柳瀬川中流です。
■秋津氷川神社・・・東京都東村山市秋津町5丁目27−1
前回の秋津神社から西へ1kmほど。
茶色の部分は古多摩川が削り残した河岸段丘です。
工事現場の向こうの樹木の生えているところが河岸段丘の崖です。
付近の柳瀬川の状況です。
水量さえあれば十分舟運に利用できそうです。
村の中の小さい神社です。
主祭神はスサノオ。もともと氷川社だった、と。
末社は愛宕神社、八雲神社、三峰神社。
愛宕=金山彦
八雲=スサノオ 主祭神のスサノオが末社にもいますがこれはよく分かりませんねぇ。
試しに近辺を「八雲神社」で検索してみると…
どうも柳瀬川のこの近辺に集まっているようです。
当然ですが、氷川族と一まとめにされる人々の中でもスサノオ系のグループがこの周辺に入植したことが推測されます。
三峰=?? 秩父の三峰神社(埼玉県秩父市三峰298-1)の祭神はイザナギ、イザナミで、ヤマトタケルが祀ったということになっています。となれば主役はヤマトタケルとなりますが…三峰神社は三ツ鳥居で有名です。三ツ鳥居とは鳥居のくぐり口が中央、左右と3つあるもので珍しいです。
百嶋神社考古学ではこの三ツ鳥居を殷の鳥居としています。系譜でいえば金山彦系(殷系)です。
金山彦はすでに祀られていますので重複か、それとも金山彦の娘・クシナダ姫か… 本殿はスサノオですので、氷川神社の一般的な祭神コンビ・スサノオ&クシナダ姫から外されたクシナダ姫なのかもしれません。
ま、推測に過ぎませんが。
これがその3社+稲荷ですね。
拝殿。
氷川系の特徴が出ています。
神紋は豊玉彦。
千木は外削(男神)、鰹木が…
主祭神はスサノオですので合致しています。
柳瀬川を中流にまでさかのぼってきて初めて三峰神社という秩父の勢力に出会いました。
秩父の勢力は以前「#121セルフアーカイブ埼玉県立歴史と民俗の博物館」でもご紹介しましたが、古墳時代後期に荒川流域に進出し、有名な埼玉古墳群を築いた民族と考えています。
その勢力がここ柳瀬川中流域・秋津氷川神社にまで及んでいたということでしょう。