コース料理は組曲のように | 喜八郎の道中日記 *小さなフランス料理店復活までの日々*

喜八郎の道中日記 *小さなフランス料理店復活までの日々*

新たなステージへと歩み始めた喜八郎。
その道のりは意外と長く険しいものに…?こうなったら、焦らず騒がず機を待つべし。
黙々と復活の機会を待ちながら、日々料理の道を究めるべく精進する喜八郎の奮闘記!

アラカルトの登場で、コース料理の構成も少し変わりました。


http://goope.jp/goope/3190/130116135428su2a.pdf  


お料理の流れを楽しんでもらえるよう、コースでのお料理のセレクトはありません。

グラースらしく、ワインを組み合わせたマリアージュ重視のコースも作りました。



グラースがコース料理にこだわるのには、理由があります。


グラースの料理は、ひとつひとつとても手間をかけて丁寧に作っています。

ですから、アラカルトでそれぞれを大切に楽しんで頂けたら、こんな嬉しいことはありません。


でも、


「ゆっくりとコースの流れを愉しむ」とか

「ワインとのマリアージュを愉しむ」ということもまた、


フランス料理の醍醐味だと思うのです。



コース料理は、組曲のようなものです。


ひとつひとつのお皿に価値があるのはもちろんのこと、

最初から最後までトータルに味わうことで、単体以上の価値や満足感が生まれます。


そして、そこに寄り添うグラスワインもまた、組曲のようでなくてはいけません。

コース料理の「流れ」とグラスワインの「流れ」が、それぞれに美しい組曲を奏で、

その二つが同時に流れることで、

さらに美しい、人の心を打つような旋律が生まれなくてはいけません。



そんな総合芸術のような食の楽しみを表現できるのは、

フランス料理をおいて他にはありません。


小さいながらも、「フランス料理店」という誇りを持って、

私たちの力で表現できる最高のマリアージュを、皆様にお届けしていきたいと思います。