きゅうそ【窮鼠】追い詰められて逃げ場を失った鼠 (ねずみ)
すぎもと【杉元】
杉元佐一（すぎもと さいち）は日露戦争に参加した退役軍人。
その鬼神のような戦いぶりから不死身の杉元の異名をとった。
戦死した親友剣持寅次の妻、
剣持梅子の眼の病の治療費を稼ぐため、
単身で北海道へ渡って砂金採集を試みたが、
刺青の囚人の話を聞いてアイヌの金塊探しを開始した。
アイヌの少女 アシㇼパや囚人のひとり白石由竹らと組み、
同じく金塊を狙う鶴見篤四郎の第七師団と対立する。
ささやぶ【笹薮】笹が乱雑に密生している所。
あしあと【足跡】
足跡とは、人や動物が土、雪、ドロなどの上を歩いたあとに残る足の形。
ついせき【追跡】（逃げてゆくものの）あとを追いかけること。
いれずみにんぴ【刺青人皮】刺青の囚人から皮を剥いだものである。
刺青はアイヌの金塊の隠し場所を示す暗号になっている。
いっさい【一切】すべて。全部。残らず。
ていこう【抵抗】外からの力に対し負けまいと努めること。手向かい。
れうんちゅう【連中】同じ（ような）事をする人々。なかま。
きんかい【金塊】金のかたまり。
たにがき【谷垣】
谷垣源次郎（たにがき げんじろう）は、
秋田県の阿仁出身のマタギである。
妹・青山フミの仇を討つため故郷を出奔し、第七師団に加わった。
とめあし【止め足】
止め足とは、野生動物が足跡による追跡を攪乱する為に、
後方にできた足跡を踏むように一定の距離を後退し、
足跡の着かない場所に跳躍する行動。
追跡者からはある地点から突然足跡がなくなってしまったように錯覚する。
とうほくまたぎ【東北マタギ】
東北地方で、
古来より山深く分け入ってクマなどの狩猟を生業にしていた人たちのこと。
ついせきしゃ【追跡者】逃げる者のあとを追って行くこと人。 あとをつける人。
しんちょう【慎重】つつしみ深くおもおもしいこと。
注意深くてかるがるしくふるまわないこと。また、そのさま。
こうたい【後退】後ろへさがること。⇔前進。
じゅひ【樹皮】樹木の表皮。最外層にある死んだ組織の集まりで、
コルク形成層ができると外側に押し出され、
内部と遮断されて、やがてはげ落ちる。
きがい【危害】生命、身体、物品などをそこなうような危険なこと。
ぐんそう【軍曹】旧日本陸軍の下士官の一。曹長の下、伍長ごちょうの上。
にちろせんそう【日露戦争】ロシア戦争との戦争でアイヌ民族
じゅうぐん【従軍】
軍人・軍属など軍に所属する人が戦場に行くこと。また、その人々。
ゆみ【弓】木や竹などに弦をかけ，その弾力を利用して矢を射る武器。
やづつ【矢筒】矢を入れておく筒。
さんとう【山刀】山刀（やまかたな、やまがたな、さんとう）とは、
主に山林での作業に用いられる刃物の総称である。
蛮刀や山人刀（やまびとがたな、さんじんとう）と呼ばれることもある
こがたな【小刀】小さな刀。短刀。また、脇差。
じゅうけん【銃剣】兵士が携帯する軍用短剣で、銃に装着するものと、
銃の前部に畳んであるものとがある。おもに鋼鉄製で、
形も長身・短身・両刃・片刃・錐(きり)形などがある。
みつりょうしゃ【密猟者】禁制を犯してひそかに狩猟する者。
あんない【案内】道や場所を知らない人をそこに導くこと。
また、ある地域を見せて歩くこと。
りょじゅん【旅順】
中国遼寧 (りょうねい) 省の大連市の西部地区。
黄海に面する軍港。日清戦争後ロシアが租借して要塞を築き、
日露戦争の激戦の舞台となる。戦後は日本の租借地となり、
第二次大戦後ソ連の管理を経て、1955年中国に返還。リュイシュン。
やせんびょういん【野戦病院】戦場の後方に設け、戦場の傷病者を収容・治療する病院。
だいいちしだん【第一師団】
1888年（明治21年）5月に東京鎮台を母体に編成された。
同時に第2師団から第6師団が夫々鎮台を改編して創設されたが、
第1師団も含めこの時編成された6個師団が日本で最古の師団である。
また、東京防禦総督が置かれるまでは、
第1師団長が東京衛戍司令官とされていた。
師団は衛戍地である東京近郊の警備を主任務としているが戦役にも参加し、
日清戦争・日露戦争・乾岔子島事件・ノモンハン事件・太平洋戦争に参加。
おがたじょうとうへい【尾形上等兵】
北海道第七師団歩兵第27聯隊所属。
階級は上等兵。鶴見中尉の小隊に属しながら、鶴見一派に対する造反を企てている。