不自然なものは長続きしない | 小田原「お堀端画廊歳時記」

小田原「お堀端画廊歳時記」

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人生は出会いです。


出会いで人生が変わると言っても過言ではないと思います。


私もこれまでの人生の中でいろいろな方と出会い、いいろいろ学ばせていただきました。


その中で今一番その通りだなと思う言葉があります。


それは私が東京の画廊で仕事をしている時に、有名な絵画コレクターと話した時に言われた言葉です。


「私は今絵は一点も買っていません。今は不自然です。不自然なものは長続きしません。


時はバブルで、ゴッホの絵が、ルノワールの絵が何十億で落札されたとかマスコミで取り上げられていた時です。


しばらくしてバブルははじけ、マスコミに取り上げられていた人達の末路は言うまでもありません。



さすが一流の人は違うと感じました。



だから、私はこの言葉をその時から座右の銘にしています。



そして今改めてその通りだなと感じています。



ここ数ヶ月の間の世界的な経済不況による生活不安。


元はといえば不自然なアメリカのサブプライムローンです。


それがさらに金融派生商品として世界中にウィルスのように広がり世界同時不況を引き起こしているのです。



そしてドバイ。


あんな空想的ともいえる都市があり得続けられるのだろうかと正直疑問を持っていましたが、案の定です。


これも世界の金融資産に支えられた不自然な成長だったといえます。



そして派遣社員という労働形態の広がり。


これも不自然な労働形態といえます。


他にも一杯今の世の中には不自然と思えることがあります。



「不自然なものは長続きしない」



今あらためて肝に銘じてこれからも仕事をしていきたいと思います。



まもなく終わろうとしている年の瀬に、しみじみ考えさせられました。