ソフトバンクの“バカ・マーケティング”に試される大衆 | タブロイド監視委員会

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東スポ・夕刊フジ・日刊ゲンダイといったタブロイド紙の“前垂れ”や週刊誌の中吊り広告から社会の動きを独断と偏見で読み取ろうという大胆不敵なブログ(笑)。

20061030

ネガティブな内容にしろポジティブな内容にしろ、ソフトバンクの話題をみんなで取り上げること自体が彼らのプロモーションにまんまとひっかかっているだけのような気がしてならない今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか(きっこの日記風)。


公正取引委員会がソフトバンクの調査に乗り出したということで、タブロイド紙も大きな見出しを出している。日刊ゲンダイは「大誤算」という表現を使っているが、実のところは想定内だろう。自社間の通話料やメール代は0円といいながら、そのサービスを受けるためには頭金0円で端末を24ヶ月の割賦で購入することが必須で、通話時間にも制限があって他社間通信はむしろ割高など、単純に0円というにはほど遠い仕組みなのに、広告キャンペーンでは単純に0円を強調。記者会見やTV CMでも0円を強くアピールし、新聞一面広告でも巨大な「0円」の文字に肝心な注意書きが米粒大の大きさ。問題になることはわかっていながら、あえて突進しているとしか思えない。先にやって顧客を獲得してしまえば、後で怒られようがこっちのもの。なんのことはない、やり方はYahoo! BBのときと同じだ。


ソフトバンクが汚いと言ってしまえばそれまでだが、Yahoo! BBの先例があって彼らのやり方はわかっているはずなのに、悲しいかな、まんまとそれに乗ってしまう大衆もたくさんいるのだ。ソフトバンクの契約数が増えたのか減ったのかはまだわからないが、もし増えている面があるとすれば、ソフトバンクのせいというより、乗った大衆のアホさ加減が悪いとしかいいようがない。政治家と有権者の関係と同じか。


「大人になりきれなかった」と自分で言っているように、本来は「こういうことをしては顧客の信頼を失う」と、まず顧客の賢さを認めててから堅い方向へ事業を進めていくのが大人のやり方だが、彼らはあえてそういうことはしない。アホなキャンペーンにまんま乗ってしまう顧客がたくさんいることを知っていて、消化器詐欺だのリフォーム詐欺だのと紙一重の手法をあえてとる。そして何度でも繰り返す。


オレオレ詐欺や振り込め詐欺が話題になると、一般の反応は「そんなのにひっかかる奴なんているのか?いても“頭の弱い”一部の連中だろ?」とたいていなるが、実際にはそういう“頭の弱い人達”はたくさんいて、だからこそ実際にニュースになるほど大きな問題になるのだ。

思うに、ソフトバンクのやり方は、こうしたバカな層を狙った“バカ・マーケティング”なのだと思う。まともなインテリジェンスのある人間など、もともと狙っていないのだ。質より、まず数をとること。その点で抜本的な対策は、ソフトバンクを締め上げることよりも、大衆がきちんと考えるインテリジェンスを持ってもらうことなのだろう。できればの話だが(笑)。みんながこんなものに引っかからなければ、彼らが淘汰されるだけのこと。ある意味、今は日本人の一般大衆がどれほどの知性を持っているのかが試されているのかもしれない。


ソフトバンクよりメディアに嫌われているのは中日ドラゴンズの落合監督。夕刊フジは年俸50%アップで再契約したことにずいぶんネガティブな記事を書いている。選手達はないがしろで監督だけおいしい思いをしている、と。3年で2度のリーグ優勝という球団史上初の実績を残しているのだから、監督がいい条件で再契約されるのは当たり前の展開なのだが。リーグ優勝して解任なんて、そんな展開の方がおかしい。監督の優遇と対比するかたちで選手10数人が戦力外通告を受けていると書いているが、プロだから一定のレベルに達しないものは切られるのは当たり前。中日ドラゴンズが日本一にでもなっていれば、また反応は違っていたのかも知れないが、このあたりはメディア側の好き嫌いで書いている気がしてならない。さんざん解任だの大リーグから監督が来るだのと書いていた日刊ゲンダイも、好条件で続投となった事実を受け入れられないのか、今日になっても「それでも消えない 落合監督電撃解任」と書いている。そうですか、そんなに落合がキライなんですか(笑)と思わず苦笑。ほかに書くことあるんじゃないの?

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関連本など
どういう広告・販促活動がルール違反かを解説した日経新聞の本。普通の会社はこういう資料を読んでNG事例を勉強して避けて通るが、ソフトバンクはあえてグレー部分を探して実行する、のかもしれない。