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Oさん製作の小田急3000形SSE車、続いては塗装工程に入る。ロマンスカーの塗装は塗り分けが複雑なので、大変に手間がかかる。マスキングテープを剥がす瞬間は、ベテランでも期待と不安が交錯してスリル満点だったことだろう。
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どうやら上手く塗りあがったようだ。何度も書いているように、ロマンスカーの色調は難しい。Oさんは自分の求めるイメージを再現するため、鉄道調色塗料ではなくプラモデル用塗料を使っている。飛行機の模型作りも好きなOさんは、プラモ塗料に多彩なトーンのグレーがあることを知っていて、一番イメージに合うものをチョイスしたそうだ。
細部への色入れにも手間をかけている。屋根上のクーラーの開口部などは、上から見る機会が多い模型では効果的だ。
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最終的な仕上げ工程に入る。ヘッドライト、テールライト、通過表示灯、愛称幕とフル点灯仕様。ライト関係はLEDの普及でずいぶんとやり易くなった。昔の米粒電球は点灯させると手で持てないぐらいの熱を発するため、ペーパー車体ではその対策が必要だった。
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遂に完成したSSE車は試運転へ。台車は我が家にあったカツミのKD26を使ってもらった。古いパーツだが、二つの点からお勧めした。まずは当然ながら外見が近いこと。KD26はSE車の翌年にデビューした近鉄10000系(初代ビスタカー)用だが、同じシュリーレン台車だからイメージが近い。もう一つは製法がドロップ製のため、薄く仕上がっているというメリットがある。SSE車は低床構造のため、台車上部が車体の裾に入り込む形になる。厚みのある台車だと車体と干渉してしまい、カーブの通過など走行に支障してしまう。だから薄いドロップ製台車は好都合だった。
動力は天賞堂のコアレス・パワトラを編成あたり二台装備しており、快調に走行する。
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車内に並ぶクロスシートもカツミのもので、我が家のストック品を10両分供出。安価でいろいろ使えるパーツだったが、供給が途絶えて久しい。
こうして完成したSSE車は公開運転会でもお披露目。重連で走行する姿は来場者の目を楽しませたことだろう。
なお、Oさんの作品は以前に山スカ115系と183系特急電車を紹介しているので、ご覧いただければと思う。