間も無く無くなる北海道のキハ40に乗りに北海道に来た。
国鉄時代からずっと汽車旅を続けて来たので、ブログも汽車旅ブログとしている。
昔はドアも開きっぱなしの旧型客車を好んで乗っていたけど、国鉄民営化前に無くなってしまった。
それで機関車牽引の客車列車を中心に乗っていたけれど、それもJRになって10年程で姿を消した。
今は窓も開かず、ロングシートになった普通列車で駅弁を食べる事は相当な勇気が要るだけでなく、やったところで旅情もへったくれもない。
昔、旅系の雑誌で宮脇俊三が当てつけのように東海道本線の211系ロングシートで駅弁を食べる話があったがまさにその気持ち。
駅弁を食べる系のYouTubeを見ても、ほとんどの場合、買って来た駅弁を家で食べて品評するというもの。列車で食べるとしても新幹線ばかり。
昔ながらの普通列車(或いは急行)のボックスシートで駅弁を食べる動画をアップしているのは僕だけのような気さえする。
このように現実は変わってしまい、多くの人が通勤電車と新幹線を利用し、車内では基本食べることもなく、駅はデパートで買って家で食べるというスタイルが定着したことに驚きを隠せない。
そんなとき、今北海道の特急に置かれている冊子を見たら、なんと2点もボックスシートの挿絵があるじゃないか!
JR北海道の冊子「The JR Hokkaido」
昔の物語の挿絵。
本文は電車に乗っているのに、挿絵はボックスシート。
現実は変わっても人のイメージの中の汽車旅は今もボックスシートということなんだろう。
「汽車旅を演出するイベント列車にロングシートで吊り革を持って乗る」なんてことはないはずだ。
と思っていたら、なんとトキ鉄でロングシートの夜行列車のイベントが!
もはや汽車旅のイメージ自体が転換期に差し掛かっているのか?
であれば、JR北海道が最後の汽車の伝統を受け継ぐキハ40を引退させる事は、イメージの汽車が本当にイメージの世界だけのものになる事を意味する。
酒もイメージの世界に行ってしまう日が近い。
今なら本当の汽車が残っているよ。
と言っている間に札幌到着。