国鉄特急のシンボルマークをたどる その2 | たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

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 国鉄の特急電車=ボンネット型という概念を打ち破る新型電車が登場したのは1967年のこと。昼夜兼行でフル運用を目指した581系電車で、客車が当たり前だった時代に新風を吹き込んだ初の電車寝台だった。
 先頭部は貫通式となり、新しい国鉄特急の顔が誕生した。このデザインの基本コンセプトはその後の特急電車に踏襲されている。
 最初にデビューした581系は関西地区と九州地区を結ぶ特急「月光」などに投入されたため、東京在住の鉄道少年には実車を見る機会がなかった。カツミが早々に模型化したため、実車より先に模型を見た記憶がある。追って583系が東北特急に投入されたため、上野駅まで見物に出かけてその巨体に圧倒されたのだった。
 クハネの前頭部には左右に開く貫通扉カバーが付いており、シンボルマークはカバー上に付いているため、マークも中央で2分割されていた。


 JRに継承された晩年は急行列車に使われているが、特急のシンボルマークはそのまま残されていた。ただし、近郊形に改造されたグループはさすがに撤去されている。

 門司の九州鉄道記念館に保存されているクハネ581(撮影は小倉工場時代)は、近郊形改造車からそれらしく復元されており、シンボルマークも復活している。やはりシンボルマークがあると顔が締まって見える。


 気動車特急もキハ81の増備車であるキハ82は、ボンネット前面から貫通スタイルになった。優れたデザインと定評があるキハ82だが、スペースの関係からシンボルマークは小型になっている。
 全盛期と最晩年、二枚の画像の撮影時期は離れているが、外観はほとんど変わっていない。


 勾配線区用にハイパワーとなったキハ181も基本のデザインは変わらない。最後まで残ったJR西の特急「はまかぜ」カラーにもしっかりシンボルマークが残っていた。(続く)