フランスの映画音楽界の大御所、フランシス・レイ氏が亡くなった。
1990年代以降は、ほとんど活動をしていなかったようだが、1960年から70年代にかけては「男と女」「パリのめぐり逢い」「ある愛の詩」「雨の訪問者」など、ヒットを連発している。当時は、毎日のようにラジオで流れていたので、映画は観ていなくても音楽だけをカセットテープに録音して聴いていた。
個人的に一番好きなのが、これからの季節に欠かせない一曲である「白い恋人たち」。冬季オリンピックの記録映画の音楽として作曲された作品で、これにこの邦題を付けて売り込んだ映画配給会社の商魂にも感心する。
レイ本人が来日公演を行ったのは、1971年のただ一度だけ。この時はまだ小学生だったので、もちろん聴いていない。
何でも飛行機が大嫌いとかで、その後、本人が来日することはなかったが、レイの名を冠したオーケストラは何度か来日公演を行っている。何年の公演だったか忘れたが、一度だけ聴きに行った。しかし、少人数の編成を電子楽器でカバーしたようなサウンドは全然好みに合わずでガッカリ。その後、来日公演には足を運んでいない。確か、ちょうど今も来日ツアー中だったと思う。
多感な頃に親しんだ名曲たちは、今でもCDで聴くことがあるが、メロディと共に当時の思い出が甦ってくる。また聴きたくなってきたなあ…。
心よりご冥福をお祈りいたします。