JR北海道が値上げを発表。他のJRも追随するだろう。円安インフレ時代なので仕方ないと思う。
ただ、これで「国鉄時代は毎年値上げしていたのに民営化してから値上げしなかった」という民営化神話もきちんと再評価して欲しい。
そもそも上記の条件も細かく見るとかなり誤りがある。
誤解1
国鉄は毎年値上げしていた
昭和40年代のインフレの頃、本来は諸物価に合わせて値上げが必要だったのに国策で値上げができなかった。やっと値上げできるようになった時毎年段階的に値上げしたので目立っただけ。
実際昭和40年代末の国鉄運賃料金はサラリーマン年収との比較でみると、今の7割程度と安かった。
毎回同じ動画で申し訳ございませんが、ここでサラリーマン年収と運賃の比較しています。
誤解2
値上げはなかった→実はステルス値上げ。
民営化から30年は失われた30年時代で鉄道に関わらず物価は横ばいまたは安くなっており、鉄道が据え置きなのは当たり前。
しかも実体はステルス値上げを続けていた。特急格上げや全車指定席化、短編成化、周遊券の期間短縮や廃止、回数券、各種割引切符の廃止または見直しなど。普段から定価で乗っていた場合を除いて実質的には値上げだった。コロナ後のインフレ加速で隠せないところまできた。
時代はまたインフレなので、値上げは構わない、
ただ、民営化しても値上げするのだから、「国鉄は毎年値上げで酷かった、民営化してから値上げはなかった」という評価は間違いであると再確認が必要だと思う。