伊勢神宮への玄関口としても知られる近鉄宇治山田駅。1931年建設当時の面影を、今でも残している駅として。国登録有形文化財としても登録されています。宇治山田駅は建設当時から長距離列車の始終着駅として賑わいを見せてきました。駅舎内には貴賓室があり、天皇や総理大臣の伊勢神宮参拝の際の乗降駅ともなっています。宇治山田駅の設計は元鉄道省建築課長の久野節で、彼が手掛けた近代建築として有名な建物には1931年に開業した東部鉄道浅草駅や1932年竣工の南海電鉄難波駅(南海ビルディング)もあります。そんな宇治山田駅をごゆるりご紹介します。
(2017年5月撮影)
駅前ロータリーから見る近鉄宇治山田駅。堂々たる風格のある駅舎です。
近鉄宇治山田駅の場所です。
(2017年5月撮影)
近鉄宇治山田駅の全景です。幅128mの堂々たる駅舎外部壁面はクリーム色のテラコッタ・タイルで全面装飾されています。駅前のロータリーや駐車場はとても静かで、ここがターミナル駅だった賑わいを見ることが出来るのは昔のことのようです。
(2017年5月撮影)
アクセントで「近鉄」の赤い文字が印象的でもあります。少し分かりにくいですが、屋根は茶色のスペイン瓦が使用されています。
(2017年5月撮影)
明治・大正時代、日本で近代建築が流行った当時の雰囲気がそのまま伝わってきます。百貨店や銀行の建物と同じ雰囲気で、そのまま日銀として使える感じがします。
(2017年5月撮影)
建物の1階の屋根の軒先は青銅で装飾がされています。また、縦長の窓は、まさに欧米の建築技術をそのまま反映したものだと言えます。
(2017年5月撮影)
駅名の文字の色も建物の色とバランスが良い、近鉄ワインレッドが用いられています。
(2017年5月撮影)
エントランスから駅舎内に一歩入ると品格のある空間が広がっています。内部のコンコースは広々として二階までの吹き抜けがあり、荘重でゆったりとした駅舎となっています。天井の雰囲気がまさに日銀というテイストです。
(2017年5月撮影)
この駅舎内の雰囲気を目の当たりにすると、そのまま切符を買って急いで列車に乗って移動するというのはもったいない感じがしてきます。列車を一つ、二つ遅らせてでも、この空間でしばらく身を置いていたい、そんな気持ちにさせてくれます。
(2017年5月撮影)
駅舎の一番奥が切符売り場となっています。2階の窓は障子をイメージしたような和のテイストとなっています。窓枠の角を少し斜めにカットするだけで品が一段と増している感じがします。
(2017年5月撮影)
間接照明のようなこのぼわーんとした和のテイスト漂う照明は、伊勢神宮参拝の玄関口にふさわしいものだと思います。これが豪華なシャンデリアだと少し違うな。。。という気持ちになると思います。
(2017年5月撮影)
ホームへと昇るエスカレーターと階段です。駅舎内には団体待合室や食堂など、多数の参詣客に対応できる機能的な設計もされています。また、コンコース内に観光案内所も併設されています。
(2017年5月撮影)
横に細長い駅舎。お土産売り場も横に細長く設けられています。
(2017年5月撮影)
入口上部には八角形の窓が並びます。
(2017年5月撮影)
天井の照明と呼応するように設けられた八角形の窓。和洋折衷の究極の美しさがここにある気がします。
(2017年5月撮影)
コンコース内の休憩所には八角形の時計がありました。
(2017年5月撮影)
駅舎の外に出てみます。
(2017年5月撮影)
宇治山田駅の外には昭和8年に建てられた度會府庁跡の石碑が残されています。
(2017年5月撮影)
現在の三重県は、三重県とかつてあった度会県が合併して今の三重県となっているという、個人的に知らなかった歴史を知ることができました。
以上、品格漂う伊勢神宮への玄関口、近鉄宇治山田駅でした。
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