フランツ・ウェルザー=メスト指揮 ウィーン・フィル 第二日、第三日 | たっちゃんの活動写真&西洋古典音楽切り抜き帳

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「映画館で」「自分のカネを払って」観る映画と「コンサートホールで聴いた」クラシック音楽会の、独断と偏見によるコメントを公開。


 サントリーホールでのウィーン・フィル週間2018、オーケストラ公演の第二日は祝日、第三日は土曜日と、秋の連休に開催された。 

 第二日となった1123日のプログラムは、ブルックナーの“交響曲第5番”。

 これはなかなかの名演だった。コンサートマスターのシュトイデのリードの下、高い集中力を維持して堂々たる響きを聴かせた。ウィーン・フィルでこれだけパワフルな演奏を聴いたのは、初めてのような気がする。大音量になっても、決して音が荒れないのがこのオケの美質。無駄に膨れない引き締まったサウンドが素晴らしかった。

 ブルックナーの交響曲は、大河の流れに身をまかせてしまうような聴き方をすることが多いのだが、今回はかなり集中して聴いてしまった。

 ブルックナーを聴きに来る人は、熱心なファンが多い。最後の音が消えた後の長い静寂、そして熱狂的な拍手とブラボーが飛び交っていた。

代わって第三日、1124日は、15日のミューザ川崎公演と同一プログラム。

ここでは、改めてホールの響きの違いが明確になった。やはりウィーン・フィルを聴くには、サントリーホールがいい。ブラームスでソロを弾いた二人のよく歌う音色が実に魅力的に響いた。

ミューザ川崎もオープンした頃に比べるとずいぶん良くなったが、サッパリとした音響でこのオケを聴くにはちょっと物足りない。

 アンコールも川崎公演と同じ二曲。