5年前のアテネオリンピックの女子柔道で金メダルを取った時の谷本選手の姿をいまでも忘れられません。
決勝で勝った後、ガッツポーズをすることも無く、飛び跳ねることも無く、涙でくしゃくしゃになるでもなく、嬉しさに手で顔を覆うでもなく、実に泰然と、実に自然にきりっと背筋を伸ばして始めの位置に戻り、相手が柔道着を直している間微動だにせず真っ直ぐ相手を見つめている姿に感動しました。
その姿の美しさに日本の武道の誇りを感じました。
いわゆる「残心」が美しいのです。
かたや大相撲の朝青龍。見ていて残念でなりません。悲しくなります。
横綱審議委員会は何の為に存在しているのでしょうか。
これ以上はやめておきましょう。
残心を美しく。 これは何も武道・芸道の世界だけのことではないと思います。
仕事においても日常生活においても残心を心がけ所作を美しくしたいものです。
驕らない、高ぶらない、泰然自若、堂々とした美しさ。
富士の美しさと残心の美しさ。 共通した美しさです。
「新春富岳展」好評です。ぜひおいで下さい。