登場している。さらには四代目のNゲージでも似たイメージの特急車(種車は西武5000系)が見られるのが興味深い。
 三代目と比べて二代目は全体的に簡素な印象を受けるが、発展過程を逆にみているわけだから当然か。レイアウトに設置されたストラクチャー類は、輸入物のキット組立が多く、駅舎はなかなかモダンなタイプが選定されている。この時代のストラクチャー・キットの少なさが、後のGMでの豊富なキット群(Nゲージだが)発売につながったのかなと考えてしまった。
 記事の最後には、このレイアウトはまだ未完にもかかわらず、既に解体が決定しているという記述がある。何やら住宅事情があったようだが、次のレイアウト企画が進行中ともある。これが昨日の第三次スズキューになるわけだ。
 さて、このTMS218号は他の記事も面白かった。ブラスモデルで自作した小田急2400形の製作記事を発表しているのは大ベテランのI氏で、動力は得意とするベルトドライブだ。実はつい先日お目にかかって、カワイモデルの思い出話に花が咲いた時にベルトドライブのことも話題に出たばかりだったので、偶然の巡りあわせにニヤリとしてしまった。今、ベルトドライブ動力を知っている人はどのくらいいるのだろうか。
 製品紹介では、小高模型が多種にわたってリリースしたダイキャスト製台車がとりあげられている。ペーパーキットでお世話になったゴツいやつだが、経年劣化が出るのが問題だった。SLの音を収録したLPレコードの紹介もあった。
 掲載されている広告も懐かしいものばかり。メーカー、小売店ともに今も残っているのはわずかで、60年近い時間の経過を実感させられたのだった。